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2007.08.21
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カテゴリ:読書感想文

「イギリスはおいしい」以来のリンボウ(林望)ファンのワタシ。でもここ数年は本を読んでなかったのですが、たまたま古本屋で見つけて、ちょうどお盆休みに読みました。お久しぶりのリンボウさんの身辺もかなり変化して大変お忙しそうですが、やっぱりいいですね、エッセイ。

             

イギリスのこと、文学のこと(それも結構歴史の古い)身近なことなど内容は盛りだくさん。山梨にログハウスを建ててそこですごす静かな時間、締め切りや講演に追われ、睡眠不足に悩まされ、睡眠薬だって飲んだりして、挙句、時には自殺なんてことも頭をよぎりながらもリセットできる時間を大切にしておられるのですね。(文筆業ってなかなかハードなお仕事なんだ・・・)

紅茶好きのリンボウさんのうんちくは意外といい加減と言うか、楽しめておいしければいいのです、という姿勢がいいですよね。そばちょこに江戸時代のお皿をソーサー代わりにしたり。特別なブランドの茶葉でもないものをごく普通のマグでたっぷりミルクティーにして飲むのが一番とか。そうそう、学生時代ヒジョーにイギリスに憧れていたので、「絶対、最初に訪れる外国はイギリス!」と決め、初めてその地に立った時のうれしかったこと。

でコンチネンタルブレックファーストで出された紅茶のおいしかったこと!!まあ、もう気分がブリティッシュだったもんだから舞い上がっていたのかもしれないけど、ほんとこれぞ紅茶!と感心。それがね、ただのティーバックだったし、たぶんリプトンかなんかで「日本でも見たことあるわ~」というパッケージでした。おいしかった理由をいろいろ考えたのだけど、たぶん水の違いなんでしょうね。それとお湯の温度。(シュンシュンに沸かさないとね!)イギリスのあともヨーロッパを巡るツアーで他の国でも紅茶は飲んでみたけどやっぱりイギリスの味が最高だったんです。含まれるミネラルのバランスとかが絶対イギリスの水が紅茶に最適なんでしょうね。同じティーバックを買って日本に持ち帰って飲んでもまるで違ってたし。

リンボウ先生の本に戻りましょう。どれについて書いたらよいか迷ってしまうのですが、「失われし音」の中で取り上げる「砧の音」というのがものすごく気になっていて、「どんな音なんだろう?」と想像してます。板や棒の上に織物をおいて、砧という槌で柔らかく叩く、そういう音なんだそうです。その「砧打つ音」というのが平安時代からごく近い時代まで夥しい文学作品を作り出した趣深い音だそうで。「源氏物語」で源氏が夕顔の宿に仮の宿りをしたその夜の情景は「白妙の衣うつ砧の音も、かすかに、こなた、かなた聞きわたされ、空飛ぶ雁の声、取り集めて忍びがたきこと多かり」と表現されているとか。いずれにしてもなんとも哀愁のある音のようでほんと、誰か再現してみて下さい!(東儀秀樹さんあたりにやってほしい・・・)

他にも「能の桜」では能の中での桜の役割から日本人の民族的桜観について書いてあって、実は桜って精霊とか天女とか神とか仏とか天狗とか亡魂とかそういった「この世ならぬモノ」が憑り来る樹木なのだという特殊の属性なくしてはこうした設定は説得力を持たないはずのものなんだそうです。単に一斉に咲き誇った後にはかなくも散る・・・というだけのものなんじゃないんだ。桜は超自然的な「あやしさ」を持っていると言われると、なるほどと思ったり。

「俗を愛し、俗に溺れず」お料理だってサクサクできる、そういう暮らしぶりがステキなリンボウ先生。他にも先生の本が読みたくなりましたよ~(^^;)(古典もよいですね!日本人っていいなあ~繊細で・・・)





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最終更新日  2007.08.21 21:53:16
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