|
カテゴリ:road to TOKYO2020
90年のバブル崩壊以降、四半世紀に渡る停滞を続ける日本。
ある意味、経済成長がなくても、持続的に安心安全に暮らしていける社会、そんな良い点もあったのかもしれません。しかし、ひずみも限界になりつつあります。 高齢化、とどめない国債発行、年金財政、働く意識の低下、低賃金労働、人口減少。 一方、東京では、高度成長期に作られたビルを建て替える再開発プロジェクトが、目白押しでです。経済の活力が戻るのはよいことですが、バブルに踊ったあの頃がいいとは思えないのですから、経済効率最優先ではない新たな豊かさの価値観を見つけたいものです。 街の活力は、仕事と文化を作り出す源泉になるから・・・。 私は今後の街づくりの中で重視すべきものには、日本の伝統と快適性の融合とか、日本人的価値観(ホスピタリティー・おもてなし)、サスティナビリティ(持続可能性)といったものがあるのではないかと考えています。 これから6年にわたって、2020年東京オリンピックに向けて変わりゆくTokyoを記録して行こうと思っています。 まずは、2014年 第一回は、勝どきから。 なぜ、勝どきか、それは、大江戸線・勝どき駅が、選手村やオリンピック会場と国立競技場を結ぶ結束点になるからです。 BRT(バス高速輸送システム),LRT(次世代型路面電車システム)も計画されています。旧銀座松坂屋の再開発地を起点に、築地から環状2号沿いに勝どきを中継して、晴海の選手村・豊洲に向かう計画のようです。 すでに、地下鉄勝どき駅の地上には、高層マンションが林立し始めており、大江戸線勝どき駅の通勤時間帯のラッシュはかなりすごいようです。 ラッシュの解消に向けて、地下鉄ホームの増設工事も続いています。 混雑時の処理能力が増強されないと、オリンピック時点の乗客をさばききれないでしょう。 勝どきには、首都高晴海線やゆりかもめの接続計画もあり、まさに結束点になります。 勝どき地区と晴海地区を隔てる運河沿いは、早い時期から、超高層マンションが作られたエリアですが、これからも建設ラッシュが続きそうです。 先に見える橋は、まだ未開通の環状二号線で工事中。 (東京寄りの隅田川にかかる橋が大型クレーンで設置されたのは、ニュースでも話題になりました) こちらは、朝潮小型船乗り場。 http://www.harumiya.co.jp/access/map/wharf_harumi.html 屋形船や、小型のクルーザーの乗り場になっています。 夏には、お台場あたりで多く見かける屋形船。こんなところにも乗り場があったのですね。 屋形船は、選手村近辺にも多く出船するので、たぶんオリンピック開催時には、世界的な話題になるのではないかと思います。 朝潮小型船乗り場の反対側には、勝どきと晴海トリトンスクエアを結ぶ、動く歩道がかけられています。 運河の上の橋に、これだけ長い「動く歩道」がついているのは驚きです。 今回、湾岸エリアを歩いてわかったのは、東京が水の都だということ。また、水は昔よりきれいになってきたとはいえ、もっと浄化が必要なこと。 下水道の普及は着々と進んでいますが(全国平均約73%、東京では99%台)、多くは合流式下水道のため大雨が降ると下水処理場で対応しきれないし尿を含む未処理下水が河川に放流されてしまいます。 このため、大雨の直後は、お台場あたりの海岸では、大腸菌濃度が急増します。 これには、以前より 国も対策に乗り出していて、下水道法施行令で、平成35年度までに緊急改善対策の完了を義務付けています。 具体的には、 ・貯留施設(雨水耐水池)を整備 (雨天時初期の特に汚濁した未処理下水を滞留させ、晴天時に処理します。) ・浮遊ゴミの除去装置の導入 ・放流する未処理下水の高速濾過装置導入 などといった施策です。 東京都では、2020年までには、整備率を100%にする予定のようですが、隅田川の河川浄化でいうと、埼玉県などの周辺県の影響のほうが大きくなっています。周辺県にも頑張ってほしいものです。 水質面の数値はだいぶ改善してきているとはいえ、まだ夏場には赤潮や青潮などが発生します。赤潮、青潮の発生が止まらない限り、江戸前の豊かな海には、戻れないでしょう。 東京湾の浄化には多方面での地道な活動が必要なようです。 オリンピック選手村は、運河の中にあり、真正面にレインボーブリッジも見えます。 屋形船を楽しみながら、お台場へなんていう楽しみ方もできそうです。 ボート・カヌー・セイリングなどの競技も行われます。 水処理技術は、日本が世界に貢献できる技術要素のひとつだと思います。 オリンピックは、江戸前文化と日本の環境技術を世界にアピールできるよいチャンスでしょう。 2020年のオリンピックが、東京湾の江戸前を復活させる契機になるものと期待しています。 次回は、選手村の作られる晴海地区へ行きます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.06.21 08:15:22
コメント(0) | コメントを書く
[road to TOKYO2020] カテゴリの最新記事
|