有毒飛沫

ムーンの展開が端折っている感じについて、どうにも気になったので、いろいろ考えていました。ようやくピンと来たことがあったので、書いてみます。

いちばん気になるのは、昴の黒猫の踊りの部分です。全体を通して、ストーリーの説明セリフが入っているんです。その説明が必要かどうか、見てみましたが、ほとんどのコマでなくても意味が取れると思います。

プリシラさんがかつて、ダンサーは言葉なしでコミュニケーションがとれる存在だと言いました。そういう話を表現していくのに、なぜ説明セリフが延々と書かれるのでしょう。曽田さんの絵なら十分に伝えられていると思うのですが。

御自分が伝えたいことが伝わってないと感じることが多かったのでしょうか。ここは意地でも踏ん張って欲しかったと思います。物語はとても面白いのに、説明セリフのおかげで黒猫のシーンの説得力がほとんど無くなってしまい、観客の興奮がリアルに伝わってきませんでした。

そんな印象です。


【送料無料】MOON（8）