・リッツ・カールトン高野支社長の講演
現在、著書の「リッツ・カールトンが大切にするサービスを超える瞬間」がベストセラーになっている高野日本支社長の講演に行った。備忘録も兼ねた講演メモ:・仕事心はPassion, Mission, High Tensionの3つが揃って初めてスイッチが入る。・エンパワメントとは、ビジョン/志の共有を通して社員が働く喜びを与えること・リーダーの最悪の罪は、ちゃんとビジョンを伝えないこと。社員全員が、 白紙を渡したら、会社のビジョンと目標が書けるようにするのが理想。・全社員がビジョン/志/価値観を共有していれば、ヒットが重なり大きな 得点になる。逆に共有できていなければヒットは繋がらずにアウト。 例えば、Ritzリゾートでお客が「今晩彼女にここでプロポーズするから ビーチの椅子を全部片付けずに1つだけ残しておいて」と掃除係に言った 際に、彼はビーチに椅子だけでなくテーブルと、テーブルクロスと、花と シャンパンを用意し、自分はタキシードを着て待った、という有名な エピソードがある。これは掃除係1人だけのヒットではなく、彼に協力 した宴会場係、花係、飲食係がみな1人ずつヒットを打ったからこそ できたこと。誰かが1人、「そんなこと急に言われても無理」と言ったら 実現しなかった。・チームワークとは、違ったものを受け入れること。違いに耐えること。・「任されている」「信頼されている」と感じると、人は知恵を絞る。・ESが高くなければCSは高くならない。・改善はボトムアップでできるが改革はトップのリーダーシップが必要。 なぜなら改革は社員の脳ミソを再インストールする努力が必要だから。 はじめのうちは社員は皆、疑がってついてこないだろう。 最初に新しいことをする社員を褒めちぎること、そして他の社員が そうなるまで辛抱強く待つことが必要。Ritz Carltonでも1年かかった。・接客業は経験が非常に重要。メンターを多く持ち、どんどん教えてもらうこと。 お客に怒鳴られても「今日はいろいろな事があって楽しいぞ」と思うこと。 毎日お客に話をする前に、シュミレーションをする訓練をすれば、 接客スキルは格段に上がる。ちなみにここでいう「客」とは自分の 客のことであり、社内の他部署にもあてはまる。・お客の声は紙に残す。口頭では残らないが、紙なら残る。それを多くの人々で 共有し、誉め言葉もクレームも組織に蓄積して改善につなげる。 誉め言葉は人事考課に反映。・お客に感動を与えるよう努力すること。 それには多少の勇気や遊び心が必要。リスクをとらずにマニュアルどおりで あれば、客はそこそこ満足はしても感動は決して生まれない。・Ritz-Carltonの人事のコツは 1.優秀な人を選択する 2.優秀な人に選択されるように会社を魅力的にする 3.会社が人を伸ばす努力をするのではなく、人が自分で伸びる 環境を整える 4.認める。誉める。祝う。・人生の転機には入念準備が必要なもの(資格など)と、心(ハート)が 向いたら思い切ってやるべきものがある。・40代ぐらいからは誉めてくれる人、引っ張ってくれる人が次第に減るので 自分で自分をエンパワメントして背伸びすることも必要。やっぱり一流な人の話はもの凄く参考になる。今後もスケジュールをやりくりしてどんどん聞きに行こう。