キリバス 日本コーズウェイ 20150316こんばんは、ばななぼうやです。 ここキリバスの首都南タラワは実はいくつかの島の集合体でして、バイリキという場所とベシオという場所は島が違う為「日本コーズウェイ」と呼ばれる橋で結ばれています。 なぜ「日本コーズウェイ」と呼ぶのかというと30年ほど前に日本が造ったからです。 難工事だったらしく日本が請け負う前はニュージーランドとオーストラリアが建設を試みるも共に途中で海流に流され「こんなところに橋なんて作れるかっ!!」といって投げ出したのだそうです。 で困ったキリバス(ベシオには南タラワ唯一の港があり、ベシオ・バイリキ間のコーズウェイは物流の要と期待されていた為)がダメもとで日本にお願いしたところ、日本快諾。しかし半分ほど建設したところでやっぱり海流に流されてしまったそうです。 それみたことかとご満悦のオーストラリア&ニュージーランド陣を尻目に諦めない日本の挑戦は続きます。 潮の流れ、速さ、高さ、地盤の強度等を徹底的に調べ上げ、とにかくキングタイド(年で一番の大潮)になる前に完成させてしまわなければならないということで、遠く離れたここキリバスで、我らが先代日本人は当時では常識外れも甚だしい24時間体制の施工を敢行し、見事に橋を造り上げてみせたのです。 橋が完成した時、キリバス人は泣いて喜び日本に感謝し、付いた名前が「日本コーズウェイ」なのです。 ★日本コーズウェイ★ その「日本コーズウェイ」が今危機を迎えています。 先月、キングタイド(年で一番の大潮)がキリバスを襲いました。 地球温暖化の影響からか大潮時の潮位は高くなる一方です。 それでも日本コーズウェイはところどころ波よけブロックを崩されながらも耐えました。 警戒していた大潮に耐え、安心していたところに嵐がやってきました。 ここキリバスには台風はありませんが、嵐はあるのです。 先週やってきた嵐は凄かったです。 日本コーズウェイは一晩中集中豪雨と暴風にさらされ続け甚大な被害を被るに至ったのです。 以下は先日ぼうやが実際に日本コーズウェイに行き撮ってきた写真です。 ★土嚢を積み応急処置をしています★ ★波よけが倒され、アスファルトが剥がされ、土台部分が波にさらわれてしまっています★ ★埋めてあった水道管(白パイプ)と高圧電線(黒線)がむき出しになっています★ 現在日本コーズウェイは重量規制をかけた上で片側通行になっていますが、それはこの橋を通行止めにすると港があるベシオからバイリキへの物流が止まってしまうからで、本来なら通行止めにすべき状況だと思われます。 悪いことは続くもので、今年は先月のキングタイドと同レベルの大潮が今週末にやってくるそうです。 満身創痍の日本コーズウェイになんとか今週末の大潮を乗り越えてもらおうと、今キリバス人は必至で土嚢を積んでいます。 作業員の中にはボランティアの方たちも多数含まれているとのことです。 日本がキリバスの為に意地と誇りをかけて造り、長きに渡りキリバスの物流を支えキリバス人に愛されている「日本コーズウェイ」 なんとか今週末の大潮を乗り越えられるよう願うばかりです。 キリバスより ばななぼうやでした。(2015年3月16日) ↑↑楽天でのお買い物はこちら ご当地グルメトップへ戻る |