旅のつれづれ

熱風吹きすさぶ夜の闇
私はタラップを降りる
空港に迎えてくれる人は無し
プラカード掲げる人の波
たどり着きしはバス乗り場
バスナンバー２９
仏陀を祀りし喧騒の車内
ホアランポーン駅目指す
カワップチ娘
居酒屋の呼び込みの声
チャイナタウンの闇に歩を進め
天井からつるされた羽根が回る
ぎしぎしベッドに腰をおろす
壁に書かれし落書きも今は無く
ここはバンコク
ホテル楽宮

私のバンコクへの旅の初日のスタイルはいつもこんな感じだった。
こんな世界とはまるっきり正反対の雰囲気を持つのがオールドノリタケだ。
昨日のカップとソーサーと同じ柄のクリーマーだ。内側にミルクのこびりついたのが残っている。カビたりしない限りは、洗わない。ミルクのこびりつきもクリーマーの傷も皆時代の証人だから。