房総の片隅に佇むものの詩

2008/05/15(木)02:06

いつ咲いたのか分かりません

植物礼賛(189)

やっと雨が止みました。 明日の天気はお日様マーク。 そろそろ陽光を浴びないとふやけてしまいそうです。道端で、荒れるに任せたような場所には このような花が咲いていることもありますか? ナワシロイチゴ posted by (C)sasama_tea写真をクリックしていただくと特大サイズでご覧に なれますが、じつに不思議な花、この状態ですで に開花状態なのです。その名前はバラ科のナワシロイチゴ。 稲作に関係のある名前を持っていますが、現代 では早場米が主流のようで、この実が熟す頃 にはとっくに田植えは終わっていますから、名前 が醸す風情は感じられなくなってしまいましたね。 ちなみに、ナワシロイチゴは地を這って生長する ため草のようにも見えますが、これでも立派な 木本です。そして、一度生えると根絶の難しい、 しぶといつる植物でもあります。このナワシロイチゴの実は食べられますから、 実際に実が熟す前に昨年の写真でご紹介して おきますね。 完熟すると少し黒味を帯びた赤い木苺になります。 (果実の写真は、昨年の7月1日撮影) とても軟らかく、手荒く扱うとすぐに潰れてしまいます から採取は慎重に行ない、運搬時も潰れないように 気をつけながら運びましょう。この実を採取しているとき、知らないおじいさんに  「それ、甘くないでしょ?    コウゾの実のほうが甘いよ」 と声を掛けられましたが、確かに甘みはあまり強くなく、 酸味がかなり強いですね。 ただ私はこの酸味が好きでして、砂糖で甘みを足した フルーツソースとして利用します。 そのまま生食するには酸っぱ過ぎるかもしれません けれども、その野趣溢れる味もまた格別です。 一度加熱した後に茶漉しで裏ごししたものが、上の 写真の状態です。 固形の部分は果肉由来で、タネが入った状態で 必死に裏ごしするとこのような感じになります。 タネを噛む感触が好きではないので、面倒ですが 私は必ず裏ごししています。この状態ではジャムとはいえず、ただのソースの 状態です。 パンに塗ったり、レアチーズケーキを作ってかけたり、 甘酸っぱい(初恋の?)味わいを堪能させてもらいました。 鳥や虫たちも食べるものですから「ごめんなさい」と 心で唱え、懐の深い自然に感謝しながら今年も 木の実をいただきます。 さて、今年はどのように食べますかな。ブログランキングに参加しています

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