空間・計画研究所/An Architect

2008/04/03(木)01:06

環境問題程度のことが解決できなければ、人類の未来はない:ブラックホール

建築・都市・建築家(601)

  今、資源・エネルギー・環境問題の報道の陰に隠れて、 将来遥か彼方の、もっとシリアスな問題を 宇宙研究者は見ていることが、日経新聞に掲載されている。 アメリカ航空宇宙局(NASA)ゴダード宇宙飛行センターの 研究チームは、2008年4月1日、 質量が太陽の3.8倍で直径が約24キロと これまでで最小のブラックホールを特定したと発表したという。 太陽系が属する天の川銀河のさいだん(祭壇)座にあり、 2つの星がお互いを回る連星のうちの一方であるという。 2001年に発見され、研究チームは、ブラックホールに 渦のようになって巻き込まれて行くガスが発生するX線を 解析する新たな方法で質量を推計したという。 恒星は寿命を迎えると超新星爆発を起こし、 太陽質量の1.7~2.7倍以上だとブラックホールになり、 それより小さいと中性子星になると考えられているという。 これまで見つかっていた最小のブラックホールは6.3倍 だったという。 超高密度のブラックホールは小さくても引き込む力は極めて強く、 チームは「近づきすぎるとスパゲティのように 絡めとられてしまう。」と警告しているという。 そもそも、現在の資源・エネルギー・環境問題などは、 太陽系の中で、太陽エネルギーが一定水準に保たれている 状況の中での話であり、宇宙の動きに比べれば、 小さな出来事である。 巨大隕石が地球システムにぶつかることも ブラックホールに比べれば大したことではないが、 現在の資源・エネルギー・環境問題の前提にくらべて 遥かに巨大な力学により引き起こされることになる。 小さな星地球で、資源・エネルギー・環境問題が 解決できないような人類には、 宇宙の中で引き起こされるもっと大きな出来事について 考える資格もないということであろうか。

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