房総の片隅に佇むものの詩

全9件 (9件中 1-9件目)

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植物を育ててみよう

2008.07.01
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遠出する時間がない。
では、ネジバナ探しに行こう!

・・・というような日々を過ごしていますが、
ネジバナの季節も終盤に差し掛かっています。
少し寂しいです。

さて、『ネジバナ実生苗に蕾が見えました
という記事のその後の展開についての続報
になります。
昨年のネジバナのタネ蒔きから1年、たった
ひと株ですが開花と相成りました。

と、その前に、実生の親となった株の写真を
見て頂きます。
ただし、記録なしで片親は不明のため省略します

ネジバナ(カール咲き)
ネジバナ(カール咲き) posted by (C)sasama_tea

左右に開く2枚の側ガク片が後方に大きく反り返る
不思議な形質を持つネジバナの変異体です。
写真には『カール咲き』とタイトルがついていますが、
勝手に私が命名しただけで、このような変異個体
が見つかっているのか不明です。

側ガク片が目立ちますが、6枚全ての花弁にその
傾向が色濃く見えています。
通常のネジバナの花は、どちらかといえば地味で
こじんまりとした印象の花なのですが、反り返って
いるためそれなりに大きく見えるようです。
強いてたとえるとすれば、エリマキトカゲのエリの
部分のような(今となっては分かりづらいたとえ、かも)、
そのような感じです大笑い

ネジバナ(カール咲き)
ネジバナ(カール咲き) posted by (C)sasama_tea

そのカールの状態ですが、場合によっては上の
写真のように、花の後方の花茎を抱き込むほど
反り返ることもありまして、これほど見ていて
飽きないネジバナも他には見当たりませんでした。

ネジバナ(カール咲き)
ネジバナ(カール咲き) posted by (C)sasama_tea

そして、斜め上から眺めた様子がこちらです。
ネジバナをじっくり観察してきた方から見ると、
きっと妙な光景ではないでしょうかね。
発見時、驚くよりも私はむしろ笑ってしまいました。
このようなものまであるのかと。

ちなみにこの個体には、写真では伝えられない、
ネジバナにしては結構強い香りもあります。
風が吹くと、そよそよと香りが一緒に漂ってくる
ほどですよ。
人によっては好みも分かれるかもしれませんが、
私はこの花特有の香りが気に入っています。
3週間程度の短い楽しみのひとつです。

前置きが長くなりましたが、カール咲きの個体を
母親にした交配の実生の花は以下のようになり
ました。

ネジバナ(カール咲きの実生)
ネジバナ(カール咲きの実生) posted by (C)sasama_tea

残念ながら、親ほど花弁の反り返りは強く反映
されませんでしたが、それでも基本種の花に
比べるとかなり後方に反っています。
『「花弁が反る」という遺伝形質も、ある程度は
遺伝する』というような結果となりました。
香りは・・・こちらも親ほど強くはなく、少し残念
な結果となりました。

意図的に人工交配で育てた植物は今回が
初めての経験で、1年も待って結果が出た
ことには満足できました。
ネジバナの実生の栽培も、1年で結果が
出せることが判明したのもまた良い成果でした。

今回の結果を踏まえつつ、さらなる交配がまた
始まりました。
結果が出るのは早くて1年後。
途中経過さえも、11月くらいにならないと分かり
ませんが、きながーに、ゆるゆると楽しんで
みますね。
もしも興味を持たれた方がおりましたら、
そろそろ芝生のネジバナにもタネが実る頃合い
ですから、そちらを蒔いて1年お待ちになって
みるのもいかがでしょうか、と勧めてみます。
ちっぽけな植物のたくましい姿が観察できますよ。

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最終更新日  2008.07.02 03:14:33
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2008.06.21

ただ今22日1時過ぎ。
雨が激しく降っています。
明日はもっと荒れているのでしょうか。

写真の整理とか、ブログ記事をどうまとめようか
と決めかねている状態で、昨日エビネの植替え
作業を行ないました。
植替えも梅雨時が限界ですから急いで行いました。

ランの栽培では段ボール栽培が好結果をもたらす
ようですので、私も自身の作場の状況を見極め
ながら試行錯誤で行なっています。
段ボールはセルロースで構成されているわけで、
ランが欲するラン菌の繁殖に寄与していることが
その栽培に好結果をもたらすと想像されている
みたいなのですが、実際のところはよく分かって
いないようです。

ただ、事実うまくいくことが知られていますので、
私もそのことを実感しながら栽培を行なっています。
段ボール栽培
参考になるか分かりませんが、とりあえず私の方法を
載せておきますね。
まず、鉢底に軽石のゴロ(大きい塊)を敷き、鉢の内側
に段ボールの板を入れます。
写真では複数枚に分けて入れてありますが、1枚で
入れると鉢の内側の面から浮いてしまうために、
このような感じにしてあります。

段ボールの細切れ
そして、先ほどの鉢の中にランの本体を植え込むこと
になりますが、植え込む土の中にもある程度段ボール
を含ませます。
その段ボールは土の粒と同程度に細切れの状態に
して混ぜていますが、この大きさも厳密にこれくらいと
決めているわけではなくて、ほぼテキトウです。
この写真のものでは大体5ミリ角程度です。

もともと紙ですから軟らかいため、根に直接当たっても
傷つけることもないようですので、植え込む土と同程度
を目安に刻めば問題はないと思います。

あとはマグァンプKのような緩効性肥料を少量加え、
鉢の中に植え込んであげれば良いだけです。
土だけで植え込む状態よりは、段ボールが入ったとき
のほうが幾分元気なように感じます。
段ボールの適切な量がよく分からないのでその点は
書くことができないのですが、私が現在行なっている
量よりは多くても問題がないのではないかとは実感
しているところです。
現在、段ボールは植え込み材料の2~3割程度混合

手探り状態で分からないことだらけですが、ネジバナの
実生でも大活躍してくれた段ボール栽培のエビネ鉢の
様子から、ランと段ボールの関係は栽培を容易にする
上で無くてはならない関係になるのかもしれません。
ラン栽培で実績が上げられていないようでしたら、
だめもとで試してみてはいかがでしょうか?

ちなみに、下の写真は植替え時に撮影したエビネの
根の状態です。

段ボール栽培の様子
段ボール栽培の様子 posted by (C)sasama_tea

根が段ボールに張り付いて伸びている様子が
ご理解いただけると思います。
植え込みからたった1年でこの状態です。
相性は折り紙つきですよ。

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最終更新日  2008.06.22 01:59:16
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2008.06.09

ネジバナ実生苗
ほぼ期待薄と諦めていたネジバナの実生苗の、
少なくともひと株に開花の兆候が見られました。

何となくそのような様子が見られてはいたのですが、
気のせいだろうとあまり期待していませんでしたので
とってもうれしい誤算になりました。
どのような花を咲かせてくれるのだろうかと、今から
そわそわしています。

それともうひとつ。
ネジバナの斑入り
以前ご紹介しました斑入りのネジバナのその後
です。
花茎も随分と伸び、開花も目前となりました。
斑の影響を受けているために、花茎も通常の
緑色ではなく黄緑色に変化しています。
写真では光で透けているために黄色っぽく
見えていますが、実際にはもう少し緑に近い色です。

こちらの個体は、茎葉もホウも全てに斑模様が
表れるのですが、その様子はまた別の機会に
ご覧いただくことに致します。
あまり期待せずにお待ちください。

最後に、日曜日の、とある公園でのネジバナの
様子になります。
ネジバナ 08/6/8
たったひと株だけでしたが、すでに花茎の半ば
まで咲き進んだものが見つかりました。
想像するに、5月中には咲き始めていたよう
ですね。気の早い子です。

他の株での開花予想はあと2週間後くらい、かな?
今から待ち遠しいです。

ただし、花茎が見え始めた時期に草刈りがちょうど
重なりそうな場所もちらほらありまして、刈られて
しまわないかと冷や冷やものです。
願わくば、ネジバナの開花に水を差されないことを
祈るばかりです。

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最終更新日  2008.06.10 02:30:24
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2008.05.27

予告していたネジバナの日記でしたが、
いちにち遅れてしまいました。
昨日の昼間の猛烈な暑さに体力を持っていかれてしまい、
パソコンに向かいながら、耐え切れずにオチてしまいました。

さて、早速前回の続きとなりますが、ネジバナを
栽培する上での注意点はいろいろあります。

第一に、自生の状態から単に鉢に植え替えただけ
ではうまく根付かず枯れてしまうことがあるようです。
その要因は、土中のラン菌に依存して生活している
ことが挙げられるのかもしれません。
このことを解消するには、ラン菌が繁殖している
ような他の鉢から土を持ってくるとか、最近流行りの
段ボール栽培を実践するなどの方法で、栽培する
鉢の中のラン菌を殖やすような状況を確保してあげる
のが良いのでしょう。
あるいは、ネジバナ単植ではなく、イネ科の植物などと混植すると
うまく行く場合もあるそうです。

上記の事実は、単に鉢植え栽培を容易にするだけの
内容ではなく、ネジバナの実生を行なう上でも非常に
重要な条件となります。
ラン菌がラン科植物の生育に深く関与しているのは
生活史の全般に於いてですから、容易に発芽させる
にもラン菌の確保は重要な準備作業なのです。

ネジバナの実生に挑戦する

 おおよそ1年前、人工授粉を行なって得られた果実
がひとつ。
果実が熟すまでの期間が非常に短いネジバナです
から、日々観察すること2週間(程度)、完熟する前に
花茎からその果実を取り外して、果皮が乾燥して
裂けるまで待ちました。
乾燥すると、中からホコリのような無数のタネが現れ
ますから、これをどこかの鉢に蒔くことになります。

その種蒔き用の鉢(親鉢)に選択したものは、同じ年
の春に植替えしたばかりのエビネの鉢でした。
この親鉢も段ボールが入っています。
エビネもラン科植物ですから、ラン菌もたくさん確保
できるはずですね。
しかも鉢自体が大きいため、実生苗が多く発生しても
窮屈にならないだろうと考えて用意しました。

ホコリ並みに細かいタネでは、無造作に蒔いては、
風に飛ばされるとか、水やりのときに流出してしまい
そうですが、意外にそのような結果にはならず、
特に難しい作業工程を経ることなく実生苗を得られ
ました。
ネジバナのプロトコーム
上の画像は、ネジバナの発芽に関する重要な
情報が含まれています。

右側にカタツムリがいるのがお分かりになる
でしょう。
そこから平行に左側へと視線を移動させると、
そこに白く奇妙な物体がふたつほど確認できる
かと思いますがいかがでしょう?

ラン科植物には、一般的な植物が持つ胚乳が
ありません。
胚乳、つまり発芽に必要な栄養の詰まった部位
もやしの子葉や、鮭の稚魚の腹の赤い部位のようなもの)を
持たないということで、ただ土の上に落ちただけ
ではほぼ発芽には至らないのです。

そこで、ラン菌の出番です。
土の上に落ちたネジバナのタネは水分を吸って
膨らみます。
その水分を吸ったタネが運良くラン菌に出会え
れば、タネの中に入り込んだラン菌は、タネの
内部で増殖を始めます。
この状況は、ランとラン菌の共生状態と考えられ、
ランはラン菌の繁殖場所を提供しつつ、その
ラン菌自体を栄養として吸収してしまうのです。

つまり、発芽の栄養分を持たないまま生み出さ
れたネジバナのタネは、現地で食料を調達する
サバイバルで活路を見い出しているというわけ
ですね。
ごくごく小さなネジバナのタネの中で繰り広げら
れる現象、なかなか凄いですよね。

そして栄養分を得たネジバナのタネですが、
正確にはプロトコームと呼ばれます。
最初の球茎』という意味だそうです。実態は、白い塊に
細かな毛が生えただけのものです。

この時点ではまだ発芽には至っておらず、ただ
の未分化の細胞の塊に過ぎません。
さらに内部で細胞分裂を繰り返し、発芽に必要な
準備が整えば、上記の画像のように発芽の状態
に至るのです。
ラン科植物は単子葉類ですから、発芽時の葉は1枚のみです。

ネジバナ発芽 07/8/5
ネジバナ発芽 07/8/5 posted by (C)sasama_tea

この写真は、先ほどの画像の元となっている
ものですので、どこかにプロトコームが潜んで
いるのですが、さて、お分かりになりますか?

ちなみに、種蒔きは7月中旬のことですから、
この写真の日付からそのひと月後に発芽に
至っていることがお分かりになりますね。
ラン菌だなんだと小難しい話を並べても、
ランに対する愛着を持つことが出来れば、
ネジバナの栽培なんて大した作業ではない
のですよ。
愛こそ全て。。。ハート(手書き)

そして、その愛の奇跡?・・・ではなくて『軌跡』を
以下に並べます。
時間経過を追って皆さんも観察してみてください。

ネジバナ実生苗 07/9/5
ネジバナ実生苗 07/9/5 posted by (C)sasama_tea

ネジバナ実生苗 07/11/3
ネジバナ実生苗 07/11/3 posted by (C)sasama_tea

ネジバナ実生苗 08/3/29
ネジバナ実生苗 08/3/29 posted by (C)sasama_tea

発芽から3か月を過ぎるあたりからは、あまり
全体の変化は見られなくなりますが、少しずつ
発芽個体が増えてきていました。
この段階的な発芽はきっと、時期をずらすこと
で全滅の危機を回避するような意味もあるの
でしょう。
なお、葉の色の違いは撮影条件による差異ですので、
生長によるものではありません。

そして、5月3日の日記の内容に続きます。
5月3日の日記『ネジバナ実生苗の植替え
桜の花が咲くくらいの暖かさを感じる頃から、
実生苗の葉は細長く立ち上がり始め、
生長が著しい苗では通常のネジバナと遜色
ない姿となっていました。
現状ではその苗が一年で開花に至るかの
判断はつけられない状況です。
咲いてくれると交配の結果が一年で出ること
になりますから、育種が断然面白くなるので
しょうね。
期待しすぎないで待ってみます。

・・・どうも想定以上に文字数が多くなって
しまいましたが、飽きずに最後までたどり着け
ましたでしょうか?

生き物の世話はふつう容易ではないことの
ほうが多いとは思いますが、見過ごしがちな
瑣末なことに目を向けて観察してみると、
不思議な愛着が生まれ、必要以上に好きに
なってしまうこともありそうです。
私とネジバナの関係も、おそらくそのような
ものですね。

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そこで蛇足気味ではありますが、当ブログ中に隠されている
ネジバナ関連の画像・語彙はいくつ存在するのか、
お暇でしたら探してみてください(記事中の画像は含まず)。







最終更新日  2008.05.28 02:24:12
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2008.05.25

叩きつけるような激しい雨が午前中に断続的に降りましたが、
午後になるとそれも収まり、夕方には青空も見えていました。
私はといえば、雨にかかわらず所用で散策は中止。
花が見に行けるかと、少しばかり上の空だったりします。
エゴノキ、ビナンカズラ、ガマズミ、ウツギ・・・散らないで。

泣き言はこれくらいにしまして、本題へ移ります。

そろそろ、入梅の声が聞こえてくる時期に入り
ましたが、私の好きなネジバナが咲き始める
時期でもあります。
そこで、ネジバナの本格的な時期に入る前に、
昨年の夏から行なっているネジバナの実生に
関する情報についてこちらでまとめてみたい
と思います。

実際に行なった作業について記す前に、
簡単にネジバナの年間の生活史をまとめます。

1 ネジバナの生育地 

 まず、ネジバナは言わずと知れた・・・
かどうかは定かではありませんが、ラン科植物
では大変珍しい、人の世界にぴったりと寄り
添って生きる植物です。
主に公園や庭の芝生に生えることが多く、
造成から3年目くらいからネジバナの花を見る
ことが多いようです。
あるいは、宅地造成されたまま建築がされずに
放置されるも、定期的に草刈りされるような場所
にもよく見られます。
少し変わった場所では、道路の中央分離帯も
好むようですね。居心地が良いみたいです。

ネジバナは、周囲に丈の高い草や、クローバー
やオオバコのようにマット状に繁茂する草が
地面を覆うようになると、その窮屈さに耐え切れ
ないのか、いつの間にか姿を消してしまうことが
多いです。
元来、それほど競争力の強い植物ではない
のでしょう。

 ネジバナの生活史

 ネジバナは多年草ですが、早いと5月下旬、
通常は6月中旬に入る前には花が咲き始めます。
名前の由来となっている捩れた花序は、下側の
花から上へと順々に咲き進み、ひとつの株では
2週間程度花が咲いた状態になります。
ちなみに、ひとつの花の寿命は1週間程度です。
もうひとつおまけに、個体差もありますが、ネジバナの花には
甘い香りが感じられます。日中の気温の高い状態が香りも
強くなります。ぜひお試しください。)

基本的に自家受粉はしないようで、虫の来ない
場所で栽培したネジバナの花が結実することは
ありませんでした。

もしも花が虫による受粉を経て結実に至ると、
およそ2週間もあれば果実は熟し、あっという
間に熟したタネを放出してしまいます。
おそらくタネが小さい上に、ラン科植物特有の
胚珠を持たない構造であるため、受粉から完熟
までの期間が極端に短いのでしょう。

そうしてタネを放出して満足したネジバナは、
地上部を完全に枯らし、暑い真夏の間を地下で
過ごす『夏眠かみん)』の期間に入ります。

その後、8月下旬頃から9月上旬にかけて再び
地上に顔を出し始めます。
このときの葉は夏場に見られた立ち上がる葉に
近いものですが、秋が過ぎ、冬に入る頃には
幅が広く長さの短い『冬葉ふゆば)』の形態を取り、
ほとんどの植物が地上部を枯らして空いた場所
を有効利用するため、タンポポのようなロゼット
と呼ばれる地面にぴったりと伏せた状態で葉を
広げることになります。
ロゼットでは、光合成を効率的に行なう役目だけでなく、
寒風に晒されて凍りつく危険も回避しています

そして、冬場を冬葉で乗り切ったネジバナは、
桜の咲く時期あたりに状況がまた変わります。

ロゼットから徐々に卒業し、それまで丸みを
帯びていた葉を、『夏葉なつば)』と呼ばれる
長細く立ち上がる葉に変えていきます。

ちょうどこの時期、その夏葉の中心から花茎を
伸ばし始め、最初に書きましたとおりに開花と
なるのです。
ちなみに、通常の開花期以外にも、9月に入ってから開花する
秋咲き個体も存在しますが、実際にその生活状態を見ていない
ためにどのような生活史があるのか不明です。

ネジバナと苔
ネジバナと苔 posted by (C)sasama_tea

ネジバナは苔と相性が良いです。
3月29日現在のネジバナは、ちょうど冬葉から
夏葉へと遷移する状態でした。

 ネジバナの受難

 ネジバナの居心地の良い場所はすなわち、
人の居心地の良い場所でもあります。

つまり、ネジバナは雑草のごとき存在であり、
ちょうどこの時期は、丈を伸ばして鬱陶しく
なった雑草を刈る時期でもあります。

ということは、今まさに花を咲かせようとして
いるネジバナをザックリと切りつけることでも
あり、その双方の時期がぴったりと重なった
場合は、花茎を丸ごと切られてネジバナの花
が見られない事態に陥ってしまいます。

「やめて!」と懇願する訳にもいかず、
ただただ、刈られていく姿を断腸の思いで
見守る外ありません。
悲しいですね。

さらには、住宅造成地に生育している場合も、
上に家が建てば永遠に消えてしまう運命に
晒されてしまいます。
この場合、成す術がないです。

他にも、子供に摘み取られて、興味がなく
なってポイ捨てされたネジバナの花を見かける
こともたびたび。
どうせなら、花瓶にでも生けていただきたい。

・・・と、sasama_tea目線でいろいろと書いて
きましたが、いかがでしたでしょうか?

今日は前置きだけの、文章だらけで見づらい
構成だったかもしれませんが、明日は写真を
用いた、ネジバナを実際にタネから栽培する
様子をご覧いただけるようにします。

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足許にもランの花 【第1回 雑草蘭?】
(↑参考となる過去記事)







最終更新日  2008.05.26 00:55:49
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2008.05.03

4連休初日は、裏切りの雨。
外には出られませんでした。
仕方がないので家でできることを片付ける
ことにしました。

とりあえずやらなければと考えていたものが、
ネジバナの実生苗を植替えることです。
親鉢に選んだエビネの葉が展開してきたため
その葉の陰に隠れたネジバナが徒長し始めて
しまったからです。(エビネは花が咲きませんでした。
栄養が足りなかったようです。

放っておくと取り返しがつかなくなりそうでした
ので、重い腰を上げて植替えることにしました。

すぐに終わると高を括っていましたが、想像
以上に根が絡まって厄介な状態になっていた
ため、半日掛かりの作業になりました。

実際に掘り出してみると想定以上に実生苗の
数が多く、取り扱いに悩むことになりました。
ネジバナ実生苗
面倒になってしまって総数は数えませんでしたが、
かなりの数です。

ちなみに、写真にあるゴミのようなものは、ランの
栽培上で重要な役割を果たす段ボールの切れ端
です。
どのように重要かと申しますと、段ボールに
ラン菌が繁殖しやすいようで、土の中に段ボール
を混ぜることで栽培結果が良くなる傾向がある
ようなのです。
詳しく書くと長くなりますので、ここでは割愛させていただきます
写真の下側の段ボールに、横方向に黒い筋が
ついたものが見えるのですが、そのラン菌が繁殖
したあとなのかもしれません。

そしてどのように植えるか悩んだ末に、このように
3つの鉢に分けて植えることにしました。
ネジバナ植替え後
タネを蒔いたのが昨年の秋口。
小さいものからかなり大きいものまで生長にかなり
の差が生じましたが、最も生育状況の良いものでも
今年は開花しないと思います。
気の長い話ではありますが、もう1年待たないと
いけませんね。

紫蘭のときは種蒔きから・・・改めて調べてみると
なんと6年も開花を待ち続けたようです。
我ながら辛抱強いことで大笑い

それから比べると、ネジバナは少なくとも2年あれば
ほぼ開花しますので、植物栽培では楽なほうですね。

このネジバナの種蒔きから生長の過程については
また別の機会に写真つきでお見せします。(予定
ランが育つ過程をご覧になれる機会もないかも
しれませんので、是非見ていただきたいと思って
います。

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さて、明日以降の天気予報もよろしくない様子。
起きて雨が降っていたらどうしましょう?







最終更新日  2008.05.04 02:14:15
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2008.03.21

20日の荒れた天候は翌日も強い風だけが残り、
それまでの暖かい日差しはどこへやら、完全に
冬へと逆行しているようです。
暖かさに慣れきった体で震えています。

新しいカメラの選定は終わりましたが、注文時に
軽いトラブルに見舞われ、週末には手にしている
はずの新カメラは週明けにずれ込んでしまいました。
機種については、また到着してから追々ということで。

ネタが尽きたときの窮余の策として蘭のシリーズ
ものを書いていましたが、諸般の事情で中途半端
な状態になってしまいました。
未完のまま終わらせてしまうのは卑怯と思います
ので、残りの部分を書かせていただきます。

最後に書いた話題がミヤマウズラという、低山でも
ありきたりのランのことでした。(前回分はこちら
ただ、開発や管理不足の森で数を減らしているのも
事実ですから、できることなら彼らの手助けがしたい
と常に考えています。

土地の権利ごと手に入れるのは私には無理な話
ですから、人工的な繁殖を試みることにしました。
ミヤマウズラは、花が咲いた茎はその後徐々に
枯れてしまうそうで、栽培でもこの茎を用いて
増殖させるということです。

非難を受ける行為かもしれませんが、去年の11月
にひとつの茎を手に入れ、ミズゴケの中に挿して
増殖を行ないました。
下の画像がその様子を示したものです。
ミヤマウズラ芽挿し
左が挿してひと月後の様子で、少しだけ新芽が頭を
出しているのがご理解できるかと思います。

そして右側は今年の2月時点の状態で、初めの
新芽は長く伸び、さらにもうひとつの新芽が伸び
出し始めています。
また、根も新たに伸びていて、他の植物のほとんど
が休眠している中、ミヤマウズラは休むことなく
生長しているさまが理解できました。

現在の指し芽の状況は、写真が用意できないため
こちらには出せませんが順調に生長しています。
もともと栽培が容易な種類のランのようですから、
人工増殖するのも難しくはないようです。

そのことを考えると、次第に数が減少している現状は
いったいどうしたものなのでしょう。
ことさら山を切り崩してまで家を建てたりすることが、
今の時代に必要不可欠なのでしょうかね。
つらいな。

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最終更新日  2008.03.22 01:56:14
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2007.09.30

トンボの話題でもうひとつ用意してあるのですが
私の都合で、別の話題で書かせていただきます。

去年見つけた白花のツユクサの種子から
今年はこんな花が咲きました。

白花ツユクサと赤花ゲンノショウコ

白い花を咲かせる遺伝子は
見事にその子供へ受け継がれました。

元々ツユクサの花のほとんどは自花受粉をしますから
容易に子孫へ遺伝形質が受け継がれるのでしょう。

発芽した3つの個体の全てが白花を咲かせました。
今後もこの形質は受け継がれると思うのですが
去年見つけた場所には、既にその姿はありませんでした。
今まで見つけた場所も同様で、次の年には見つけられませんでした。
なかなか自然界の競争は厳しいのですね。

大事に育てていきますね、この白花のツユクサを。

(ちなみに、赤い花はゲンノショウコです。) 







最終更新日  2007.09.30 00:52:28
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2007.05.13
 私が植物のことを知りたいと感じたときに、
そのきっかけを作ったのがラン科植物です、しかも日本に自生する種類です。

 その中で、『紫蘭は、栽培しやすいラン』という説明を見た私は、
植栽のシランの果実からタネを得て、ネジバナの鉢に採り蒔きすることから始めました。

 当時の簡単な記録を読み返してみると、開始時期は1993年の秋。
 数週間で3本の実生苗が得られ、そこから現在まで13年強、
鉢の大きさを少しずつ大きくするだけの管理で、なんの障害もなく存続させています。

 最後に鉢増しをしてから5年以上経過していますが、
お礼肥を施すだけで、今年もふつうに花を咲かせてくれました。
 以下に、その様子をフォト蔵の画像で示しますが、
大した画像でもありませんので、見られなくても素通りで大丈夫です。
本日5/13の12:30~14:30まで、停電のためにフォト蔵は使用不可になるそうです。

鉢植え紫蘭全景
鉢植え紫蘭全景 posted by (C)sasama_tea

 上記画像についての補足ですが、鉢は8号のプラ鉢を使用。
 撮影は室内の蛍光灯下、赤色が上手く発色しないために若干の修正を入れてあります。






 この話は、「ただシランをタネから栽培した」という
ありふれたものでは終わらないのです。

 品種改良を目的にしていれば、その子供が特異な性質を持つのも不思議ではありませんが、
私の行ったのは、ただの「タネから育てよう」という気持ちから始まったものです。

 ところが、数年待って初めて見た花は、私の度肝を抜くものでした。
開花初年度の記録はありませんでした

ウルミ白のシラン そう、花が白かったのです。

 何のいたずらか、3つの苗の内のひとつから、白花を咲かせるものが出現したのでした。
 もう、たまげました。『何?何?』 そんな感じでした。

 実際には純粋な白花(園芸では『素芯』と表現します)ではなくて、少しだけ元の紫色の名残があります(園芸では『ウルミ白』という色)。

 ただ、純白よりも、こちらの色のほうが私は好きです。
 わが子を溺愛する親のようなことを口にしている気もしますが(笑)


 初めて栽培したシランでしたが、意図しない突然変異まで経験してしまいました。

 稀に『芽変わり』といって、新芽に突然変異が現れることもありますが、
タネから育てたほうが、その確率は高くなります。
 が、それでも実際には雲を掴むような話で、
その恩恵に預かれるかは、人知の及ぶところではなかったりします。




 そして、まだ続きがあります。

ちょっと豪華なシランの花

 実は去年と一昨年、その白花が突然咲かなくなってしまい、完全になくなってしまったと諦めていた訳ですが、今年、また突然咲いてくれました。

 どうも、よくよく観察してみると、同じ形で紫の花を咲かせる芽がありました。
 これが兄弟関係にあるというか、『同一株の一部の芽が変化して元に戻ってしまった』と仮定してみました。つまり、芽変わりです。

 白い花を咲かせる因子自体が、もしかすると不安定なもので、未だに固定されていない、ということなのかもしれません。

 その根拠に関しては長くなってしまいますので割愛しますが、おそらく間違いないでしょう。


 そうそう、この花にはもうひとつ、基本種とは異なる特徴があります。

 シランの花弁は左右に大きく開かず、近くで見てみると、
少々ぱっとしない花でもあると感じます。

 その点では、前述の変異個体はよく花弁が開きます。
 紫に戻ってしまったと考えている花のほうは、カトレアのような雰囲気もあります。

 お近くで確認出来るシランの花と見比べてみてください。
 何となく、違うのではないのかな?


 そして観察するときには、もう一点についてもご確認ください。

 それは、『シランの花の香り』です。
 おそらく、シランの栽培を経験された殆ど方は、
その微かな香りに気づかれていないのでしょうね。

個体の性質によっては…」の部分は定かではありませんが、甘い香りがあるのですよ。
 嘘ではないので、騙されたと思って試してみて欲しいのです。

 このような話題は図鑑では触れられていませんが、
ラン科植物でも数種類、私は体験済みです。

 皆さんも、人目を気にせず、いろいろな花で試してみてはいかが?
 頭がおかしい人と思われてしまうかもしれませんが…。




 なんか、えらい長い記事になっているようですが、
最後にもうひとつ、おまけです。


巨大ナメクジとシランの花 新芽や蕾、咲いている花まで食べてしまうナメちゃんです。

 活動時間は夜、『荒らしまくる未知の存在』の姿が見えないのはそのせいです。

 開花している鉢を室内に持ち込んでいますので、こうしてブログを書き込んでいる最中にも、その姿を確認することがあるのですよ。

 夜になると、蛍光灯の光があっても関係なく、ときに『ばりっ』という咀嚼音を響かせながら活動を続けています。

 とりあえず捕まえて、私のところでは御引取り願っています。
 その甲斐あって、今年もシランの花を堪能しています。


 ナメクジを見つけるには夜の捕獲が有効です。
 更に、水を越えて侵入出来ないので、
水盤の上などで管理するとナメクジの被害はなくなりますよ。
 余裕がありましたら、試してみてください。


手書きハート本日の記事に、長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。

 とにかく、タネから育てることは植物を知るためには良いことで、
自然について見過ごしていることを知るきっかけにもなることだと思います。

 それに、タネから育てた植物は『環境順応性』によって、
あなたの栽培環境に適した性質を持つことにも繋がります。
 枯らしてしまうかもしれない『山採り』を買わされるよりは、
自分の努力でタネから育てた植物は、一生あなたに付いて来てくれるのかもしれませんし。

 植物はタネから育てよう、それが結論です。


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最終更新日  2007.05.13 11:15:13
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