2006/07/19(水)16:47
帰国の理由
※ちょっと長めの記事です
「5月に帰国したばかりなのに、また帰るの?」って
夏休みの帰国のことを話すと、
こんな風に言われたことがあった。(特に中国人)
ワタシも、当初は帰国する予定じゃなかった。
でも、
どうしてもなるべく早く、帰国しなくちゃならない。
なぜなら ・・・・
ワタシは、日本でスリに遭ったのだ。
+++
5月のGWに、
ワタシたちは「赴任1年の帰国&健康診断」をくっつけて、
約2週間日本に滞在した。
上海から成田で降りて、そのままワタシの実家(神奈川県)へ。
その翌々日、
神奈川県から、ダンナの実家の山口県へ行くことになっていた。
移動は新幹線。
新横浜-広島(のぞみ)
ひさびさの日本。
ひさびさの新幹線(ここ数年、帰省は車だった)
ひさびさの駅弁
ひさびさの広島風お好み焼き
すっかり舞い上がってるワタシが異変に気づいたのは、
広島駅から山陽本線に乗ろうとホームに立ったときだった。
+++
売店で雑誌を購入するときに財布を開いたら、
クレジットカードが見当たらない。
「カードが無い! 掏られた!」
でも、財布はある。カードが無い。
ダンナは「財布があるんだから、入れ忘れだよ。実家に連絡してみな」
しかしワタシには確信があった。
絶対に入れ忘れなんてあり得ない。
なぜなら、
昨夜 中国用の財布から日本用の財布へ、
カードや免許証などを、1枚1枚確認しながら移し変えたからだ。
それを説明しても、ダンナは納得しないんで、
とにかく実家に連絡して、ワタシの部屋を捜索してもらう。
でも、見つからない。
ダンナは更に言う。
普通スリは、財布からカードだけ取るなんてしないよ。
財布を戻すってことは危険なんだから、2度近寄ることなしない。
普通考えられないし、あり得ない。だから忘れたんだろ?
ふっ普通・・? ワタシの「怒りのツボ」にヒットだ。
「普通、普通」って言うけど、
アンタはスリのプロ? それともスリの権威?
経験者が言うなら納得行くけど、素人が「普通」って言わないでよ。
発覚を遅らせるために、
中身のカードだけ盗んで財布を戻す手口はあるんだよ。
TVで見たことがあるんだよ~っ。
怒っても、ダンナはワタシを信じない。
怒り大爆発なんである。
ムキーッ!!
とにかく、
実家から銀行の連絡先を聞き、カードを停めた。
+++
実はこのカード、
銀行のキャッシュカード + クレジットカード という
なんとも恐ろしいカードで、
メインバンクで、
ハッキリ言って、全財産の7割が入ってる口座で、
しかも、ダンナ名義だった。
だから、
クレジットカードを使われたら、恐らく保険が使えるけど
キャッシュカードで引き出されたら、カンペキにアウト!だ。
が、停めた段階で、
普通預金を引き出された形跡は無かった。(よかった~)
クレジットは? って言うと、
クレジットの処理は、
各利用店舗で毎月締められた後、信販会社に連絡されるのだそうだ。
その日は、5月1日。
5月末~6月にならないと、不正利用されたかも分からない。
銀行の人が電話の向こうから、こう言った。
「被害届けを出してください」
+++
山陽本線に乗ってる間、
ワタシとダンナは険悪状態だったが、
財布から現金も盗られていることが分かり、
やっとダンナも「スリかも?」って思うようになった・・ようだ
そして、ダンナの実家の最寄駅に到着し、
出迎えてくれた養父と3人で、交番へ。
しかし、
交番のオマワリサンも、ワタシの話を信じなかった。
「スリは捕まりたくないから、普通接触の回数は少ない方がいい。
財布があるということは、カードを落としたんじゃないのか?」
また「普通」って言うのね!!! ってちょっと思ったけど、
警察官は、ダンナよりは専門家だろうから、一応話を聞く。
が、解せない。
ワタシは、
財布をさかさまに振って絶対に落ちないことを見せたり、
現金が無くなったことを、熱く語ったり、
とにかく 粘りに粘った。
本庁に電話をして、指示を仰ぐ警官。
でもやっぱり、「遺失物の届けを出せ」と言う。
だーかーらー 盗まれたんだってば!!!!
検挙率が下がるのが嫌・・・なんじゃないの~??
+++
というわけで、1時間以上粘って、
やっと「盗難届け」を出すことになったが、
「盗難届けの用紙」が、どこにあるのか知らない警官。
・・・・・なにそれ?
そして、何とか見つけて記入していると
「どこで掏られたか、記入しろ」と言う。
「新横浜から広島駅のどこか」って言うと、
「範囲が広すぎるからダメ」だって。
どこで掏られたかが分かるくらいなら、掏られないってば!!!
で、警官に、
「とりあえず 新横浜から広島までの、新幹線の中 ってことで。」
と、納得してもらおうとして言ったら、
「どうして鉄道警察に届けなかったのか?新幹線の中にも居るのに」だって。
だーかーらーっ
新幹線の中かもしれないし、そうじゃないかもしれない
どこだか分からないけど、
場所を特定しろって言うから、便宜的に言っただけなんだってば!!
+++
というわけで、
日の丸は決して庶民の味方じゃ~ナイな~
ってことを実感し、
帰省と帰国を終えたってワケ。
まぁ、ワタシの実家に戻った後、
口座のある銀行の支店に行って、手続きしたけどさ~・・・・・
再発行してもらったけどさ~・・・・
ホントに大変だった。
そして、
やっぱりクレジットカードは使われていた。
旅行会社で、新幹線か何かのチケットを購入された様子だ。
テレビで見たことあるでしょ?
盗んだカードで特急券の回数券を買って、
チケットショップで換金する って手口。
プロの仕業だったんである。
だから スリだって言ったのに!!!!
+++
ということで、
お金を返してもらう手続きに入った。
ダンナ本人しかできない手続きだ。(ダンナ名義のカードだから)
ダンナが銀行に電話する。
いろいろ説明したら、こう聞かれた。
「盗難届けの受理番号を教えてください」
受理番号?????
そんなのあるの????
あの警察官め~~!!!! 出さなかったな!!!盗難届け!
ってことで、
ダンナの実家と連絡を取り、
なんとか受理番号をGETし、
あとは・・・・・ワタシの仕事が残っている。
ワタシの仕事。
「銀行から送られてきた書類に、銀行印を押す」
そうです。
このために、帰国するのです。
書類に、ハンコをポンッ! が帰国の理由なんです。
・・・え?
書類を送ってもらえばヨカッタって?
書類が届いたのは、うちの実家。
ワタシの両親が上海に郵便物を送るのは、初めて。
しかも、重要書類とあっちゃ・・・
キケンでしょう??
というわけで、
20日に帰国です。
立派にハンコを押してきます。
そして、犬と遊んできます。
せっかくだから、のんびりしてきます。
ついでに、iPodの大きいのも買ってきます。
ちなみに、今回の帰国は「マイル」。
いくらお金が戻ってくるって言っても、
お金をかけて帰国しちゃ、意味がナイもんね。
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しかし・・・・
上海ではいつも、
「バックの形、ファスナーやポケットの向き、財布のありか」
そういったことに気をつけてて、
スキを見せないように・・・って生活してたのに、
日本でスリに遭うとは思わなかったよ。
帰国して、緊張感が一気に無くなっちゃってたんだね。
どんな場所でも、気をつけるに越したことはないね。