オイスターマッシュルーム
関東地方にも雪が降るという予報が出ているものの、一向に降る様子はありません。明日の朝、起きてびっくりの光景になっているのでしょうか、楽しいような、不安なような・・・。そのあたりのことは、明日になれば判明することですので、とりあえず気にせずに昨日のクイズの解答を行ないます。まずは、昨日の写真です。本来でしたらもう少し白い雰囲気なのですが、寒風に晒されて乾燥したために茶色に変色しています。バリバリと音を立てて砕けるほどの乾燥状態でした。そして、こちらが全体を写した写真になります。乾燥ヒラタケ posted by (C)sasama_teaお分かりになりづらいかもしれませんが、中央の木の左右に幾つかの乾燥しきったキノコがあります。そのキノコの名前は、ヒラタケ(平茸)です。(kidarirkeyo☆さん、ずばり正解です!!)かつては堂々と『シメジ』の名で販売されていたこのヒラタケの栽培品、厳密にはヒラタケ科に分類されていて、キシメジ科のいわゆるシメジと呼ばれるキノコとは他人のごとき間柄です。ゆえに現在では、名称などを偽装することを法律で禁じられていますので、『シメジ(ヒラタケ)』と、本来の名称が小さく注記されています。ただ、栽培品にはさほどのありがたみを感じることはないのですが、ヒラタケの野生種は別格です。旨み、歯応え、さらに食べ応えと、キノコ好きを満足させる要素がてんこ盛りのキノコなのです。栽培品以外をご覧になったことがない方でも、「食べ応え」の要素を実感させてくれる画像が下記のリンクにありましたので、ぜひご覧なってみてください。キノコ雑学講座『変身して「しめじ」になったヒラタケ』いかがでしょう、「馬鹿デカイ」という表現がぴったりのキノコではありませんか?じつは、これだけ大きくなったとしても大味にはならず、むしろ、じっくり大きくなるのを待ちながら収穫するのがこのキノコの流儀と私は思います。かつて私が学生時代、大学の構内の桜並木にこのヒラタケを見つけ、誰かに見つからないかと冷や冷やしながら、大きくなるのを待ってから収穫していました。時期はちょうど今頃の季節で、大体雪が舞うときに収穫していましたから、現在の雪待ちの状況ではそのときの記憶が鮮明に蘇ってきます。ちなみに、ヒラタケの発生時期はほぼ一年中ではないかと思います。私の実感から申しますと、ある場所に発生するヒラタケは毎年同じ時期に発生し、その時期は個々の場所のヒラタケごとに決まっていて、春に生えるものは毎年春に、あるいは冬の寒い時期に生えるものは毎年そのような寒い時期に発生しているようです。ところで、別名には「アワビタケ」というものがあり、原木栽培されたヒラタケが同名で流通しているのを見ることもあります。アワビに例えるとは、言い得て妙ですよ。さらにヨーロッパでは、このヒラタケの仲間がoyster mushrom、つまり牡蠣のキノコと呼ばれているようで、ここからも旨みの強いキノコであるとお分かりになると思います。エノキタケの件でも申しましたが、栽培品と原種のキノコは全くの別物です。野生のキノコはとても美味しいものです。が、森林の環境悪化が原因で、木が枯れ、その木の保護を失って森は乾燥しきっています。このまま進めば、砂漠になってしまいそうな勢いですよ、大げさではなく。そのせいで、湿度を好むキノコは随分と姿を消してしまいました。キノコを食べる機会を失ったと嘆くだけならマシなのですが、問題の根源と行き着く未来はそんなに単純なものでもなさそうです。さて、いかがなものなのでしょうね?(私の実感では、杞憂では終わらない、と感じています。)ブログランキングへの投票はこちらから