テーマ:パイプたばこを吸おう(1805)
カテゴリ:パイプ煙草インプレ
ダンヒルの煙草を吸うのは随分と久し振りになります。今回の「スタンダード・ミクスチャー」は輸入量が少ないのか、ネットショップとかでも余り見ないような気がします。それほど人気は高くないのかも知れません。 開封時の香りは、熟成されたオリエント葉特有の鰹出汁系の香りなのですが、それほど強くは感じません。また、ラタキア煙草のような糸を引くような腐敗臭もないので、多分この煙草は非ラタキア煙草なのだと思います。TobaccoReviews.comの仕様欄でも、ブレンド内容は「Oriental/Turkish, Virginia」となっており、ラタキアの文字は見当たりません。 この辺り、同じくダンヒルの「アーリーモーニング」と同様に、ラタキア入りなのかどうか世間で意見が分かれているようなのですが、私の嗅覚からすると、ラタキア入りではないように思います。 この煙草を、火皿内径20mmのパイプに普通に詰めて着火しますと、一瞬ラタキアに近い腐敗臭とコッテリ系の甘さが来るのですが、それも直ぐに消え、主には熟成されたオリエント葉の円やかな甘味とコクが前面に出て来ます。後ろの方に鰹出汁系の旨味も感じます。 ラタキアはオリエント葉の燻製ですから、熟成を深く取ったオリエント葉はどうしてもラタキアに近い喫味になるのだと思うのですが、この煙草ではその「ラタキアに近い喫味」が比較的頻繁に顔を出して来ます。う~む、これは確かにラタキア入りと言われれば、そうだと思うレベルかも知れません。ただ、あと一歩ラタキアになり切れていないと言いましょうか、あのラタキア特有の納豆的な糸を引く臭みはないのです。 まぁ少なくとも、オリエント葉の喫味が非常に強く出ているのは確かです。 喫煙中盤に差し掛かると、少しナッツ系の味が混ざってきました。これが円やかな甘味とコク、鰹出汁系の味と良く絡み、正に「旨味」で吸う豊かな喫味になります。バージニア系の軽い甘さもあるにはあるようなのですが、ほとんど表に出て来ないようです。 そこから喫煙終盤まで特段の喫味の変化はなく、そのまま喫煙終了。後味は甘い鰹出汁系で、残り香もそんな感じでした。 全体的に見て、オリエント葉の熟成感&旨味が前面に出たコクのある煙草でした。ラタキア的な部分もあるにはありますが、ほとんど気にならず、ラタキアが苦手な人でも普通に吸えると思います。で、やはりこの煙草にはラタキアは入っていないように感じました。 ポジティブに捉えるなら、この煙草はラタキア好きの方にも、ラタキアが苦手な方にも受け入れられる受け皿の大きな煙草だと言えるでしょう。逆にネガティブに捉えるなら、ラタキア好きには手応えがなさ過ぎ、ラタキア嫌いにとってはラタキア的過ぎる煙草だとも言えます。ただ、喫味のバランスとしては非常に良いと思われるので、そういう意味ではダンヒルらしい優等生的な煙草です。 私としては、「まぁ、これならこれで」という感じです。今回の喫煙では非ラタキア用の日常ローテーション用パイプを使用しましたが、2回目以降はラタキア用のパイプを使おうと思います。味の傾向としては、パイプに残る喫味が着香系とはガッチンしてフィットしないように思えるからです。ラタキアが入っていないように思えても、どちらかと言えばラタキアっぽい傾向の喫味の煙草でした。 [熟成された煙草ブログは此方 Click!] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[パイプ煙草インプレ] カテゴリの最新記事
|
|