銀座歴63年の男の居酒屋「銀座やじま」
お店◆居酒屋 銀座やじま◆価格◆一人4千円くらい(二人でボトル1本)◆お話◆矢島忠雄さん◆ 新年、2008年の初回は、銀座三丁目の居酒屋です。銀座三丁目? そう。前回の「よしや」から15歩という近さです。あの中村さんからご紹介をいただきました。「よしや」から「やじま」へ。ほとんど小学生のシリトリですね。株式市場が波乱の幕開けとなった子の年の一月、やじまのご主人、矢島忠雄さんに話を伺いました。 * *「銀座やじま」を始めたのは5年前だね。まだ新しいんですよ。生まれは木挽町で、中学までいたね。ここらへんの連中はみんな、1丁目にあった京橋小学校に通ってたくちでね。よしやの中村さんもそうだし、トンカツ屋の豚児(とんじ)さんもそう。こっちは昭和20年生まれで、中村さんは24年かな。豚児さんは22年。俺の方が年上だよ(この人マジに若い)。 父親は、昭和20年に南方で戦死。そのあとに生まれた。聖路加病院でね。 父は六番組という組に入っていたとび職、火消しだね、そのカシラをやっていた。今でも消防庁の出初式で、やってるでしょ。あれあれ。 父がね、とび職の「やじま」に、夫婦で養子に入ったの。めずらしいかもしれないけど。 それで地域の祭り事、いろんな行事や神輿を出したりっていう祭りには、首をつっこんだり仕切ったりしていたらしい。戦前の話だけどね。 こっちも祭りは大好きだし、とび職も、父親の兄と一緒にずいぶん見たけど、やっぱり小さい頃から実際にやらないとだめだからね、とび職はね。 5年前にね、この店を始めました。その時、どんな店にするかって、よしやと雑談してた時、じゃ、俺達仲間で作ろうときめた。美大の学生さんに内装を考えてもらったりもしたけど、結局ね、この落ち着く感じになったね。オーソドックスな。俺たちはやっぱこれなんだよ。 落ち着ける雰囲気になったと思うよ。ふつうのサラリーマンも入ってくるし、地元の人も来る。女の子同士でも、一人で来る人もいる。一人でも飲める感じで、来やすいって。 値段はね、安いよ。二人できて、ボトルを入れて、一人4000円だね。********<ここでちょっとメニューをご紹介>ミニ会席(5品) 2,100円おまかせ(要予約) 4,200円~刺身盛合わせ 1,500円~さつま揚げ 420円手作り海老団子 630円ジャコサラダ 530円ウィンナー 500円ホタルイカ 420円たたみいわし 630円もろきゅう 420円冷奴 420円湯豆腐(冬期) 420円おにぎり 210円うどん(温、冷) 630円 焼酎ボトル生ビール 520円 のんのこ黒(麦) 3,150円中ビン 580円 銀座やじま(麦) 3,150円燗酒 480円 小鹿本にごり黒(芋)3,150円冷酒 800円 久米仙(び)(泡盛)3,150円冷酒(720ml) 3,150円 ミネラルウォーター 300円焼酎 各450円 氷・お湯 各300円<ということは、二人で来ると、まずはビール、そして焼酎ボトル3150円の半分、さつま揚げ、湯豆腐、もろきゅう、お通しで、たしかに4千円くらいですね><その他にも、「本日のおすすめ品」がかかっていて、寒ぶり塩焼、鮭ハラス焼、新じゃが煮・・・と20品目くらいあります>********* 自分でもいろんな店を回ってみたけど、ここら辺もチェーン店ばかりで、一人で入っても落ち着けて、安くて、という店がないなーって思って。 で、自分で入って飲みたくなる店を作ったのよ。儲けるのではなく、女房と二人で食べていくんなら、このくらいでいい。そんなふうに思ってはじめた店です。その発想がここの原点。元気なら、いつまでも動いて働いていきたいね。 銀座を一言で言うと? そーねー、子供のころはデパート(松屋や松坂屋)の屋上が遊び場だったし。今は銀座といっても、昔の木挽町は銀座の村かな…。静かな落ち着いた町。 家がみんなビルになったけど、一言で言うと、生まれ育った町だから、サンダル履きで歩ける町、かな。 * *◆やじま◆居酒屋 東京都中央区銀座3丁目12-14 電話:03-5565-8700◆矢島さん◆「やじま」の店主、銀座歴63年■後書 この人、オマツリオトコです。近くは鉄砲州神社の神輿、町内の神輿、それからご存知三社祭りの神輿、それ以外にも、と、いまでもいろいろな神社に担ぎにいくんだそうです。ほら、この「神輿だこ」っと見せてくれた肩はなんだこりゃ、肉まんが二つ、三つと、肩や首に並んでいる!!一度も会うことがなかったお父上の血は、ちゃーんとここに。 都会のアングル(粕谷一希)評論■小林秀雄のエピソード、エッセイ風書評、マカロニ・ウェスタンや原節子、現代の歌謡曲を小気味よく評した文章などが収められている。スピークマン書店1冊から作るインターネット書店&出版社10万円代で自費出版、3万円代で絶版本を復刊、在庫・流通本の「販売」・価格はモノクロ200頁の単行本のデータ製作例、写真は製本例・購入希望がある度にデータから1冊ずつ製本オンデマンド出版・ご希望の冊数を1200円(著者割引価格)×冊数で製本・配送・もちろんカラー本も製作(カラー本は数十冊単位がお徳です)・自分の本を販売する個人書店型ホームページ月々1200円あり・主人公の性別や年代、出身地、国籍等で自分の本を探せます。104-0041東京都中央区新富2-2-5新富二丁目ビル5階スピークマン書店はこちらです TEL 050-3418-9011