定置網周辺におけるオオクチバスをモニタリング
Habitat Utilization of Largemouth Bass around a Set Net (Mitsunaga et.al., Fisheries Engineering, Vol.41 No.3 2005)より今回紹介するのは、前回「関西空港護岸域のスズキの移動と回遊」でスズキを追跡した方法で、琵琶湖のバスの行動を追跡した論文だ。心して聞かれよ。 近畿大学のMitsunagaらはオオクチバスの時空間的位置をバイオテレメトリーによりモニタリングし、定置網に対する行動を明らかにした。サンプルのオオクチバスは4尾(全長34~37cm 表1)を用い、腹腔内にコード化超音波発信機(Coded-V85C, VEMCO社製)を埋め込んで再放流した。発信機は直径8㎜、長さ20mm、重さ2g、電池寿命54日。「関西空港護岸域のスズキの移動と回遊」でも説明したが、水中では電波は伝わらない。なので電波による通信は不可能であり、この場合テレメトリー手段として超音波発信機が伝われるのだ。図1に示した琵琶湖南部の下坂本沖の定置網に3台の受信機(VR2, VEMCO社)を設置した。受信機は図1に楕円形で示した受信範囲内にいる発信機のコードを解読し、時刻と個体番号を記憶する。受信範囲は半径約250m。図1に示された楕円の最も岸よりがReceiver-1、沖よりがReceiver-3となる。同時に流速と水温も記録した。サンプル魚4尾は2002年12月3日に図1のReceiver-2付近で放流された。2002年12月3日より50日間行った測定における、Fish ID 105の測定結果を図2に示す。図中の黒い線の時刻に当該サンプル魚が、各々の受信機の受信範囲内にいたことを表している。これを具体的に見ていくと①試験開始の12月3日に3つの受信機で黒線が認められるのは、全ての受信機の受信範囲すなわちReceiver-2の中心部付近にサンプル魚がいた事を示している。②12月4日には沖にあるReceiver-3の黒線が途切れている事から、サンプル魚は岸方向に移動した事が分かる。③12月11日には全てのReceiverから通信記録がなくなった事から、サンプル魚は定置網から遠ざかった事が分かる。 同様にFish ID 106の測定結果を図3に示す。このように見ていく事で、サンプル魚の行動を読み取る事ができる。その結果を私の考察を交えて記す。(1)バスは昼間に定置網から遠ざかり通信が途絶えた後、夜間に再び定置網に接近する。夜を定置網付近で過ごしたバスは、朝に岸に近付いていき、夕方に岸方向から再び定置網に戻ってくる傾向があると考えられる。(2)受信回数が激減したことが4回あった(12月10日,1月4日,9日,27日)。この直前には北東の風が強く吹き、南西の流れが強くなり、水温が低下していた。受信信号が消える前にはReceiver-3(沖の受信機)から受信できなくなり、信号が復活する時にもReceiver-3が最後に復活した。これはバスが岸方向に移動し受信圏外に去ったことを示すと考えられる。北東の季節風が強く水温が急激に下がった時、バスは岸方向に回避しているようだ。(3)Fish ID 106の動きに注目すると、Receiver-2(中央の受信機)を中心に動いている。これはバスが岸と平行に移動している事を示唆している。(4)4尾のうち1尾は岸方向に遠ざかり戻ってこなかった。1尾は沖方向に遠ざかり戻ってこなかった。サンプル魚4尾は全てこの定置網付近で捕獲したものだが、そこに居つくバスもいれば、どこかに回遊していくバスもいる。これは「29.関西空港護岸域のスズキの移動と回遊」で紹介したスズキの行動パターンに似ている。 真冬の実験であったが、水温10℃以下の中でもバスは活発に移動していた。そこで見せたバスの行動パターンは、釣りの上で大いに参考になるものだった。ラドウェザー LAD WEATHER タイドグラフマスター ブランド 腕時計 デジタルウォッチ 満潮 干潮 ムーングラフ ムーンデータ 月齢表示 サーフィン 海釣り 夜釣り 100m防水 時計 スポーツ フィッシング バス釣り価格:2,680円(税込、送料別) (2026/6/2時点)楽天で購入