旅の詩ガンジス川のほとりに日本人の経営しているホテルがあった。そこにはたくさんのいろんな日本人が集まってきては去っていった。時にはビザが一年前に切れた旅人が来たこともある。そのときには日本大使館にすぐに行くように言っていた。でも、日本大使館には行かなかったと思う。なぜなら、日本大使館又は領事館では杓子定規のことしか出来ないからだ。私も、タイとモスクワで日本領事館に相談したことがあるがどうにもならかった。タイではお金を騙し取られて困っていた。ロシアでは日本円のトラベラーズチェックが現金にできないで困っていた。それは、自己責任ですからという風な言い方で終ってしまった。結局タイではコレクトコールで家族にタイの銀行に送金してもらい、モスクワでは幸いビザカードを持っていたので、現金を使わないでも切符が買えたので無事モスクワをでることが出来た。話しが寄り道をしてしまった。 朝早く行くとガンジス川の船の遊覧が格安で出来た。毎朝私はガンジス川の遊覧とガンジス川のほとりでチャイ(インドのミルクティ)を飲むのが日課になっていた。チャイを売っているのが小さなおんなのこで毎朝ガンジス川の水を汲んでチャイを作る。ガンジス川のほとりにはガートと呼ばれる葬儀場がいくつもある。お金のない人はガンジス川に重石を付け川に沈める。聖なるガンジス川ではたくさんの人が沐浴をする。私も一緒に沐浴をしたが、水底はなにやらぬめっとしていた。そんな中時々はいろんな物が流れてゆく動物の死体やらはては人間の死体までもが流れてゆく。なんら、違和感がないこれも聖なる川のなせるわざ。 朝のチャイは私の体を癒してくれる。そんな状況で一つの詩を書いた。 ガンジス川のほとりで ガンジス川のほとりに暮らす少女がいる ガンジス川のほとりの少女 ガンジス川の水を汲む ガンジス川はチャイになる ガンジス川のほとりに暮らす少女がいる ガンジス川のほとりの少女 ガンジス川の恵みを受け ガンジス川に祈りをささげる ガンジス川のほとりに暮らす少女がいる ガンジス川の日の光は少女 ガンジス川に少女は微笑む ガンジス川のほとりに暮らす少女がいる ガンジス川の悠久の流れは少女 ガンジス川の悠久の時は少女 少女はガンジス川のほとりに暮らす (船の上から撮ったガンジス川のほとり) |