機械式時計と煙草でブログ！

　米国のジョン・ミドルトン社の「アップル・パイプ・タバコ」です。いや、もう、そのまんまの名前なので、その通りになっているかどうかだけが注目点です。（笑）

　開封時の香りは、あまりリンゴを感じさせません。一般的な着香物の濃縮された開封時の香りに感じます。パッケージは、アメリカ製パウチ物らしく、パウチその物は封をされておらず、テープによってのみ口が閉じられています。ですから、長期在庫になると乾燥しやすいのではないかと思います。私が今回入手したパウチでは、在庫期間が長くなかったのか、湿気は普通にあり、特に乾燥し過ぎている雰囲気はありませんでした。
　カットは、比較的細かいラフカットで、四角いチップ状です。燻製で使うスモークチップの小さいバージョンのようです。

　これを火皿内径22mmのパイプに普通に詰めて着火しますと、意外にも非常に柔らかいタッチの煙が来ます。香りは弱く、リンゴと言うよりはアップルパイ的な酸味の抜けた香りです。味も酸味は弱く、どちらかと言うと円やかな甘味です。薄く入れたアップルティーぐらいの雰囲気です。

　火着き・火持ちは悪い方で、特に着火はなかなかスムーズに行きません。火種が安定するまでは、結構な回数で再着火を行う事になります。

　喫煙中盤に掛けて火種が安定してくると、特に鼻に煙を抜いた際に、ちょっとチクチクする刺激が強めに出ている事に気付きます。アメリカ煙草らしく、バーレー葉の割合が高そうな感じです。
　味と香りに関しては、この段階でも大きく変わる事はありません。薄くて柔らかいアップルティー的な喫味です。これにバーレー葉のチクチク刺激が加わっている状況です。

　喫煙終盤に近くなってくると、バージニア葉の紅茶系の甘さが感知できるようになってきます。もともとアップルティーっぽい喫味なので、この甘味も良く馴染んでいます。

　喫煙終盤でも、基本的な喫味はほとんど変化しません。薄いアップルティーの着香はかなり深く施されていて、この段階でもしっかり効いています。
　という事で喫煙終了。後味は薄くアップルティーで、残り香も同様でした。全体的に見て、予想外にマイルドで嫌味のない着香煙草だったと思います。名前の程にはリンゴが主張してきませんし、言われなければリンゴ着香だと気付かないかも知れません。

　ドギツさがない分だけ、常喫として何となく吸っても行けそうですし、意外に飽きないかも知れません。名前とパッケージデザインほどには、味も香りも主張してきませんから、割りと親しみやすい良質の煙草だと思います。


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