空間・計画研究所/An Architect

2008/03/12(水)01:27

トヨタ、日立、景気悪化の中、第四次産業に新卒採用に大幅増

建築・都市・建築家(601)

21世紀の日本の産業構造の環境シフトにより、 以下の様な状態が生じることを以前から述べてきた。 第1次産業とは「自然界の生態系に働きかけて直接に富を取得する 産業が分類される産業」であり、太陽光線(負のエントロピー) のフローの働きかけで、地球環境の水と大気の大循環により、 汚染物質(正のエントロピー)を大気圏外に 自然に放棄できる産業。 第2次産業とは「地球上の生態系とは異なる物質も変化させ 直接的に富を取得する産業」であり、太陽光線(負のエントロピー) のストック(化石燃料)などに働きかけて、地球環境の 水と大気の大循環により汚染物質(正のエントロピー)として 大気圏外に自然に廃棄できにくい物質を変化(消費?)する産業。 第3次産業とは『商品やサービスを分配し、物流によるエネルギー の直接大量変換(消費?)をともなう産業」であり、 太陽光線(負のエントロピー)のストックに働きかけて、 地球環境の水と大気の大循環により、汚染物質(正のエントロピー) を大気圏外に自然に廃棄できにくい物流等を含む産業。 第4次産業とは「ソフトウェア産業や情報通信産業や技術開発など 物質やエネルギーの直接大量変化(消費?)をともなわない産業」であり、 情報のエントロピーに働きかけるが、地球環境の水と大気の大循環による、 汚染物質(正のエントロピー)を大気圏外に自然に廃棄できる程度に 抑えられる産業。 世界経済が,原油価格の高騰やサブプライム問題、エタノール原料の高騰 などで、先行き不安感が進む中、 日経新聞によれば、 トヨタが、春の採用で、高卒を主体とした技能職(第2次産業)で 期間従業員から正社員への登用が28%減の900人に留まった にもかかわらず、その一方で大卒を主体とする技術職(第4次産業) 採用を増やし、高水準の生産が続く海外工場いぇの支援強化や 環境やエネルギーなどの次世代技術開発競争の激化に対応するという。 また、日立製作所の春の採用では、 新卒採用は1500人で、前年度に比べ500人増やすという。 技術部門(第4次産業)中心に即戦力の需要も高まっており、 中途採用も500人増やし2500人とするという。 1994年度以来の高水準の採用となる見通しで、 このうち新卒の大卒(高専含む)は950人と 100人上乗せするという。 景気不順にもかかわらず、 第2次産業内の第4次産業社員の長期的展望は 明るいようである。 地球レベルでの資源・エネルギー・環境問題のもと 企業業績の中に含まれる、第4次産業の社員の 比率は今後も高まってゆくと考えられる。 競争力の源泉である、技術系社員(第4次産業) の比率が、第2次産業の企業内でも 高まってゆくであろう。

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