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April 20, 2010
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第9地区.jpg
 突如、南アフリカ上空に飛来した巨大宇宙船。中から現れたのは、高度な科学力を持つも、栄養失調と不衛生な環境で衰弱しきった、数万人のエイリアン達だった。
 それから約20年、難民としてヨハネスブルグに設けられた仮住居区域「第9地区」に押し込められたエイリアン達は、大きく違う文化と言語、そして「エビ」と蔑称されるその容姿により、人間達から冷ややかな目を向けられていた。


 公開前から、非常に気になっていた本作。なにせチラシを読んでも、CMを観ても、どんな映画なのかさっぱり分からない。
 「プレデター」「インデペンデンス・デイ」のような、人類存亡をかけた壮絶な戦いの物語なのか。「未知との遭遇」「E.T」のような、地球外知的生命体とのファーストコンタクトから、互いが絆で結ばれていく様を描いた作品なのか。それとも、それらをひっくるめて思いっきり茶化した、B級コメディなのか。
 いずれにせよ、今日日この手の映画はかなりの確率でハズレな事が多く、一方で期待しつつも、もう一方ではそれなりの覚悟を決めて劇場に足を運んだわけだが、いやはや、これは全くしてやられた。

 マイッタ、これは面白い。
 


 年に何度か、人間の発想力に限界がない事を、改めて思い知らされる作品に出会ってしまうが、本作は間違いなく、そういった部類の作品である。
 今まで、それこそよっぽどベタなコメディでもない限り、圧倒的強者として描かれることの多いエイリアンを、難民という社会的弱者とするアイディアもさる事ながら、僅かな差異も受け入れられず、余所者を虐げ、理解も示さず、場合によっては道具か家畜のごとく利用、悪用しようとする人間の暗部を露呈させる、社会派ドラマとしての構築にも成功している。
 また、エイリアンの卵を火炎放射器で焼き払いながら「ほら、ポップコーンがみたいな音がするだろ?パンパンって」とはしゃいでいた主人公ヴィカスが、謎のウィルスに感染、徐々にエイリアン化し、虐げる側から虐げられる側へと瞬く間に転落、一瞬にしてすべてを失う様子を通して、自分を「商品」として扱い、追い掛け回す義理の父率いる軍事会社に見る、欲望に取り憑かれた人間の醜さ、同時に彼が最後まで「エビ」と呼び続けたエイリアン達が、実は我々と同じく心を持つ生き物である事を、あくまで人間であろうとしながらも、徐々に変化していく彼の心境とうまくリンクさせつつ、見事に描ききっている。
 
 演出、技術面に関しても、少し触れたい。
 普通、ダラダラとムダに長いシーンが続くか、なんの説明もないまま突然話しが進む事の多いこの手の映画の冒頭において、インタビューやニュース、記録映像等を利用し、スピーディに、且つ分かりやすく説明してみせたのは、実に完璧な仕事と言わざるを得ない。
 エイリアンの造形、宇宙船、兵器のデザイン、軍の装備等の小道具から、街の景観、果ては荒んだ治安情勢に至るまで、スクリーン上のありとあらゆる物が徹底したこだわりを持って作られる事で、あたかもこれが、今現在実際にヨハネスブルグで起こっている重大事件であるような錯覚を起こしてしまうほどのリアリティを生み出している点も、文句ナシに素晴らしい。
 特に銃撃戦などは、ヘタなアクション映画よりもよっぽど緊張感も迫力も上。さらに、ありがちな「大ボスブッ倒したら何故かハッピーエンド」的な締め方をせず、あえてザラリとした苦い後味を残すラストにしたのも、センスがキラリと光って◎。
 これで全てが解決したわけではなく、まだまだ問題は山積みだけど、その中の一つのエピソードが一応の決着を見た。所詮、一人の人間と一人(?)のエイリアンがどうこうしたところで世界は変わらないし、そう簡単にお友達にはなれないけども、最後の最後に微かな希望だけは残った。人によって賛否両論分かれるであろうあのオチも、そう考えると、多少納得できると思うのだがいかがだろうか。

 もはやアイディアの出尽くした観のあるSFドラマに、まさかこれほど広大な未開拓地が残されていたとは。これはSFのエポックメイキングである事はもちろん、異星人とのファーストコンタクトを描いた疑似ドキュメントであり、異種間同士の埋め難い隔たりと、その残酷さを描いた悲劇であり、またハードアクションであり、それらを一つにまとめて豪快に、且つ全力で皮肉ってみせたブラックユーモアである。
 二番煎じがオリジナルを超えられないのは世の常で、これからSFモノを撮ろうとする人には随分と高いハードルとなるに違いない作品。こういった映画こそ、歴史に名を残してほしい。否、残すべき。


 そんなわけで、小生の、この映画に対する評価は…、

 ☆☆☆☆★

 星4つ!!



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E.T.






最終更新日  April 21, 2010 09:46:55 AM
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