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March 21, 2010
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ハート・ロッカー.jpg
 ちなみに「ハート・ロッカー」とは、「行きたくない場所、棺桶」の意味。2004年夏、イラク。他の軍人に比べて5倍の死亡率と言われる爆発物処理班(EOD)の、38日間の任務を追う。

 冒頭、処理作業中にいきなり爆発に巻き込まれて即死するトンプソン軍曹の姿に、これが勧善懲悪の甘っちょろいヒーローモノでも、無敵で不死身な英雄譚でもなく、我々と同じ「斬れば血の出る」人間同士の間で繰り広げられる、どうしょうもなく残酷な現実である事を見せつけられる。
 「告発のとき」の著者として知られるマーク・ボールの取材体験に基づいたシナリオと、ハンドカメラによる臨場感溢れる撮影法は、まるで現地にそのまま連れ出されたような、兵士達の荒い息遣いさえ感じるリアリティを生み出している。
 また、いつ何時、爆発が起こるか、銃撃戦が始まるか分からない、常に死と隣り合わせである呼吸も躊躇われるほど極限の緊張の中、崩壊していく死生観と、それでも人間を人間たらしめる核たる部分にしがみつこうともがく現地兵士達の苦悩をもキャメラに収め、観客へバーチャルにフィードバックさせる事にも成功している。

 ルールもチームプレイも無視し、独自行動を繰り返す主人公ウィリアムス二等軍曹。コードの付いた大量の爆弾を、サツマイモのように一気に引きずり出したかと思えば(あのシーンには、さすがの小生も戦慄した)、防護服も着ないで解体作業。人一倍生と死のギリギリを生き抜き、やはり人一倍仲間や一般市民の命がはかなく消えていく姿を目の当たりにしてきたがうえの、肉体を超越した虚無感、言うなれば「果たして自分は、本当に生きているのか。もしかしたら今ここにいる自分はとうに死んでいて、肉体だけが亡霊のように彷徨っているだけなんじゃないか」という一種のトランス状態に見え、仲間からも白い目を向けられつつ、自殺行為とも思える行為を笑いながらこなす彼が、実は一番生きる事を望み、それを確認したがっているようにも思えた。
 「(爆発物処理)成功の秘訣は?」という上官からの問いに「死なない事です」と平然と言ってのけ、違法コピーDVDを売りつけに来る少年の死に執着を見せたのも、そんな心境の表れではないかと、小生は考える。特にラスト、イラクから帰還し、離婚した妻と買い物に行ったスーパーで、何百と並ぶコーンフレークのパッケージの前に立ち尽くす彼は、まさしく行き場なく、地に足のつかない亡霊であった。

 余談だが、そんなウィリアムスと対比する形で傍にいる、エルドリッチ技術兵の存在もまた面白い。まだ若く、現地経験も浅いうえに、極めてこちら(観客)側に近い感覚を持つ彼の、大量の爆発物におののき、怪しい人影におびえ、仲間の死に取り乱す、人間として当たり前の一挙手一投足が、観客を現場へ誘うフィルターの役割を果たしている。おそらく彼がいなければ、本作の評価はもう3、4割下がっていたに違いない。

 近年多くのハリウッド映画に見られる「戦争仕掛けちゃってゴメンナサイ的自虐映画」とも一線を画し、かと言って「米軍スゲェだろ、武力が正義プロパガンダ映画」でも、当然ない。
 ラスト前の最後の爆破処理シーン、身体中に爆弾を巻かれた民間人の姿に「お前らなら、こんな時どうする?命がけで助けるか?それとも逃げるか?それとも、こんな馬鹿げた事が起こらないように、今からでも手を打つか?」という痛烈なメッセージを、感じずにはいられなかった。

 作品の完成度に、上記の後ろめたさも加わってか、第82回アカデミー作品賞他、6部門を受賞した本作。こういった作品が真っ当な評価をされるという事は、アメリカにも、そして映画界にも、まだそれなりの良心が残っている証拠なのかもしれない。日本では上映館が極端に少ない気もするが、是非とも映画館で鑑賞していただきたい必見の一本。


 そんなわけで、小生の、この映画に対する評価は…、

 ☆☆☆☆★+

 文句ナシに「アバター」より面白い(笑)、星4つプラス!!



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告発のとき / トミー・リー・ジョーンズ

告発のとき






最終更新日  February 16, 2011 08:40:09 PM
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