テーマ:機械式腕時計を語ろう(345)
カテゴリ:時計雑記
先日は中華コピーの時計ムーブメントの記事を書きましたが、今回はそのコピー元のオリジナルのムーブメントをご紹介したいと思います。上の写真がオリジナルのETA社製「Cal.6497」です。 下の写真の中華コピー機と良く見比べていただきたいのですが、上の写真で赤い四角で囲った部分が、かなり違っている事がお分かりになると思います。 赤く囲った部分は、時計の精度を決める言わば心臓部分で、ここの良し悪しで時計の性能が決まります。で、中華コピー機の方は、ここの造りが非常に簡素で、精度を出すには不利な形式になっています。一方本物の方は、追い込んで精度を出すために調整しやすい構造になっています。 この機械のオリジナルの初出は1930年代ですから、コピーであっても特に違法という訳ではありませんが、心臓部分でさえ簡略化し、あくまで低価格で製造しようという意図が中華コピー機の方には伺えます。とても20万円超の時計の機械とは言えません。 見た目のデザインだけでほぼ勝負が決まってしまうファッション界とは言え、幾らかの機能性を持った道具としての性格がある時計というアイテムをリリースするのであれば、価格なりの中身を備えた製品を販売してもらいたいものです。 そして消費者側も、ちゃんと中身を判断できるだけの眼力は備えておきたいところです。 [本物の時計ブログは此方 Click!] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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