テーマ:機械式腕時計を語ろう(345)
カテゴリ:時計雑記
ジュネーブ国際高級時計展(The Salon International de la Haute Horlogerie : SIHH)は、3月とか4月とかに行われる世界最大の時計見本市「バーゼル・フェア」に不満を抱いた幾つかの高級時計メーカーが、「バーゼル・フェア」を飛び出して独自に始めた時計展なのですが、最近だんだんとその開催時期が早まっているような気がします。 以前は、バーゼル・フェアの直前くらいに開催され、取材陣等もSIHHとバーゼル・フェアを一続きで取材していたように思います。ところが、何時の頃からか定かではありませんが、この頃はかなり早い時期に開催されるようになり、今回の「SIHH 2013」などは2013年1月21日から25日までの開催という事になっています。これでは、例えば日本から取材に行くような人達は、非常に長い期間スイスに滞在するか、2回に分けてスイスに行かなくてはいけません。これはかなりシンドイ状況のように思います。 SIHHで展示される新製品の発表も、随分と早くから行われていて、確認できた最速の発表は何と今年の10月26日に行われています。本番の約三ヶ月も前です。 Pre-SIHH 2013 - Ralph Lauren Sporting World Time - Oct 26, 2012 04:32 PM 「こういう風潮ってどうなんだ?」というのが正直な感想です。 私としては、「今年の新製品」という形で、SIHHもバーゼルも一つの時計雑誌特集でまとまっていた方が分かりやすくて好きなのですが、SIHHとバーゼルの開催時期がこれだけ離れていると、特集は2回に分かれてしまいます。新製品を眺めるのが分散されると、ワクワクした気分も分散され、何となく盛り上がりに欠けます。 それに、SIHH参加ブランドの「私たちは特別なのだ」という雰囲気作りが、ちょっと行き過ぎているようにも感じます。もう少し時計界全体の「まとまり」という事を意識しておかないと、時計界全体そのものの地盤沈下を招いてしまうのではないでしょうか。実際、日本の若者達は携帯で時間を見る事が多く、腕時計を着用する人が減ってきています。 自らの特別感の演出のために、全体市場を壊してしまう結果になるのではないかという危惧を抱いてしまいます。 う~む・・・。 [特別な時計ブログは此方 Click!] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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