機械式時計と煙草でブログ！

　ちょっと久しぶりのフレイク物です。ピーターソンのフレイクは、以前に「ユニバーシティフレイク」を試した事があり、まぁまぁ良かった記憶がありますが、今回の「アイリッシュフレイク」はどうなのでしょう。

　開封時の香りは、いわゆる発酵した干草系のものなのですが、今まで経験した事がないような独特の酸味がある香りが混ざります。その香りは、果物のようでもあり、花の香りのようでもあり、なかなか美味しそうです。
　フレイクの大きさは、上の写真の通りで、これが17枚半ほど缶に入っていました。１枚当たり約2.9gですから、１ボウルが１～1.5枚といったところでしょうか。湿気は、比較的高い方だと感じます。
　今回はこのフレイクを1.5枚ほど折り畳み、火皿内径22mmのパイプに詰めて吸います。

　着火して吸い始めますと、深めに熟成されたバージニアらしい柔らかい甘味の中に、何か別のコクが加わっているのに気付きます。それは、スルメイカを良く噛んだ時に味わえる旨味のような味で、大変に美味しいです。微妙に塩味が効いて、酒の肴にピッタリなのではないかと思えます。
　着火後の香りは、基本的には開封時の香りと同じなのですが、あの果物のような香りの部分にコクが加わり、すこし重厚感が出てきています。

　吸い進んで行きますと、少しピリピリと舌を刺激するものがあります。「www.tobaccoreviews.com」のレビューを見ますと、この煙草はバーレーとケンタッキーとバージニアのブレンドのようですから、舌への刺激はバーレーによるものだと思うのですが、強いニコチンが舌に浸み込んできたような刺激にも感じられます。実際、ニコチンの効きはかなり強いように思えます。
　また、再着火で吸い込んだ時には、非常に強い渋味を感じます。炙り過ぎて焦げたスルメを食べたような渋味です。この渋味は、火種が落ち着くと弱くなって、そのままコクに変わっていくので、燃やし過ぎ＝過燃焼によるものでしょう。

　火着き・火持ちは、湿気を多めに感じたフレイクの割りには良く、非常にスムーズに吸えます。そして、火持ちが良い割りには過燃焼にもなりにくく、クール・スモーキングはしやすい方だと思います。

　喫煙中盤から終盤にかけても、喫味の変化は特にはありません。コクの旨味で楽しむ味わいが、ずっと続きます。ただ、ニコチンの効きはかなり強く、喫煙終盤になるとニコチン酔いします。空腹時の喫煙は注意が必要です。
　また、消えるギリギリで吸うよりも、少し煙量が多いかなと思えるぐらいで吸った方が、旨味は多く出てくるような感触があります。

　この煙草の缶には、
「Recommended for the experienced pipe smoker.」
とあり、ベテラン向けの煙草だとされているのですが、初心者の私が吸っても美味しく吸えてしまっています。火着き・火持ちの良さを考えると、むしろフレイク初心者でも十分に吸いやすい煙草のようにも思えます。
　単純な甘味ではなく、コクの旨味を楽しむ煙草という意味での「ベテラン向け」という解釈なのだと思いますが、味の好みというのは、ベテラン or 初心者という括りには関係のない事だと思いますので、缶の台詞に引っ張られる事なく、誰でも楽しめば良いのではないかと感じます。
　ただ、ニコチンの効きは相当に強いので、その辺をコントロールしながら吸う自制心は必要でしょう。

　という事で喫煙終了。後味には美味しいコクが残り、残り香は干草系です。そして、ニコチン酔いで、ちょっとフラフラします。（笑）

　全体的に、スルメのような旨味がとても美味しい煙草ですが、その美味しさに負けてイイ調子でバンバン吸うと、ニコチン酔いを食らいます。適度に休み休み吸って、ニコチン酔いを防げば、常喫にも良いでしょう。

　あと、柘製作所のカタログには、この煙草を良く解してから吸うように書かれています。せっかくのフレイクを解してしまうのには抵抗を感じますが、その方法も次回は試してみたいと思います。


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