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カテゴリ:「ジャーナリズム関連(既存・市民)」
オーマイニュース日本版スタートまで、24時間を切った。だが、状況は混沌としたままである。
世の中はアンガールズが完走できるかどうかに注目が集まっているが、日本の民主主義を考えるうえで、この24時間も見逃せない。 とはいえ、オーマイニュース日本版の情報に速報性的価値は低い。だから、前回同様、9月1日にマスコミを賑わすか、シンポジウムを終えた9月3日の日曜日に話題となるか。そのどちらかだろう。 ☆ 反発を恐れずに指摘すれば、「みんなが市民記者」というのは魅力的なスローガンではあるが、このメディアの関係者は、「すべての市民が市民記者になること」を望んでいないようだ。 ただし、マスコミの伝統的語法によれば、左翼的言論の無名人は市民と呼ばれ、右翼的言論の無名人は民間人と呼ばれるそうである。そうだとするならば、オーマイニュースは間違っていることはしていないし、私も批判するに及ばない。ただ、市民という言葉を取り上げられてしまった私はどのような言葉を使えばいいのか。途方に暮れるのみである。 とはいえ、プロ市民とプロ民間人を排除するために市民という言葉を捨て、新しい言葉を使いはじめるならば、それはすばらしいことだと思う。 新しい言葉の概念に一番近いのは「個」「個人」「私」「私人」である。「私的…」などというレトリックが汎用される時代を考えれば、市民参加型ジャーナリズムも、私人参加型ジャーナリズムと変えてもいいのかもしれない。公なる人も私として発言するメディア。そういうものが、市民参加型ジャーナリズムのめざすものの一つであることは間違いない。 私人であることは、ステークホルダー(利害関係)も超越できる。そんな期待もできる…。 ☆ 見方を変えてみる。 韓国メディアの日本上陸という歴史上稀有な出来事が明日に迫っている。 その背景で何が起きているのか。そのことを痛感しているこの数日の私…。 プロジャーナリスト、アルファブロガー、MIXI、シンポジウムなどのツールをつかった権謀術数ともいえる作戦を眺めていると、まさに日本的な精神風土とかけ離れたものが日本にやってくる。そのことが私にはどうしょうもなく見えてくる。 日本人は、そういう権謀術数を嫌う文化がある。異国からの来客はそのことを学ぶべきだし、それに関わっている日本人たちは、今一度、日本の精神的風土というものを勉強すべきだと思われる。 日本人のコミュニティーを扱わなければならぬ市民参加型ジャーナリズムがそれらを考慮しないならば、何の発展も期待できぬだろう。 勝てば官軍ではない。勝てば官軍と言って批判されたのだ。勝利の瞬間は、次の戦いへの始まりでしか過ぎない。オシム監督にいわれなくても、永遠のベータ版であるインターネットではそれは自然の摂理なのだ。 ☆ 乱暴に言い放ってしまえば、宮本武蔵や日光東照宮から日本を読み取るのではなく、姿三四郎や桂離宮から日本の心を読み取れ。ということである。 「勝つと思うな思えば負けよ」。無念無想。これらのキーワードをあげれば、言論の世界とはいえ、彼らがやろうとしていることがまことに恣意的で、日本人の精神的風土から反発を食らうことは必至であることは、理解していただけるかもしれぬ。 その仔細は別のエントリーに譲ることにして、オーマイニュース開店準備ブログにコメントしたものを以下に採録する。
上記の夏休みの宿題を彼らはどう処理するのだろうか…。 この宿題を出してしまった以上、既存のメディアたちはチェック項目として指摘せざるを得ないだろう。そして、このチェック項目を無視することで、既存のメディアたちのスタンスも明確になるに違いない。 勿論、このような項目を公開したのは、ライブドアPJならびにJANJANがこの項目を満たすことができれば、メディアとして再生できるとの思いも込めている。 ☆ ところで、関沢新一氏が書いたという「柔」の歌詞。 私は、美空ひばりの歌で、 「お国生きてる柔らの夢が」だとずっと思っていたが、「奥に生きてる柔らの夢が」だと今回はじめて知った。 ちなみに、武術家・甲野善紀氏の考察によれば、「柔(体術)とは、相手を傷つけることなく相手を制圧する日本人の知恵の結晶」とのこと。私が考える、もののふの精神とは、「命のやり取りという究極の利己の営みを超越したものだけが達することができる、窮境の無私の境地」である。そういう利己的ならざる精神が武家政治を支えていたため、武士の時代が700年も続いたのだろう。 目先の戦いに囚われぬこと。利己的ならぬこと。 それがネット時代に行きぬく唯一の術であることを確信している。 …と、柔道場に通って6年の私は、その実力も省みずに偉そうに語るのだった。 本日もお稽古に行ってきます。www お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006年08月27日 11時35分19秒
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