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ベルリンマジック

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絵描き15年

2013/08/29
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カテゴリ:絵描き15年
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パン屋の続き

先日行ったベルリンで面白い絵の展示を目にした、私と同様、ゲリラ展示
オクサンの買い物の付き合いで行った、ある比較的大きな靴屋さん
これだけ大きくて、チェーン店じゃないのに驚いた
チェーン店は大抵個人の絵の展示なんかやってくれない

大きな店舗のいたるところに絵があったが、なかなか探すのが大変
靴の派手さに絵が負けている、まるで隠し絵みたいに上手く同化しているものも
もしかしてそれがコンセプトだったのかな、私は時間つぶしに結構楽しめた

さてパン屋

名刺代わりの連絡先チラシは、持って行くたびになくなっていた
パンを買う人々はやはり気持ちにも時間にもけっこう余裕があるのだろうか
それとも店員が少ないため順番待ちの暇つぶしか、まあいずれにしてもよい感触

絵にはあえて値段はつけなかった
店員の女性は「お客さんで、値段を知りたいって人が時々いるよ」
と言うが、何ともかんともあまり気が進まない

小さい絵とはいえ、パン一個(30円より)の1000倍以上の値段は誰も見たくない
朝のよい気分、焼きたてパンのよい香りをぶちこわす

実際、数人はきちんと電話で問い合わせてきた、それが正しい

2ヶ月近く掛けさせてもらって、結局1枚も売れなかった、まあそんなもんだ
マイスターは申し訳なさそうに、やっぱりパン屋じゃダメだろう、と肩をすくめる
そんなことはない、手ごたえには満足、大感謝

パン屋展が終わってしばらく、またどこかの展示のため、絵を持って歩いていると
「あなた、パン屋で展示してた人だね!」と、突然、近所の紳士が声をかける

そしてその人は次の展示会に来てくれて、買ってくれて、、、
次の展示会にも、次の展示会にも、、、今でも展示会のたびに来てくれる
毎回買いはしないにしても、毎回来てくれて、友達も誘ってきてくれる

他の常連さんにも、初めてアキラの絵を見たのはパン屋だった、という人が多くいる

私の常連のお客さんの多くは今でも近所の人々
ベルリンでは半径約1キロ以内に15人近く思い当たる
それはアウグスブルクでも同じ、コツコツ一人づつ増えてゆくお客さん
ほぼみんな魚屋の近所の人々、半径500m以内にすでに10人はいる

チェーン店が世界中を埋め尽くす今の世の中
グローバル化というのか、世界中どこへ行っても同じ店、同じブランド
同じレストランに同じホテル、同じスーパーに同じ家具、同じライフスタイル
食べているもの、身につけているものがみな同じ

だからこそ「私だけのお気に入り」を探す人も増えてくる
だからといって、ネットで遠くのもの、外国のものをわざわざ探す必要はない
もし近所にそういったものがあれば、それを手にすればよい、それをまず支援すべきだ

また、作る側も、近所、地元でまずそれを提供するのがよい
インターネットで自分の作品を世界中どこでも見せられるとはいえ
それで商売になるのはごくまれな話、騙されてはいけない、踊らされてはいけない

どこか条件のよい場所に「自分の地元」を築けたら理想的、まずはそこから始めよう
まずは地元から、まずは足元から、まずはパン屋から

初心を忘れずコツコツじっくりやっていこう、と改めて思った15年目の夏

パン屋の話、終わり


写真【地元の空】






Last updated  2013/08/30 04:48:40 AM


2013/08/28
カテゴリ:絵描き15年
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パン屋の続き

決めたら即実行
突然パン屋をたずねて行って、店長(実際焼いてるマイスター)に
ちょっと殺風景な店内の壁を指して
「ここの壁が空いてるので、ここに私の絵を掛けさせてくれないか?」

「いいけど、何で?何でうち?」、、、むうう、何でって、、、

毎日のコドモ散歩リサーチで発見!
金持ちも普通の人も来る場所とは、、、「ガソリンスタンド」と「パン屋」!

近くのガソリンスタンドにはよくランボルギーニやフェラーリが止まっていた
そこにはもちろんボロボロの壊れかけの車も来る

なるほど、ガソリンスタンドはすごい!、、、でもガソリンスタンドには難点が多い

1・あくまでも必要に迫られて来る
2・車に乗らない人が来ない
3・なんせ車だから、地元の人たちが利用するとは限らない
4・それよりなによりガソリンスタンドの店内には壁がない

というわけで、ガソリンスタンドはダメ

大きな壁が魅力のコインランドリーも考えたが、やはりダメ

いつも使う近所の銀行の支店、ここにもかなり地元の人々の出入りがある
しかし銀行は、カネを借りる、カネが必要、カネを振り込む、貯金する場所であって
理想的な絵の展示会場になるかどうかは疑問(それでもやりましたけど)

やはりパン屋

これだけディスカウントスーパーなどがあって、安いパンが買える今日
それでも個人のパン屋で、昔ながらのパンをきちんとした金額を出して買う人々がいる
近所のパン屋には、地元のそんな人々が歩いてくる、ゆったりとしたスピードだ

、、、などと長々、これまでいろいろ考えたうんちくを熱くマイスターに説明

「ふーん、まあいいよ、で、釘とか道具とか要る?」
とあっさりかわされる、、、コンセプトが伝わっていない、いかん、、、

さっそく地元モチーフの、小さい絵3枚を掛けた、壁に釘を打って掛けただけ
急遽作った名刺代わりのぺらぺらの連絡先チラシも置いてもらう、さてスタートだ

ちなみにアウグスブルクには個人のパン屋がない
この町のパン屋は全てチェーン店、大手4社が町を埋め尽くしている
個人経営のパン屋はドイツ全土で見ても徐々に減りつつある
パン屋で展示したい芸術家にはつらい世の中だ

、、、つづく


写真【ゴーサイン】






Last updated  2013/08/28 02:08:57 PM
2013/08/25
カテゴリ:絵描き15年
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寒い、昨日と比べて10度近くも気温が低い、今年の夏もいよいよ終わりか、、、


それはさておき、パン屋の続き

絵描きになろう!と決めてから2-3年の間
パン屋に至るまで、すでにいろいろな場所で展示をさせてもらっていた
成果もそれなりにあったし、人々、買い手とのよい出会いもあった

それでも、今さら、あえてパン屋?

私は自分の絵に額縁をつけない、つけるカネもない
展示する場所というのは、額縁にたとえられる、と私は考える
カフェという額よりも、ギャラリーという額のほうが、絵が立派に、高価に見える

額縁にたとえられるのがもう一つ、経歴、学歴、長い学歴
建築をずっと学んで、いよいよ嫌気がさしてやめた(あきらめた)きっかけでもある

額縁=敷居

敷居を高くすると、普通の人たちとの、普通のコミュニケーションが成り立たなくなる
スター建築家の作ったものが、普通の人にとって、使えないもの、という例は多々ある

表現はもとより、コンセプト、言葉が通じていない、もちろん金額も普通の相場ではない

まあこれは建築や芸術だけでなく、単純にどんな商売にも見られるし
世界中の経済や政治だって、普通の人々とコミュニケーションが取れなくなっている

普通の人たちと商売がしたくない人たちは、がんばって敷居を上げればよい
普通の人たちがついてこれないレベルまでどんどん上げればよい
私はやはり根っからの普通の人なので、その努力はしない、というより出来ない

もちろん私だって出来るものならニューヨークの有名ギャラリーで個展したい
でもそのための努力、労力、経費は、やはり敷居を上げるためのもの
私にはそんなカネも時間もない、大体もう若くない、絶対出来ない

普通の人々は世界中にまだまだいる、予想以上にいっぱいいる、しかも近所にだって
まずは地元にいる普通の人々と商売を始めよう

この額縁という、敷居を一切取り払った形での展示をしよう

地元の普通の人と商売している、敷居なしの近所のパン屋で
地元の普通の人々に、地元モチーフの、額縁なしの絵を、見てもらおう
(もちろん買ってくれたらもっとよし)

、、、つづく


【敷居宮殿】






Last updated  2013/08/25 05:59:53 PM
2013/08/22
カテゴリ:絵描き15年
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ベルリンへ行ってきた、家族で行ったのでもちろん仕事は出来ない
開き直って、ただアトリエのまわりを懐かしみながらブラブラ
そういえばもう15年か。。。

そこで思い出した懐かしい話
よし、絵描きになろう、と決心したのは1998年の夏
成功しているとはとても言えないが、まだ絵を描いてる、我ながらあっぱれ

当時、思いつきで路上スタートの私、どこか展示する場が欲しかった
というより、生活のために「売る場所」が必要(まあそれは15年経った今も同様)

路上で、天候に左右され、警察の目を気にしながら、それでも少しは売れたから
「これで屋根がついてたらもっといける」と安易に考えた私

2-3年の間に、いろいろなところで展示をさせてもらった
カフェ、レストランはもちろん、ホテル、ワイン屋、図書館、市役所などなど
絵だけはいっぱいあった、まさに売るほどあった

実際、展示をすれば時々売れた、全く売れないことのほうが多い

コドモワンのベビーカーを押しながら、毎日、売るための場所を探して歩いた
「どこかよい展示スペースはないか」「使わせてくれるショーウインドーはないか」
カネはかけられない、とにかくタダで絵を掛けさせてくれるところ

金持ちも普通の人も、絵に興味ある人も、そうでない人も集まる場所、通る場所?
しかも私の住む、この地域のモチーフの絵を喜んでくれる人が集まる場所?

どこだと思う?

考えて考えて、悩んで悩んで、、、すごいアイデアが誕生

パン屋! そうか、すぐそこの小さなパン屋だ

、、、つづく


写真【変わらぬ空】






Last updated  2013/08/23 01:27:31 AM

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