この世で一番大事な「カネ」話 西原恵理子
こんにちは。特定社会保険労務士 三宅佳代です。「毎日かあさん」で有名な西原恵理子さんの本です。西原さんは最近は新聞などでもよくお見かけします。この本を読んで私が最初に感じたのは「なんという現実感、なんというたくましさに満ちた本なんだろう!」です。ルビを振っているので、小学生の子どもから大人まで読めますが、自分探しで自分を見失ってしまった人やこれから社会にでていこうとする人が読んでおいて損はない1冊だと思います。それから、私のように20年やもっと長く社会で働いている人が読むと共感できるところがたくさんあると思います。働いてきたこと、働き続けてきたことに誇りが持てました。作者がおわりにで書いていることを引用します。============================================================下町の町工場のオヤジさんも、威勢良く声を張り上げている八百屋のオバちゃんも、ちっとやそっとのことじゃ、お店は閉めない。「生きていくならお金を稼ぎましょう」どんなときでも、毎日、毎日「自分のお店」を開けましょう。毎日、毎日、働くことが私の「祈り」なのよ。どんなに煮詰まってつらいときでも、大好きな人に裏切られて落ち込んでいるときでも、働いていれば、そのうちどうにか出口って見えるもんなんだよ。働くことが希望になる。ときには、休んでもいい。でも自分から外に出て、手足を動かして、心で感じることだけは、諦めないで。人が人であることをやめないために、人は働くんだよ。働くことが、生きることなんだよ。============================================================要領よく生きることや効率的に働くことより前に、まず一歩踏み出すこと、それから時には休みつつでも歩き続けることが大事なのだと再認識させられた一冊でした。