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テーマ:いい言葉(574)
カテゴリ:ブックス
書店で何気なく手に取った本 子供のころに読んではいるけど、象を飲み込んだ蛇の絵くらいしか記憶になく改めて読んでみた。 感受性豊かな王子さまの姿に、子供の純真な瞳が重なった。 子供がもっとも感受性豊かな時期、親は生活するのに忙しく、とかく一方的にガミガミを押し付けてしまう。そしてあとになってきっと後悔する。 大切な時間を共に共感して過ごせなかった事を 印象に残る言葉は 『ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばん大切なことは、目に見えない。』 大人になると、常識にとらわれてよく見えることだけで判断してしまう。 いちばん大切なことを忘れてしまう。 実業家の星でのことを思い出し、王子さまは次のようにいった 「ぼく、真っ赤な顔のおじさんがいる星に、いったことがある。おじさんは、一度も花の香りをかいだことがなかった。星を見たこともなかった。誰も愛したことがなかった。足し算以外は、なにもしたことがなかった。一日じゅう、きみみたいに繰り返していた。『大事なことで忙しい!私は有能な人間だから!』そうしてふんぞり返っていた。でもそんなのは人間じゃない。キノコだ!」 そして自分の星で大切にしていたバラのことで 「ヒツジと花の戦いが、重要じゃないっていうの?赤い花の太ったおじさんの足し算より、大事でも重要でもないっていうの?ぼくはこの世で一輪だけの花を知っていて、それはぼくの星以外どこにも咲いていないのに、小さなヒツジがある朝、なんにも考えずにぱくっと、こんな風に、その花を食べてしまっても、それが重要じゃないっていうの!」 そもそも王子さまが、星を旅立ったのは いとおしく、大切にしてきたバラのわがままに耐えられなかったからだ。でも地球にたどりついたあと後悔する。 『ぼくはあのころ、なにもわかっていなかった!ことばじゃなくて、してくれたことであの花を見るべきだった。あの花はぼくをいい香りで包んでくれたし、僕の星をあかるくしてくれたんだ。ぼくは、逃げ出したりしちゃいけなかった!あれこれ言う陰には愛情があったことを、見抜くべきだった。花って、ほんとに矛盾しているんだね!でもぼくはまだ、あまりに子どもで、あの花を愛することができなかった。』 このあと王子さまは、何千というバラの花が咲く庭園にたどり着く そして、この世に一輪しかないと思っていた、自分の星の大切なバラが、実はありふれた花だったことがわかりショックを受ける。 だが、キツネから大切なことを教えてもらうことになる。 『ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばん大切なことは、目に見えない。 きみのバラを特別なものにしたのは、きみが、バラのために費やした時間だったんだ きみは、なつかせたもの、絆を結んだものには、永遠に責任を持つんだ。きみは、きみのバラに責任がある・・・』 『ぼくが、バラに費やした時間・・・』 『人間たちはこういう真理を忘れてしまった。でも、きみは忘れちゃいけない。きみは、なつかせたもの、絆を結んだものには、永遠に責任を持つんだ。きみは、きみのバラに責任がある・・・』 『ぼくは、ぼくのバラに、責任がある・・・』 王子さまはやがて星に帰っていく 『星々が美しいのは、ここからは見えない花が、どこかで一輪咲いているからだね・・・』 最後に王子さまはいう 『ね・・・僕の花・・・ぼくはあの花に責任があるんだ!それにあの花、本当に弱いんだもの!ものも知らないし。世界から身を守るのに、何の役にも立たない四つのトゲしか持っていないし・・・』 普段は、あまりに身近にあって、見えていない(そればかりか邪険にしている)けれど大切なものがたくさんあります 健康・家族の愛・日常のなにげないひと時・・・ 離れてみて、失ってみて改めて大切さに気づかせられる。実はこうしたものより本質的に、重要なことは少ないということに。 アメリカの作家ワイルダーの芝居 OURTOWNより (新 自分を磨く方法 スティービー・クレオ・ダービック著からの引用) 舞台は、どこにでもある平凡な小さな町の、どこにでもいる平凡な家族。主人公の若い女性は平凡な恋をして結婚して子供を産む。ところが産後の肥立ちが悪く、二十歳の若さで死んでしまう。そして、生者の世界から死者の世界へと旅立つそのときに、この芝居のまさにテーマである感動的なセリフが語られるのだ。 『わたしは気が付かなかった。あんなに素晴らしかったのに。時を刻む時計の音、ママが育てたヒマワリ。あったかいお風呂のにおい、アイロンをかけたばかりのドレス・・・それらがどんなに素晴らしいものだったのかって・・・』 人はたいてい、失って初めて持っていたものの価値に気づく。 大切なものは目に見えない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.06.18 22:32:12
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