カテゴリ:マイホーム
やりたかったこと リッチーさんのやりたかったことは表現主義好きの人間にはちゃんと伝わる でも興味のない大多数(ほぼ全て)の人々には本当にいらない装飾にすぎない しかも修復、維持のためのには手間も費用も余計にかかる まるで装飾をはぎ取ったかのような、のっぺら建築 我らがマイホームの入っている棟はツェッペリン通り南寄り 当時お金が尽きてゴテゴテできなくなった、装飾なしの「のっぺら建築」の一つ 最近になってわかったのだが ゴテゴテ建築ものっぺら建築も40年くらい前(詳しくは知らん)に私有化され 装飾ありのゴテゴテ建築群は「大手住宅供給会社」が一括購入して賃貸アパートとなり のっぺら建築は個人がバラバラに購入、完全に「個」となったらしい それでも同じ通りの同じ建築群なのでどちらも保存建造物に指定されている こののっぺら建築を購入した保存法なんぞ知らなかったマイホーム主義者たちは、、、 当時新しかったプラスチック窓を競って設置、しかもご丁寧に競って違うデザイン! おかげで見た目バラバラ、涙が出る その状況を後になって把握した市の建築保存局は激怒、、、でも手遅れ とりあえず「今後窓を新しくする際にはオリジナル通りにせよ、さもなくば罰金!」 でもみな相変わらずプラスチックの安物を何事もなかったかのように付け替えている 暗黙の了解で、通報する隣人はいないし、厳密なチェックもない 窓バラバラ、2階左がマイホーム、格子も入ってないプラスチックののっぺら窓 3階はオリジナルだけどもうボロボロ、1階はプラスティック、、、 でも考えてみれば ゴテゴテ建築群がまとめて一つの会社に買われたのはまさに不幸中の幸い 個人では手を加えられない、どちらかというと、良くも悪くも「公」 個人に売っていたら、勝手に手を加えられて今や表現主義木っ端微塵 そしていつかは「意味のない装飾なんて全部取っちゃいましょう」となったはず かわいそうなリッチーさん 隣の棟ものっぺら、窓もバラバラ、、、個人主義 では、いわゆる「公」であるゴテゴテ建築はきちんと維持されているか、というと、、、 これまたうまくはいかない もともと労働者のために計画されたこの地域、今でも家賃は安い 保存建造物のため、大きなリフォームも出来ず、ますます家賃は上げられない 所有する住宅供給会社はドイツ中に多くの物件をもつ大企業(評判はよくない) 家賃の上げられる、地価の高い場所では値段をつりあげている(悪徳) 安物件の改修工事は当然後回し、家賃の高い物件が優先(家賃をもっと上げるため) 色がはがれてる、修理は順番待ち、あきらめ感がただよう 通りを観察すると、多くのゴテゴテ建築は早急な修理が必要 装飾の色が剥げていたり、あせていたり、それら表面的なものはまだ序の口 壁のモルタルが剥がれたり、屋根がいたんでいたりなど、建物本体の問題も目立つ おカネのうまく流れる「公」はいいけど、そうでないところはやはりダメということ しかもそれが本物の「公」でなく、企業の提供するニセの「公」、ますますたちが悪い 例え市や町が整備したくても手は出せない、補助金を請求されるだけ ドイツの都市部の家賃高騰はこれらの悪徳大企業が操作していると言われている 一部の市民や政治家は「これらの所有物件を没収して国有化せよ」と声を上げている でもツェッペリン通りの建築群がその対象となったら、、、改修費は税金から? 「表現主義?何それ?」みんな納得するとは思えない、、、やっぱりダメ リッチーさん八方ふさがり、大ピンチ 「全ては利益次第」の企業、資本主義 「うちだけよければ」の個人、マイホーム主義 「税金の使い道はみんなで決めましょう」の民主主義 民主主義はいいけど、やっぱり個人的には、、、表現主義はどうするんだ!!! 写真【涙の表現主義】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020/07/06 04:30:35 PM
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