2015/05/10(日)17:00
ダンヒル「ダーバー・ミクスチャー」
今回レポートする「ダーバー・ミクスチャー」も、昨年国内発売になったダンヒルのパイプ煙草です。ラタキア物ですが、それほど強烈にはなっていないと思われ、まぁ、とにかく試してみる事にしました。
開封時の香りは、割りとドライな方のラタキア臭で、熟成されたオリエント葉の鰹出汁臭と言った方が近いかも知れません。これに何かの乳製品のようなクリーム臭が少し混ざります。カットは、細かいリボンカットと、やはり細かいラフカットの混合で、手巻きでも行けそうな位の細かさです。湿気は普通でしょうか。
これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火します。そうしますと、最初に来たのはバージニア葉の紅茶系の軽い甘さとラタキア/オリエント系の鰹出汁的コクのミックスされた微妙な味でした。香りは、やはり軽めのラタキア臭で、これだけ軽ければ抵抗感は少なそうです。ただし、開封時に感じたクリーム臭は、吸い始めたら感じられなくなりました。で、トータルとしては、ラタキア物にしては非常にマイルドで、円やかな軽快感のある煙草に仕上がっています。また、全体のバランスも、ダンヒル煙草らしく非常に優れていると思います。
火付きと火持ちは、カットが細かいために非常に良好で、且つ燃え過ぎるという雰囲気もありませんから、とても吸いやすいタイプの煙草だと思います。
喫煙序盤から中盤にかけては喫味の変化は特になく、終盤になってからややバージニア系の軽い甘さが強まります。ただ、基本的には味も香りもラタキアに支配されていて、軽いながらもラタキア感を終始味わう流れです。
という事で喫煙終了。後味は軽い出汁的なコクが残り、残り香は薄いラタキア臭でした。
全体的に見て、取っ付きやすい軽いラタキア感を何のストレスもなくスースー吸っちゃうような煙草でした。何かをしながら吸うのに適しているようですし、常喫向けでもあります。個人的にはもっとラタキア感を減らして軽快にした方が好きですが、ラタキア好きの人にはこれ位が最小限かも知れません。また、ダンヒルらしい優等生的なまとまりのある煙草でもあります。
インパクトとか面白味とかを求める煙草ではないと思われますし、軽くてマイルドなラタキア感が、ラタキア派と非ラタキア派の間でどっち付かずになる恐れはあろうかと思うのですが、これはこれでそれなりに良く出来た煙草なのではないかと思います。
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