機械式時計と煙草でブログ！

　大分前からジャーマイン社の煙草は基本的に輸入が終了していますが、今回の「スペシャル・ラタキア・フレイク」だけは未だ国内向けのカタログに掲載されています。割りと好きな人が多いような話も聞きますので、それだけファンが多いという事なのでしょう。

　開封時の香りは、割りと軽いラタキア臭で、桃系の果物香やバター入りのケーキのような香りも微妙に混ざっているように感じます。余り嫌じゃないラタキア臭です。カットは、「フレイク」という名前ながらブロークンフレイクになっていて、板の形態になっていません。缶の縦の長さにカットされた元フレイクだったであろう煙草が、グチャッとギューギューに缶の中に塊で入っています。ですから、取り出す時には塊を解す事になり、板の状態では取り出せません。煙草の湿気は強めに感じます。

　これを火皿内径20mmのパイプに緩めに詰めて着火したのですが、湿気の強いフレイク系の煙草なので、なかなか火種が安定せず、序盤は立ち消えが頻発します。香りは軽めのラタキア臭で、どちらかと言えば非ラタキアのオリエント葉っぽい出汁臭の方が強いです。味も軽めの出汁系で、あまりドロッとした腐敗系の感触がありません。それと、味と香りの両方に、ちょっと果物系のような甘味と酸味が微妙にあって、それが全体を円やか且つ軽快にしているような感じがします。こういう喫味ならラタキアが苦手な人でも吸いやすそうです。

　火付きと火持ちは、かなり悪いです。フレイクそのものではなく、ブロークンフレイクなだけに少しはマシですが、火付きと火持ちの悪さはサミュエル・ガーウィズ社のフレイク並みです。

　喫煙中盤以降も基本的に喫味の変化はありません。この段階まで来ると、ようやく火種が安定してきますが、ちょっと置いておくと直ぐに火が消えてしまうので、やはり火持ちは良くありません。まぁ、咥えてても消えてしまう序盤よりマシではあります。

　喫煙終盤も同じ喫味が続き、そのまま喫煙終了。後味は軽い出汁系で、残り香もそういう感じでした。
　全体的に見て、「スペシャル・ラタキア」という名前の割りには、ラタキアよりもオリエント系の出汁っぽい喫味がメインで、嫌味な感じがなく吸いやすい煙草でした。これならラタキア初心者でも何とか行けると思いますし、ラタキア好きの人には常喫用として向いているのではないでしょうか。

　常喫向けに良く出来たラタキアなので、実際に常喫している人が多いのだと思います。ジャーマインの煙草で唯一日本での販売が継続されているのは、それが理由なのでしょう。良く理解できました。


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