機械式時計と煙草でブログ！

　割りと目にする機会が多いような気がするのですが、この「メローブリーズ・フルアロマ」はまだ試した事がありませんでした。

　パッケージの密封が甘いのか、開封前から香りが外に漏れ出ています。その香りは、バラのようでもあり、ミルク菓子のようでもあり、とにかく甘い香りです。
　で、実際に開封してみますと、バラとミルクの香りの中に、発酵した干草の匂いが少し混ざり、全体的に角のとれた円やかな匂いです。カットは、リボンカットとラフカットの混合で、だいぶ湿った手触りです。

　パイプに詰めて火を着けますと、非常に柔らかくクリーミーなミルクっぽい香りが来ます。この香りは、バラのような花の香りが微妙に混ざるためか、ベタついたものではありません。味もかなりクリーミーな甘さなのですが、ちょっとした酸味と蜂蜜のような味があるため、しつこい感じではありません。

　喫煙序盤で印象に残ったのは、火着き・火持ちの悪さです。モクモク焚くような吸い方をしても、なかなか火種を維持できません。湿気多目のフレイク並みの手強さです。また、火種を維持しようと強めに吸うと、刺激の強い煙になり、少し鼻に沁みます。

　喫煙中盤に向かって火持ちが良くなってくると、ようやく落ち着いて味わえる感じになってきます。そこで改めて注意深く味わってみると、味のディティールが見えてきます。ミルクと蜂蜜系の味を、ちょっとした酸味が引き締め、全体として非常に軽い喫味になっています。でもその割には、ピリピリした舌への刺激は強めにあります。

　喫煙中盤以降、徐々にバージニア系の甘味が表に出てきますが、ミルクのようなクリーミーな味は最後まで残ります。そして、火持ちも改善されこそしますが、気兼ねなく吸えるところまでにはなりませんでした。

　喫煙終了後の後味は、クリーミーな甘さが残り、残り香は柔らかいものでした。また、喫煙後の清掃で火皿をティッシュで拭うと、いつもより多くヤニが付着していたように思います。
　最着火を何度も繰り返すほど火持ちが悪かったので、内径21mmほどのパイプでの喫煙時間は３時間くらいになりました。ですから、もっと緩めに詰めるべきだったかもしれません。

　全体的に、軽くてクリーミーな甘さの着香煙草なのですが、舌へのピリピリした刺激がやや強かったり、火着き・火持ちが悪かったりするので、意外に手強い煙草でした。
　味としては特殊な煙草ではないので、この煙草に適した詰め方なり吸い方なりに慣れれば、常喫でもいけそうです。


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