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片野 道郎

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2006.06.01
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 イタリア内外を混乱に陥れたスキャンダル勃発から1ヶ月。イタリアサッカー協会(FIGC)、イタリア審判協会(AIA)、そしてユヴェントスFCと、ルチアーノ・モッジの影響下でカルチョの世界を牛耳っていた3つの組織の首脳陣が根こそぎ辞任に追い込まれた結果、イタリアサッカー界は権力の空洞化状態に陥っています。

 権力中枢であるはずのFIGCは、カッラーロ会長、マッツィーニ副会長、ギレッリ事務局長が軒並み辞任。腐敗の疑いがかけられているサッカー界に、その後任を選んで自ら疑惑を解き明かす自浄能力がないことは明白なため、その運営は現在、上部団体であるスポーツ界の総元締め、イタリアオリンピック連盟(CONI=日本の体協にあたる組織)の直接の管理下に置かれています。

 空席になっているFIGC会長職に代わって運営を統括する特別コミッショナーとして送り込まれたのは、イタリア独禁法の父と呼ばれる会社法の専門家で、大学教授、証券取引委員長、上院議員、モンテジソン(イタリア最大の総合化学メーカー)会長、テレコム・イタリア会長を歴任した75歳の弁護士グイド・ロッシ
 日本には、アカデミズム、政界、財界、法曹界のすべてに籍を置くというキャリアの持ち主は滅多に見当たらないのではないかと思いますが、イタリア(つか欧米)にはごろごろしています。もちろんサッカーに関してはずぶの素人ですが、腐敗を一掃してフェアで透明性のあるサッカー界の仕組みを再構築するという特別コミッショナーの任務には打ってつけ、というのが大方の評価。

 なぜこんなことを書いているかというと、そのロッシ特別コミッショナーの片腕となるべき4人の副コミッショナーのひとりに、つい2ヶ月ほど前にこのブログで引退試合の話を取り上げた、元ミランMFのデメトリオ・アルベルティーニが任命されたからです。
 アルベルティーニは、現役時代からイタリアサッカー選手協会(AIC=プロサッカー選手による労働組合組織)の役員を務めるなど、サッカー界内部の政治に積極的にかかわっており、広く人望を集めていました。引退した時には、今後は監督になるかAICの活動を続けて行くか(その延長として協会幹部をめざすか)のどちらか、と言っていたのですが、現在すでにFIGC内で、特別コミッショナーに次ぐナンバー2の一角を占めているわけで、これをきっかけに、後者の道を歩むことになるのはほぼ間違いないでしょう。
 
 上の写真は、イタリア代表がジュネーヴで行ったスイスとの親善試合(結果は1-1)の後、TVのインタビューに出てきた時のもの。アルベルティーニもFIGC副コミッショナーとして代表に帯同し、ワールドカップに行くわけです。早くもスーツ姿がすっかり板について、落ち着き払った話しぶりも、すっかり協会幹部然としていました。
 まあ彼の場合、94年に23歳でワールドカップに出た時から「アルベルティーニはもう代表で10年もプレーしているような顔をしてインタビューに応える」と言われていたので、当時から変わっていないといえば変わっていないわけですが。

 それはともかくとして、イタリアサッカー界の権力中枢に、選手の立場を代表する人物が入ったというのは、実はそれだけでも非常に画期的なことです。イタリアに限らず世界中を見回しても、こういうケースは非常に稀。FIFAやUEFAからして、幹部の中に元トッププレーヤーはひとりもいません。ミシェル・プラティニもブラッターの私的な相談役で、FIFAの役職にはついていないはず。イングランドもドイツもフランスもブラジルもアルゼンチンも、協会幹部はみんな政財官界の出身者です(この点に限れば、協会役員のほとんどが選手OBで構成されているJFAは、世界でも珍しいポジティヴな例外です)。
 ピッチ上でプレーするアルベルティーニの姿を見られないのは、今でもやっぱり残念なのですが、今後は、カルチョ界の浄化とイタリアサッカーの国際的信頼回復のために、大いに力を尽くしてくれることを祈りたいものです。■





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Last updated  2006.06.01 10:10:02



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