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August 5, 2010
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みつばちハッチ.jpg
 1970年放映、1989年にはリメイク版も制作されたタツノコプロを代表する名作メルヘンアニメを、巨匠・アミノテツロ監督、「おくりびと」小山薫堂脚本/総合プロデュースで長編アニメ映画化。
(ちなみにアミノ監督は、小生が最も尊敬するアニメ監督の一人で在らせられる)

 大筋ではオリジナルの設定を踏襲しながら、もう一人の主人公である人間の少女・アミィハッチとの交流、そしてお互いの成長ドラマとしても描かれている…と書けば、随分傑作のような雰囲気であるが、実際はいつぞやの「スノープリンス」ほどではないにせよ、単なる御涙頂戴劇にオトしてしまっている、非常に残念な出来。

 小生がなにより気に入らないのは、ドジでオッチョコチョイでチョイブサタヌキ顔だったハッチが、「お前は一昔前の、ちょっと売れ始めたアイドルか」とツッコミたくなるほど可愛らしくリデザインされている点でも、それに合わせてか他の昆虫達も妙に身奇麗になり、ついでに泥臭さ丸出しだった世界観も一新、キラッキラとピッカピカに様変わりしてしまった点でもなく、本作のテーマの一つである「残酷な自然の摂理」「弱肉強食の世界に生きる者達の悲喜」「それでもなお、力強く生きようとする生命の尊さ、美しさ」が、あまりに薄っぺらく扱われている点。
 確かに母子の愛、友を思う心、強者に立ち向かう勇気も大事ではある。しかし、時に血生臭く、目を背けたくなるような汚れた部分でも、ちゃんと向き合っていかなけれならないという、生きていく上で最も大事なそれらをチビッコ達に伝えてこその本作であり、それが出来ないならリメイクなんぞする意味はない。
 それこそ、新たにオリジナル作品を一から書き直すべきである。

 また、引っ込み思案でアミィが、ハッチ達の頑張りに励まされ、積極的に友達の輪の中に飛び込んでいく件は、まあ良しとして、そのために虫達と話しができるようになるなんて、意味不明にして強引すぎる設定は如何なものか。
 あくまで子供向けのファンタジーなのだから、と思う諸兄姉もいるかもしれない。確かにそうだ。しかしファンタジーにせい何にせい、物事には全て理由はともかく根拠は絶対になくてはならない。それがどんなに荒唐無稽で奇想天外であっても。
 例えば、誰かの夢の中に入り込んでアイデアを盗めるマッシーンがあったとしよう。仮に物語上、夢の中に入る理由はなかったとしても、入れる根拠はある。誰かがそういうマッシーンを開発した、という根拠が。
 あのハーモニカがマジックアイテムだった。実は彼女は魔女の血族だった。全部彼女の夢か空想だった。等々。本当にそれこそ、こんなんでも何でもよかった。にも関わらず、最初から最後まで何も説明なしとは、もはや唖然とせざるを得ない。

 そもそも彼女は、本作にどうしても必要な存在だったのか?上記の事も踏まえても、立ち位置は不透明な上、無意味に昆虫達へ介入するので、物語そのものの破綻の要因にさえ思えてしまう。
 それこそ、直接関わる関わらないは別にして、彼女とハッチのお互いの成長や行動がリンク合あう、二重のドラマに仕立てるか、あるいはまったくの傍観者として配置し(名前さえ出さず)、彼女の視点から虫達を観ていくという具合には、できなかったのだろうか。
 以前、富野由悠季監督(だったと思う)も仰られていたが「子供騙しで子供は騙せない」。子供というのは、特に自分の好きな物事には意外なほどシビアに観ている。現に、小生の隣に座っていた御子達などは、鑑賞後「?」といった感じでしきりに首を捻っていた。
 子供だから、その辺はよく分からないだろうとでも、本作のプロデューサーは考えたのだろうか。万が一そうなら、タツノコプロ創立者である故・吉田竜夫氏の墓前で、土下座謝罪していただきたい。アニメをナメくさっとるとしか思えない。


 まあとはいえ、ここまでボロクソ書いておいて何だが、作品自体は決してつまらなくはなかったりする。
 「爆走兄弟レッツ&ゴー」「マクロス7」を手がけたアミノテツロ監督だけに、「観せる」キャラクターの動かし方を非常に心得てらっしゃるし、ちょっとした挙動、仕草、歩き方や座り方一つ取っても、子供らしい元気いっぱいの瑞々しさに溢れている。
 作画のレベルも非常に高く、そこだけなら金を払う価値は充分にある。


 これはまったく個人的見解だが、思うに小山薫堂という人は、驚くほどこの手の作品に向いていない気がする。
 「おくりびと」の時のキレはどこへやら、本作といい「スノープリンス」といい、オリジナル作品の本質を見極められず、中途半端な御涙頂戴劇にオトしてしまう傾向が強くある。
 できれば氏には、今後アニメもしくはそれを原作にした作品に、一切手を出さないでいただきたい。せっかく最高の実績があるのに、このままダメ脚本家のレッテルを貼られた挙句、小生の大好きな「おくりびと」の評価まで下げられたら、たまったモンじゃないので。


 つーことで、小生の、この映画に対する評価は…、

 ☆☆☆★★

 内容に2つマイナス、絵に3つプラス、アミノ監督へとリスペクトも加算して、星3つ!!

(みつばちだけに)


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最終更新日  August 7, 2010 07:04:20 PM
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