[LIVE]ラグビー:トップリーグ最終節・優勝決定
◇見えない敵◇昨年9月13日、国立競技場で開幕したトップリーグも、長いリーグ戦が終わりを迎えた。その開幕戦で戦ったサントリーと神戸製鋼が同点でここまできたのも何かの因縁だろうか。最終節、最終日を迎えても、優勝はおろか降格チームも決まっていない。決まったのは日本選手権進出の8チームと入替の可能性が残る4チームを分けたラインのみ。この日の戦いで全てが決まる。優勝の可能性はこの日直接対決のサントリーと東芝府中、そして神鋼にのみ残っていた。自力優勝が残っているのは勝点5を奪ったサントリーのみ、それ以外の結果では逆転優勝の可能性もある。自分の試合だけではなく、他会場の見えない敵とも戦い、その結果も気になるところだ。私は秩父宮に行った。本当は神戸の神鋼vsNECの観戦に行きたかったのだが、交通費がかかるので断念した。そのためサントリーvs東芝府中を観戦。最終節でこのマッチアップは大変ぜいたくだ。試合が始まると、両チームのディフェンス力の高さが目立った。両チームとも4トライ以上奪ってのボーナス点が必要だが、負けては意味がない。やはりこの試合は勝たなければならないのだ。前半は12-10とロースコアの展開、東芝リードで折り返した。ハーフタイムに、神戸リードの途中経過が入った。このままでは神戸が逆転優勝となる。サントリーとしては後半での巻き返しが必要となる。しかし後半に入ると、試合は完全に東芝ペースとなった。サントリーは東芝の攻撃の前にディフェンスがガタガタ。東芝は4分にトライを奪うと、20分までに4トライ24点を奪い勝負を決めた。結局サントリーは後半無得点、東芝が50-10と予想外の大差で勝利を奪った。ノーサイドの瞬間、歓喜の雄叫びをあげた東芝フィフティーンであったが、その喜びは本物ではなかった。直後にスクリーンに神戸の結果が。 [神戸製鋼31-21NEC]この結果、勝者は秩父宮から消えた。神戸製鋼がトップリーグ初代王者に輝いた。帰宅後テレビで見た神戸のグランドには歓喜の輪があった。やはり神戸で優勝の瞬間を見たかった。初開催となった長いトップリーグは、開幕戦で敗れた神戸製鋼の逆転優勝で幕を閉じた。そして2位には神戸・サントリーに連勝してリーグ戦を終えた東芝府中が入った。3位には唯一の1敗チームのヤマハが上がり、4位にはサントリーが落ちてきた。そして最下位争いは、この日敗れたセコムとサニックスが自動降格となった。2月に入ると、上位陣はマイクロソフトカップを戦うことになる。リーグ戦で奪った勝点はリセットされ、トーナメントで戦う。またリーグ戦とは違ったスリリングな戦いが展開されることを望む。