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SILLY GAMES DAY´S 3

[Blu-ray] カテゴリの記事

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傷物語こよみヴァンプ

　久しぶりに、本当に久しぶりにブログを更新します。　劇場版‘傷物語-こよみヴァンプ-’をブルーレイで鑑賞したら、何となく文章にしておきたくなったのです。　劇場版三部作は何となく観ておりませんでした。　分割されてたのでわざわざ一つ一つ順繰りに観るモチベーションが湧かなかったし、ブルーレイボックスあたりで纏められた時にでも『購入して』観れば良いかな、とw（ちなみにワタクシ、物語シリーズのブルーレイ‘ボックス’は全て購入しております）　…あれですよ、年取るとあんまり焦って観なきゃ、ってのが希薄になるんですな。　映画館に行くのも億劫になるし、それなりの設備を整えれば家庭での鑑賞も昔に比べれば格段に良くなってますし。　まぁ、それでも「二時間半の尺で編集された傷物語でも良い」ってなるあたり、こちとらがあまり拘らなくなった、とも受け取れるんですが…　実は‘あの原作’だと「一本の映画として纏めるべきじゃね？」と思っていたのも本音なんで。　三部作になった経緯も、グダグダと遅延していた製作も、何となく尾石監督の映画製作の未熟さゆえ――　取り捨て選択が出来てないだけじゃね？～等とも、おこがましくも思っていたりしましたから。　もちろん、商売的な側面もあったのでしょうが。　しかし、しかしですよ、　あれだけの絵作りができる‘あの尾石達也’がどんな映画を撮るのか？　あの‘ネギま!?’‘ぱにぽにだっしゅ!’‘さよなら絶望先生’のOPディレクターを務めた氏が、どんな映画を撮るのか？にはメチャクチャ興味がわきません？　それで観ました、ええ観ましたとも。　ああ、なるほど、これが尾石監督の映画なんだと凄く納得できる作品でした。　で、ここからはかなりぶっとんだ極論を書きますよ？　この傷物語というアニメ映画、個人的には‘ルパン三世ルパンVS複製人間’と同じ志向と構造を持っているな、というのが素直な感想なんですな。　いろいろな映画やマンガの名場面を引用し、それをアートの域にまで高めてしまうという手法。　押井守監督なんかもそのクチなんですが、彼はやり方がもっと巧妙で、それは詐欺師の手法に近い（気持ちよく騙される映画、という意味では至福）　しかし件の吉川惣司監督や今回の尾石達也監督はもっと下世話――　わかりやすくくだらないパロディを提示しながら、その実かなりハイレベルな自己表現＝アートにまで到達しようといているのだ。　こうやって書いていると庵野秀明監督はどうなんだ？って事になるんですが、彼はまた違う。　何というか、快感原則なのだ――　もちろん彼自分にとってのね。　だからその快感を共有できる観客からは評価されるし、その逆もまたしかり。　ま、庵野監督の話はともかくだ。　尾石監督はまぎれもなくコピー世代でありながら、その卓越した映像感覚で下品なエログロナンセンス～パロディを一流アートにまで昇華できるクリエイターなのであるよ、うん。　だって傷物語の鑑賞中、ずっと静謐な美術館にいるような感覚だったもん。　様々な名画の名場面集の体を成したマモーに感じていた妙に高尚なアーティスティック感を、この傷物語でも同様に感じてしまったのだ、しょうがないじゃんw　いちいち全部の絵に何らかの意味があり（いちいち此処では書きませんが……年をとったせいか正直メンドイw）、それが結構な『圧』を持ってこちとらに迫ってくるのだな。　あ、それと新房監督が主導してたら絶対美術館にまでは連れていかれないと思いますよw　テレビの物語シリーズですと、せいぜい場末の単館映画って感じかね（これって褒めてますから）　で、マモーや傷物語は映画の在り方として、ものすごく‘アリ’なんですよ、個人的に。　ただ吉川監督も尾石監督も、監督としてのその後の音沙汰がないってのがなぁ……　何か命でも吸われてるのかしらんw　それとも創作に満足しちゃうのか？　作らせてもらえなくなるのか？　う～む。　あと最後に書いておきたいのが、傷物語の引用元があまりに個人的に好みのドンピシャでさ。　ゴダール、実相寺、タルコフスキー、ジョン・カーペンター、石ノ森章太郎……他にもまだたくさんあるけど、とりあえずここら辺をワタクシのオタク的な主張の一環として挙げておきます。　特にカーペンターはクライマックスの物体X描写もだが、ある場面での音楽の使い方があまりにそのまんまなので、思わず噴き出してしまいましたよw　さてさて、こんな書き散らしの文章につきあってくれてありがとうございます。　それでは　　

2024.08.08

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ブレードランナー 2049

　“ブレードランナー 2049”をブルーレイで鑑賞。　いろいろ思うところがあったので、久しぶりにブログに書き込むことにします。　まず一通り観ての感想というのが「続編としては、よく出来ているなぁ」ってモノ。　観客の大半が期待しているだろう「前作の登場人物たちの、その後」をきちんと提示しながらも、新たな主人公たちをそれなりに魅力的に描き出すことに成功しており、しかも「前作の世界観」を生真面目に継承しつつ、さらに拡大深化させてすらいる。　前作に対するオタク的アプローチと、今作ならではのオリジナリティーの両立。　アートムービーでありながらも、エンタメムービーとしても楽しめる。　こうやって感じた事をつらつらと文章として書き出してみると、「なるほど、実はかなりの傑作なんじゃね？」と思えてくるのだが――　じゃ、今オレが感じている「不満」というのは何なんだろう？、とw　いや、実はわかっちゃいるんですよ、この「不満」というのが、作品的にしょうがないものだという事は。　だってこの続編は「ノスタルジー（過去＝メモリー）に浸りきりだった前作」とは違い、「未来志向（希望）の物語」なのだから。　過去の回想はセンチメンタリズムに陥らず、現状認知の糧にすぎないのがこの“2049”の物語なのである。　だから今作のキャラクターたちはセピア色の写真を眺めながらバーボン片手にピアノをたどたどしく弾いたりしないし、眼前の敵へ過去の辛い記憶を静かに語りかけ苦笑いしながら雨の中にて大往生したりしないのだ。　ラストの雪の中の主人公は、決して過去（メモリー）に囚われたままで息絶えたわけではない。　おそらくは、未来（自分たちの子供）の礎になって死に逝く「自分という存在」に対して、これ以上無い充足感を得ていたはずだ。　そう考えると、今作は続編（物語の続き）としては至極真っ当で、だからこそ「個人的には前作の方が情緒的に好きだなぁ…」なのである。　だってしょうがないじゃん、コチトラいい歳した（黄昏はじめた）オッサンなんだからwブレードランナー 2049(初回生産限定)【Blu-ray】 [ ライアン・ゴズリング ]

2018.03.05

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スタークラッシュ国内版ブルーレイ、遂にリリース！

　とりあえず週末に届いた“スタークラッシュ”を鑑賞。　冒頭、小原乃梨子と柴田秀勝の掛け合いを聞きながら「ああ、確かにコレなんだよなぁ…」と遥か昔の、放映するたびにワクテカして観てた自分自身に思いを馳せる。　ホント、今観てもやたらチープな低予算映画なんだけどさ、それでも当時からその辺は判った上で大好きだったんだよね。　まぁ詳しい事は再三このブログにも書いてきたんで(2011.06.11)(2010.02.21)ここではもう書くまいて。　で、今回初めて『メイキング・オブ・スタークラッシュ：監督ルイジ・コッツィ　インタビュー（約41分）』と『キャロライン・マンロー　インタビュー（約73分）』を観たのだが、これが何気に面白かった。　監督が如何に愛情を持ってこの映画を撮っていたかがすげぇ判ったし（だからこの映画には妙な魅力があるんだろうな）、主演女優もすげぇイイ人くさい（笑）　いや、マジに、これが上記の様に結構な長尺で収録されてるんだけど、最後まで飛ばさずに観れちゃったもん。　キャロラインのインタビューとかね、こちとらもバーボンを煽りながらダラダラと観ていたら、いつの間にかバーでサシで彼女の昔話を聞いているような感じに（大笑）　いやぁ――　これまた得がたい体験でありました。　ホントにStingrayさんには地底王国に引き続き「リリースしてくれてありがとう！」と、声を大にして言わせていただきだい！！　後は“ミラクルマスター七つの大冒険”が観たいなぁ……（笑）　タニア・ロバーツも負けず劣らずに素敵ですよ～

2016.02.28

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ハリウッドランド

　最近になって、映画“ハリウッドランド”をブルーレイで鑑賞。　つか、チョイ前にリリースされたアルトマンの“ロンググッドバイ”（日本語吹替え収録）をDVDで観直して以降、あの手の探偵モノをもっと観たくなって未見のタイトルをネットで探していたら、コイツを見つけたというね。　まぁレヴューの評価はマチマチで、傑作と書くヒトもいれば、駄作って書いているヒトもいる。　が、その意見の差異の部分で、何となく「自分好みの映画かもしれん」と思い、廉価版という事もあり、あまり躊躇する事もなくAmazonでポチッと購入。　んで、結論としては、すげぇ俺好みの映画でありました。もうあまりにヒットしすぎて、こうやって久しぶりにブログに書き込もうと思ったぐらいw　往年のTVシリーズ“スーパーマン”の主役～俳優“ジョージ・リーブス”の死を巡るハードボイルド調サスペンスであり、リーブスの死が自殺か他殺かという謎を主人公の私立探偵シモが、過去のリーブスのドラマを交えながら解明していくというのが、まぁお話の大筋。　その洗練された映像は、スタイリッシュにフィルムノワールを感じさせるし、実録モノっぽいリアリティは、ラストのオチも含め、存外に損なわれることはない。～とはいえ、いわゆる探偵モノのお約束（中盤、“敵側”の暴力にズタボロにされながらも反撃に打って出る件とか）もキチンと抑えてあり、やはりニヤニヤしながらも静かに熱く見入ってしまうのなw（ちなみにノンフィクションなのはリーブス関係の事象であり、シモのドラマはほぼフィクションだとのこと）　で、ここからはネタバレ全開の書き込みになりますが――　　いや、もうコレ、ある程度のオッサンになったら、感傷なしには見れない映画ですよ、ホント。　クライマックスの８ミリ映像をシモが見ている場面で、オレの胸の奥深くで泣きが入ってきましたもん――　物理的に涙を流すような、即物的な感傷じゃないっていうかね。　死の直前のリーブスの気持ちもスゲェ想像できたし、それを察したシモの気持ちもこれまたスゲェ理解できた。　そしてラストのシモが取った行動が、これまた何というか個人的にもあまりにタイムリーでありまして……恥ずかしいからココで詳しくは書きませんがw（最近のオレ個人の事情を知っているヒトには想像できるかもしれんけど）　いや、この映画、良くも悪くも女性や若いヤツには、本当の意味で共感できないんじゃなかろうか？　そのくらい観る人種を選ぶ映画だと思うし、レヴューで賛否が分かれるのも良くわかるな。　で、この作品の謎の部分の解釈である。　よく見かけるのが「結局、リーブスの死は自殺だったのかよ。つまんねぇ～」って意見なのだが、いやこれ、そこで解釈を止めたらダメでしょ？w　実際に殺したのは恐らくトニーの事を思いやったエドガーの手の者であり、それを緩慢に受け入れたのがリーブスだったのでは？　最後のシモの事件現場のイマジネーションも、それまでのモノとは違い、銃を発砲する場面を直接的に見せてないってのが、結果的にこの作品に深い余韻を与えていると思うのよ。　ぶっちゃけ、どうとでも解釈できるラストであり、それがノンフィクション故の逃げと取られれば、そうなのかも知れんが。　それと初めから最後まで満遍なく出てくる、シモと同じアパートに住んでいるらしい“筋肉爺さん”も忘れちゃならないw　明らかに主人公二人（シモとリーブス）よりも年上のはずなのに、あの過剰に生命力溢れる「鍛えてます」的な表現は、やはり製作者側（監督？）から主人公たちへのアンチテーゼなんだろうなぁ……　そう考えると、子供たちのリーブス（スーパーマン）への憧憬と失望も、ノンフィクションとはいえ、それなりに意味を持ってくるように思えるのな。　いや、ホンットよく出来てるッス。　まぁ何にせよ、同世代の……人生にくたびれ始めたオッサンたちには是非お勧めしたい映画であります。　一緒にこの映画についてグダグダ言いながら酒を飲みたいっていうかねw

2015.11.22

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インターステラー

　ブルーレイで“インターステラー”を鑑賞。　全体的に驚愕の映像を見せられ、ちょっとショックを受ける。　～というのも、映画の出来不出来以前に、これほどまでに格調高いSF映画（しかもメカ主体の宇宙SF）の映像って、そうそう無いだろ。　VFXというか特撮というか、そーいう部分で作り物的な醒め方が一切起こらない映像っていうかね。　シャトルや着陸船の実物大プロップってのはやはり凄い説得力があるし、それをグイングイン巨大なアームで揺らしながら撮影するのだから、そりゃ嘘臭くもならないわな（ミニチュアだと、どうしてもスケール感でちゃちく見えるもの）　宇宙船内部のセットの組み方も超リアルテイストだし、宇宙服も今からチョイ未来のデザインって感じで、もうホントに作為の無い、当たり前の情景にしか見えないのである。　あとライティングとかも、かなり計算されつくしてあるっぽい。　このレベルの感銘を受けた映画となると、映像のスキの無さでいえば、ざっと思い出すだけでも“2001年”とか、後は、えーっと……いや、マジに、他に何があったっけ？　　CGだけじゃ無理だし、もちろん旧来のミニチュアワークでも無理。　まさにハイブリッドな現在ならではの、SF映像なんだろうなぁ……　土星やワームホール、探査惑星にブラックホールといった天体描写も、やけに説得力のある映像になってるし。　とにかく映像的には、もう手放しで褒めまくりたい。　お話の方も、まぁ面白かったし、外宇宙探検モノとして充分ワクワクさせてもらいました。　ただ1～2ヶ所、気になる表現もあったけど。　以下はネタバレになります。　ぶっちゃけクライマックスの地球での農場火災と、ブラックホールに置き去り～事象の地平面突破での主人公の描写を交互に見せる演出が、くどすぎだよな～　観客をハラハラドキドキさせたいのはわかるが、もうちょい娘さんの描写は後から見せ始めた方が良かったように思える。　あの辺のくだりは、観ていてやたら座りが悪い。　それと特異点の表現も、もう少し練って欲しかったッス。　解りやすくしたかったんだろうけど、娘の部屋の本箱の裏をストレートに時系列でブロックわけした見せ方は、正直かなり陳腐に見えました（それまでが超リアルテイストな分、余計にね）　あのガッカリ感は、何とはなしに“ビッグ・オー”最終回のワイヤーフレームを彷彿させるよなw　～とはいえ、まぁ、面白い映画なのは間違いないワケで。　奮発してスチールブックを購入して良かったッス。※ちょっとばかし補足します。　特異点の描写については、あれはアレで良いかと思うようになりました。　いわゆる量子力学的観点で解釈すれば、主人公が『あの状況をあのように観測した』ということが最も重要なのでしょうから。　人間に認識不可能な状況じゃ、お話的にどーしようもないもんなw　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　4/13(月)追記

2015.04.12

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X-MEN: フューチャー&パスト

　つい先頃“X-MEN: フューチャー&パスト”をブルーレイで鑑賞したのだが、これがまたメチャクチャ良かったのよ。　ところが映画について語れるような知人たちのほとんどが、この映画を観てないというね。　まぁ長く続いたシリーズのくせに、ほぼ全作を観てないと本当の意味では楽しめないかも――というのが一番の問題でありまして。　要するに「語れなくて」欲求不満に陥ったワタクシは、こうやって再びブログを更新することを思いついたというワケです（笑）　以下の文章、ネタばれし放題であります。　未見の方、お気をつけて……　やっぱブライアン・シンガー監督は凄いッス。　このシリーズは全作観ているが、一人だけ監督の格が違うッス。　映像の素晴らしさ、物語の奥行き、編集の妙、もう全てが“X-MEN2”以来の、出色の完成度。　まぁ相変わらずVFXを多用したスペクタクルシーンは淡白だったりするのだが（ここら辺はジョン・ダイクストラが参加した前作の方が素晴らしい）、それでも個人レベルのアクションシーンは文句なしにカッコイイ。　未来世界でセンチネルに追い詰められるX-MENたちの戦いは「死の恐怖」を感じさせるものでえらくスリリングなモノになっているし、過去世界でのミスティークが博士を殺しにくる場面の事件・事故現場的な臨場感――つうか、あの「わあああああ」っていう擬音が聞こえてきそうな瞬間的な狂騒感なんて、ワタクシ個人の体験からしてもめちゃリアルな修羅場の見せ方なんだよなぁ……　あの一連の場面だけとればフェイクドキュメンタリーっぽくもあるし。　物語の方を見れば、実をいえば主人公はヤングプロフェッサーやヤングマグニート達だったりする。　つまるところこの映画はやはり前作～ファースト・ジェネレーションの続編ということなんであろう。　そしてそういう意味でも確かに良くできている……のだが、ここまでワタクシがこの映画に思い入れを持ってしまったのはやはり別のところあるのな。　つまりこの映画は「俺たちがずっと観てきたウルヴァリン」にとっての最終回だったんだろうな、という事なんである。　正直この映画のウルヴァリンはドラマといいアクションといい、何ひとつ良いトコロが無い。　未来世界でのセンチネルとの攻防戦には参加せず、魂が過去に戻って眠りっぱなし。　過去世界においても、アダマンチウムを未注入のボディだからかアクションに精彩が無く、肝心の場面ではトラウマを引き起こし卒倒する始末。　最後のマグニートとの対峙も、これまた簡単に封じ込められるし……　気持ちの良いアクションシーンといえば、過去に戻った直後、ただのチンピラたちを爪で薙ぎ倒す場面くらいか（苦笑）　要するにウルヴァリンの今作における役割は、お話の縦軸を通す“狂言回し”なのである。　ヒーローウルヴァリンを期待していると、間違いなく肩透かしを喰らうんだろうなぁ……　いやいや何の予備知識もなくヒーローウルヴァリンを期待していたはずのワタクシは、この映画に不満など一切感じてないじゃないか？　むしろあのラストシーンでは、久しぶりに映画で純粋に感動しちまったしの。「このシリーズを観続けてきて、本当に良かった」とね。　ウルヴァリンが『あの学園』に帰れて、本当に良かった。　ジーンがいてサイクロップスがいてストームがいてアイスマン・ローグがいて、そして夕陽の差す書斎にはプロフェッサーがいる……　いや、もうずっと苦しみ続けてきたウルヴァリンが彷徨いまくったあげく、ようやくここに辿り着いたってのが、こうも観ている者を感傷的にするとはね。　未来への帰還後も、時間を跳んでいる間の記憶を失ってしまったために「ウルヴァリンは記憶喪失」という括り自体はパラドックス発生前と変わってないのだが、それでも今回の記憶喪失は以前と比べて、何と穏やかで幸せに満ち溢れたモノなのか。　おそらく次回作～アポカリプスにもウルヴァリンは主役級で出演するんだろうが、そのウルヴァリンはおそらく『俺たちの知るウルヴァリン』ではない。　少なくとも未来のウルヴァリンの魂が抜けた『昔のウルヴァリン』であり『違う歴史を歩むウルヴァリン』なのである。　まぁあれからアダマンチウムも埋め込まなきゃならんし、そういう前振りもしてたからな。　そうそう“ウルヴァリン３”の企画も動いているそうだが、個人的には是非“ウルヴァリン: SAMURAI ”と今作のミッシングリンクを観てみたいッス。　アダマンチウムの爪の復活とか、プロフェッサーがいかにしてあの姿で復活できたのか、知りたくありません？（笑）　イアン・マッケランあたりはもう年齢的にダメかもしれないが（今作でもかなり観ていて大変そうだった）　まぁ３は普通に世界を改変した時間軸でのウルヴァリンの活躍になるんだろうねぇ……　～というわけで、本日はここまで。　あ～すっきりした（笑）

2014.12.06

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ブルーレイ、DVD等など感想日記

　え～、随分と久しぶりの書き込みとなりますな（笑）　こんなに間隔を空けたのは、このブログ始まって以来かも。　ここしばらく何となく体調が思わしくなく、加えて仕事がチョイハード気味だったせいで、ボンヤリとした日々を送っていたッス。　そんな中、相も変わらずにブルーレイやらアニメ・ドラマやらの鑑賞は続けていたり。　～というわけで、この間楽しんだイロンナ作品に対する一言感想を、ダーッと列記していくことにいたしましょう。　“世界が燃えつきる日”　ん十年振りに念願の再視聴を果たせた、懐かしの１作。　DVDをリリースしてくれたStingrayには、マジ感謝！（リリース予定のラインナップには、何と“ギャラクシー・オブ・テラー”に、これまた待望の“スタークラッシュ”がっ！）　ヘッポコなB級デザスタームービーなのだが、何故か皆に愛され続ける珍品。　同梱されていた思い入れたっぷりのライナーノートには、やたら共感……つか、あんなに悪し様に書いてあるライナーってのもそうそう無いか（笑）　詳しく知りたい人は、是非購入して読むべし。　あと、やはりガシャガシャ荒野を爆走するランドマスターは最強ッス！　しかしデザイナーのインタビューを見てわかったのだが、あーいう構造でハンドリングしていたとは知らなんだ～　すげぇアバウトっつーか、テキトーっつーか（笑）　“惑星ソラリス”　かなり高額なブルーレイで購入。　　つか、相変わらずタルコフスキー映画と私の相性は良いらしい。　よく世間で言われるように眠くなることもなく、むしろ興味深々・突っ込み妄想考察全開で、たいへん有意義に鑑賞できました。　五感を鋭敏に感じさせる映像表現ってのは、確かに大したモノであります。　こりゃストーカーあたりも、もう一度観直したいなぁ……　ブルーレイ、リリースされないかなぁ。　“ソラリス”　こちらはソダーバーグによるリメイク版。　本家を観た後どうしても観たくなったので、AmazonにてDVDを格安で購入。　まぁ退屈はしなかったし、これはこれで良いんじゃね？　そりゃタルコフスキー版ほどの深みは、全く持って感じられないけどさ。　主人公へのイラつき度は、こちらの方が若干上で……ヒロインの魅力度でも、こちらが負けているかな？　人生における渇望が恋愛関係だけ（旧作における故郷や両親の描写が無い）ってのは如何なものか、と思わんでもなかったり、いやむしろ演じるのがジョージ・クルーニーだけに逆に説得力もあったり（笑）　　あ、でもセットやステーション・ソラリスの映像は、さすが最近製作されただけあって見事なり。　　“デス・レース３”　何気に良質なB級近未来お馬鹿カーアクション映画であります。　今回はマッドマックス2テイスト溢れる、更にバーバリアン度がアップしたシリーズ完結編。　いや、旨いこと１作目に繋げてきたなぁ…。　本家“デスレース2000”に対するリスペクトも垣間見え、CGに頼り過ぎないカーアクションも実に良い感じ。　ビール片手に鑑賞するには、ぴったりな映画ですな。　“フォード・フェアレーンの冒険”　FOXがここのとこ気合を入れている日本語吹き替え収録の、未発売DVDシリーズ。　ロックンロール探偵が、音楽業界の黒幕を相手にスカッと溜飲の下がる大活躍！　神谷明の吹き替え、サイコーだな。　美人だか何気にドジっ子でイケてない空手秘書やら、アーパーだが愛くるしいグルーピー娘やらと、ヒロインたちが皆萌え萌えなのもポイント高し。　つか、ダサカッコイイってのは、ホントに格好良いのである。　紛う事なきレニー・ハーリンの最高傑作。　“ソロモン・ケーン”　大好きなコナンシリーズのロバート・E・ハワード原作によるダークヒーローモノ。　地味だが実はかなりしっかり作られており、中世を舞台にしたファンタジーアクションとしてはかなりの良作。　メイキングを観て、バセット監督の「ギーク（オタク）の撮った映画」発言に、すげぇ納得。　ただ、主役のソロモンを演じるジェームズ・ピュアフォイが妙にヒュー・ジャックマンぽく見えて、何とも言えない気分になったり（笑）　いや、間違いなく“ヴァン・ヘルシング”を意識したヒーロー造型なんだろうなと思いつつ、しかしヘルシング（本家？）よりこのソロモン（二番煎じ？）の方が映画として面白ぇとか感じるあたりがねぇ……　どうせならヒュー・ジャックマンによるソロモン・ケーンが観たいような、変わらずピュアフォイによる演技で続篇を観たいような……　つか、そもそも続篇が作られるかどうか、である。　日本ではブルーレイがリリースされてない時点で、興行収入は推して知るべしってか（笑）　“宇宙戦艦ヤマト2199”　毎週テレビにかぶりつきで観賞中。　ヤマト１作目のテレビシリーズが大好きなワタクシとしては、まさに神アニメであります。　おそらく当時誰もがつっこんだであろう旧作の設定の隙間を呆れるほど満遍なく埋めていき、その上で現代風にキャラクターたちを思い切ってリファインしているのが素晴らしい。　始めは抵抗があった新登場の女性キャラクターたちも、観ている内にどんどん親しみが沸いてくるんだから、まんまとスタッフにしてやられているんだろうなぁ。　作画崩れの無いCGによるヤマトの勇姿もマジかっこよく、冥王星決戦は終始ワクワクしっぱなしでした。　このまま最後までいってくれれば、数年後にブルーレイボックスが出たらマジ購入を考えちゃうよ（笑）　～とまぁ、本日はこんなトコロで。

2013.05.27

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買いすぎﾀﾞﾖｰ

前々からわかっていた事だし、だからこそきちんと金策もしていたのである。～とはいえ、実際に配達されてきた12月5日のブルーレイの現物は、やはり圧巻の一言。謎の円盤UFO ブルーレイ・コレクターズBOXダークナイトトリロジーブルーレイBOXシャーロック・ホームズの冒険全巻ブルーレイBOX続荒野の用心棒 HDニューマスタースペシャル・エディション加えて米Amazonからはブラックラグーン・コンプリートBOX発送のお知らせが……（当然、現時点では未到着）う～む、極めて予定通りの状況で、本来何の問題も無いハズなのだが、この止め処なく湧き上がってくる得も知れぬ焦燥感はナニ？（笑）――やはり、根本的に何かが間違っているのだろうなぁ。不安だなぁ……何かよーワカランが不安だなぁ。～とはいえ既に買っちまったものを今更グダグダ考えても、仕方があるまい。気を取り直して――まぁこの量を一気観するのは流石に不可能なので、とりあえあずTVシリーズBOXの画質の確認をば。おお、グラナダのホームズ、メチャ綺麗やん。UFOの方もかなり美麗な画質。ほほう、両方とも"itv STUDIOS"のクレジットが。英国のスタジオかしらん？いい仕事（リマスター）してますねぇ。現実逃避をしてるんじゃないんダヨー

2012.12.07

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コナン・ザ・バーバリアン

　　実は密かにワクテカしていたブルーレイ～“コナン・ザ・バーバリアン”を、ついさっき観終わる。　あまりの前評判の悪さにかなりの不安はあったが、それでもトレーラーを観る限りそんなに酷くも無さそうだったし……何よりもあのコナンのリメイクなのである。　ワタシが観ないで何とする！（笑）――ってな感じで、今時の相場としてはあまりに高額な値段をモノともせずに、Amazonで予約購入。　で、感想。　いや、面白かったですよ？　意外なくらいにキチンと作られているし、予算もそれなりに掛けてあるっぽい。　映像的なチャチさは殆ど感じられなかったし、ストーリーも、まぁ、あんなモンでしょ。　ただ、あーいうオールドスタイルなオハナシ（活劇）って、新作映画としてみた場合、確かに今時の観客には受けが悪かろうとも、思いはする。　緻密でドラマチックな脚本とはお世辞にも言いがたいしの。　何より今風の、キャラクターの心情に寄り添った作りではないからね。　しかしあーいう随所に『to be continued…』が入りそうな雑誌連載的な行き当たりばったり展開こそが、製作者のやりたいことそのものなんだろうしなぁ……　今回の新作コナンも、冒頭でズラッと勢ぞろいした敵悪役たちを、ストーリーを追うと共に順次一人づつ倒していくっていう、まさに王道的な展開。　個人的には「お、今度はコイツの番か」ってな感じで、お約束に楽しめましたよ。　まぁ尺の配分の問題もあってか、ラスボス戦がいまいち盛り上がらなかったのは事実だけどね。　それでも始めと最後でドラマを繋げシンプルながらもキチンと決着させたおかげで、鑑賞後の余韻もそう悪いものではないのである。　ただコナンをあくまでも孤高のヒーロー的に描きたかったせいか、ラストはちょっと寂しくも感じたり。　最後に故郷の村を訪れるシーンは、「我が友」の誰か1人くらいは傍らに立っていても良かったんじゃね？　シュワちゃんの重圧もあったろう主人公コナンのキャスティングも悪くはなかったし、ヒロインも別嬪さん。　敵役も良い感じにカッコよかったし、その娘の魔女も妖しいインパクト炸裂で印象深し（この親子関係って、実はかなりのドラマを内包している感じ。あえて深く描写してないのか……まぁ単純に尺が足りなかったんだろうけど）　あと剣戟（殺陣）はかなり良かったッス。　つか、今まで観た洋画の中ではトップクラスかも。　ちゃんとチャンバラ映画になってるし、体術を駆使した近接戦闘はかなりの説得力がありましたよ。　まぁリアルな分、かなりグロイ描写も多かったけどね（こちとらは感覚が麻痺しているから分からないが、これってやっぱR-18なんだろうなぁ）　結論、この新作コナン――個人的には大変楽しめました。　あと物語も終盤になって、ようやく主人公がタイトルロゴにも使われている「お前（コナン）の剣」をゲットするんですけど、これってつまり今作はあくまで“コナン・サーガ”のプロローグにすぎないという表現でもあるのでしょう。　～んがしかし、こんなに不人気じゃ続編製作は絶望的なのが、悲しいっすねぇ。　同じような感じで結構楽しめた“ジョン・カーター”の方も、やはり続編は無理っぽいし（笑）　　もうこういったパルプっぽいスタンダードなヒロイックファンタジーってのは、商売になんねぇのかな。　いや、勿論“ロード・オブ・ザ・リング”みたいな重厚な文芸大作も大好きなんですけどね（笑）

2012.11.04

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感涙の70年代男汁全開な映画たち

　“ザ・ドライバー”に“超高層プロフェッショナル”――　ここにきてまさに個人的にどストライクな70年代傑作B級映画の、ブルーレイつるべ打ちである。　しかも当然のようにテレビ放映版吹替え収録だ（ライアン・オニールは野沢那智、リー・メジャースは広川太一郎）　確かに不満はある。　双方ともに画質はこれまでに見てきたブルーレイの中でも最低ランクだと思うし（“ザ・ドライバー”の縦に入るフィルム傷は流石に何とかならんかったのか？）、そのくせ価格は新作映画並に高価なのである。　それでもこうやって時の流れと共に埋もれてしまった傑作たちを、今現在大画面テレビで鑑賞できるというのは、何物にも変えがたい至福であろう。　“ザ・ドライバー”ではウォルター・ヒル監督の放つ男の美学に酔いしれ、ついでに『私の居場所は此処じゃない感』バリバリのイザベル・アジャーニにも萌え萌え。　“超高層プロフェッショナル"では、高所の描写に時折股間をキュ～っとさせながらも（笑）、熱い男汁満載のドラマに、観ているこちとらも劇中同様に缶ビールをキュ～っとあおる。　いやぁ、もう最高のひと時だなぁ……　年末には“続・荒野の用心棒”も似たような感じでリリースされるしの。　こういったソフト化の流れがいつまで続くかはわからないが、まぁしばらくはオッサン世代の映画ファンは、退屈しないで済みそうであります。

2012.10.13

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最後のミクの日感謝祭 [Blu-ray]

　“初音ミクコンサート最後のミクの日感謝祭”のブルーレイを購入。　ライブの内容自体は以前このブログに書いたので、今回はその仕様についてちょっとばかし。　ミクパの方はいらなかったので今回はバラ売りで購入したのだが、これはこれで大満足。　投影映像も演奏も演出もひたすらに高クオリティで、感謝祭ライブの決定版って感じ？　ミクポリで不満だったスクリーンへの観客の背後霊的な写り込みも解消されているしね。　あ、ただ映像編集では、もうちょっと奏者を“抜いて”くれても良かったんじゃね？ってな不満が、若干あるか。　頑張るミクさんを観ていても幸せになれるのだが、39sや他の皆さんが楽しそうに演奏しているのを鑑賞するのも、別の意味で幸せになれるのよ（笑）　マルチアングルの“moon”では奏者メインで観られるが、配置している固定カメラの数も少なそうだし、舞台の設計上あんまりカメラマンが動けなかった様でもあるけどね。　何にせよコストパフォーマンスが高いソフトである。　まずは一度通して鑑賞し、次はコメンタリー字幕付きで鑑賞。　更にはマルチアングルの3曲を鑑賞。　で、チャプターでお気に入りを数曲観直す。　～以上の行程を、ソフトが配達されて一日以内に完了させちまうぐらいに魅力があるのだから（笑）　まぁ、コンプリートBOX収録の特典～メイキング映像は、短縮版とはいえMXで放映されたものを視聴したので、良しとしましょうか。　～というわけで、次のライブはまだぁ～？（最後？何それ？）←“夏の終わりの39祭り”の「ミクさんマジ巨人」もアレはアレで良かったけど、やはり39sによる生演奏ライブを観たいよね～

2012.09.08

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天地創造、十戒、そしてベン・ハー

　最近の密かなマイブームが、往年のスペクタル系や歴史映画のソフト鑑賞だったりします。　まぁ“正しい歴史”というよりは、宗教的な要素が強かったり、伝奇～英雄伝説の類ではありますが。　きっかけは最近リリースされた“十戒”のブルーレイでありまして、これがかなり綺麗にレストアされていると評判で日本語吹替え収録、しかもかなりのお手頃価格。　昔テレビで観た際の好印象もあり迷わず予約したんですけどね、ここでふと同じページに表示されている“天地創造”に目が行くと。　「そーいや“十戒”を観る前にコイツを観てれば、流れ的には完璧じゃね？」　～等と考えたのが運の尽き（笑）　しかも両作品を『2枚で3000円』で購入できるのだ。何を迷うことがあろうかっ！　ってな具合で、まずは既にリリースされている“天地創造”を鑑賞しながら“十戒”を待つことにすると。　さて、まずは“天地創造”である。　この映画、つくづくフィクショナルなコテコテの聖書物語だなぁ、と再認識（そりゃ原題が“バイブル”なのだから当然である）　ドリーマ－なガキの時分のオレだと、多少は歴史モノとして捉える事が出来たのだろうけど、やはり今になって大人の目線で鑑賞すればフツーにファンタジー作品としてしか受け取れなかったりする。　――モノの良し悪しはともかくね、神話・伝説の類であると。　ただ題材が題材だけにかなり丁寧に撮られており、有名エピソードによるオムニバスという事もあり、長尺も飽きずに楽しめるのだな。　神が七日で世界を創造したところから始まり、アダムとイブ、カインとアベル、ノアの箱舟、バベルの塔、ソドムとゴモラ、ユダヤの始祖アブラハム～と、こうやって書き出してみるとかなりのボリュームである。　ジョン・ヒューストン監督による風格のある映像が個人的には凄く好みで、神話・伝説の表現なのに地に足が着いた感が半端無いのである。　特に最終章のアブラハムのパートは、一番地味なエピソードながらもうまい具合に“ソドムとゴモラ”を織り交ぜドラマ性を強化しつつ、クライマックスまで酷く冷静に演出しているのだな。　日本で似たような映画を撮るとなると、お決まりの安っぽい特撮映画みたいになるからなぁ（笑）　で、いろいろあってアブラハムの長男がその母親と共に、エジプトに追放される事になると。　おお、この子の子孫がモーゼに連なるんだなぁ……　～とかなんとか思いながら、次に届いた“十戒”のブルーレイを鑑賞する。　いや、これが大正解でしたよ、ホント。　なんつっても、アブラハムの神とモーゼの神が、完全に一致するんです（大笑）　「あ、確かにこりゃ同じ“神様”だわ」とね。　不謹慎な書き方をするんであれば、神様のキャラクターがぶれてないというか……　ともかく、神託を受けたモーゼによるユダヤの出エジプトが、この映画の本筋。　チャールトン・ヘストン、ユル・ブリンナーらの演技も素晴らしく、特筆すべきはヘストンの神託を受けるビフォーアフターの佇まいの変化であろう。　はじめのうちは『どーみてもチャールトン・ヘストンにしか見えない』んだけど、神託を受けたとたんに『どーみても“いわゆるモーゼ”にしか見えなくなる』んである。　演技のせいかメイクのせいか、その両方かもしれんが、何にせよその変身の凄さよ。　聖者なんだけど、何処と無く気が触れているようにも見えるあたり、いや、実に素晴らしい。　素晴らしいといえばデミル監督による映像である。　前述したヒューストン監督によるストイックな映像とは真逆の、実に派手な特撮スペクタクルなのだが、それでも決してショボさを感じさせないあたり、さすがである。　有名な紅海が割れる場面といい、随所にでてくる炎のアニメーションといい、今の技術と比べて確かに粗は目立つんだけど、そんな些細な事はどーでもよくなるくらいに、映像自体に力があるのだな。　ドラマもキャラクターを絞り込む事でかなり吸引力があり、実に見事な大河を形成しているしの。　ただモーゼの最後の件は、何とも地味で達成感の無い描写ではある。　まぁ聖書の記述通りなんだけどさ……　ここまで盛り上がってくると、やはりブルーレイで“ベン・ハー”を観たくなってこねぇ？（笑）　ユダヤの系譜的にもぴったりの順番だし（ソロモン王とかあの辺をスッ飛ばしてしまうけどね）　しかしこの“ベン・ハー”、日本ではちょっと前までは高額なアルティメット版しか存在せず、どうすんべぇかとイロイロと探していたら、UK版アルティメットが破格の値段で手に入ることが判明。　日本語吹替え収録の3枚組で、何と送料込みの2000円弱。　で、迷わずポチると（笑）　国内でも最近になって廉価版リリースの情報が流れたが、まぁこの内容でこの値段なら後悔はしないし。　で、国際便の配達を待っている間、時系列的に“十戒”と“ベン・ハー”の間の映画～“スリーハンドレット”と“スパルタカス”をブルーレイで再鑑賞。　興奮冷めやらず、何となく“トロイ”も観ておきたいなぁと思い始めたところで、無事英国から“ベン・ハー”が到着。　超有名な映画につき今更ここで語ることはほとんど無いが、ただテレビで何度も観た映画だが、やはり面白いモノはいつの時代に観ても面白いとだけ書いておきます。　最後のベン・ハーの家族に起こる“神の奇跡”も、以前はちょっと唐突な感じがしたもんだが、今回はかなりキチンと納得できたり。　これも“天地創造”“十戒”と続けて観てきたおかげか？　しっかしこれだけの高画質大画面で、往年のスペクタクル映画を楽しめる時代が来るとはなぁ……　あ、ただ“ベン・ハー”は収録された吹替えの仕様にちょっと不満が。　稀にあることだが、テレビ版は放映時間に合わせてカットしているため、一部シナリオで矛盾がでてしまっているんだよな。　たしか“ベン・ハー”は前後編に分けた、ノーカットに近い放映版があったと思ったんだけど、その音源はもう紛失しちゃってるのかねぇ。　ソコだけが残念。　さてお次は“グラディエーター”でも観直すかね（笑）

2012.09.01

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4月購入ソフト鑑賞日記

　先月は珍しく、あんまりソフトを買わなかったんだよねぇ～　もっともその反動で、今月は衝動買いも含め大変な事になりそうであるが（笑）　というわけで、ブルーレイにDVDを一本づつ。　まずはようやく廉価版でリリースされた"荒野の七人"　いやぁ、これってつくづくマジモンのオールスタームービーだよねぇ。　正確に言えば主演のユル・ブリンナー以外は、みな駆け出しの新人だったんだけどさ。　それにしたって、今作以降に一世を風靡したアクションスターの揃い踏みである。　スティーブ・マックイーン、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーン、ロバート・ヴォーン、　それに加えて後の『汚ねぇ奴』ことイーライ・ウォラックである。　この作品は元ネタが元ネタだし、そもそも脚本の出来自体も良かったんだろうが、しかしそれだけでこんなに全キャラクターが立ちまくるはずもあるまい。　やはり魅力的な役者たちの存在感があってこそ、と痛感。　男臭いハードボイルドの香りをプンプン漂わせるアウトローたちによる、一大西部劇！　エルマー・バーンスタインによるお馴染みのサウンドも、これまた最高！！……なのであります。　お次はデニス・ホッパー監督によるフィルム・ノワールの怪作～ホット・スポットのDVDについて。　いやぁ、これってちょっと前まで廃盤になっててさ、プレミアが付いていておいそれと手が出せなかったんだよねぇ……　然程廉価じゃないにせよ、こうやって復刻してくれるのはファンからすれば、ホントありがたい事であります（カーペンターの“ゼイリブ”とかも早く再販して欲しいものよ）　そりゃ今更DVDなんて――　と思いもするが、やはり気軽に“その作品”を家庭で楽しめない状況よりは遥かにマシだもんな。　今度スティングレイでDVDリリースされる“世界が燃えつきる日”なんて、海外じゃブルーレイが出てるってのに、何故か国内じゃブルーレイになるとは思えないし（笑）　さておき、このホット・スポットである。　主演のドン・ジョンソンはキザでクズでお間抜けな犯罪者役でして、女に振り回されっぱなしな駄目男さ加減が、実に良い感じ（本人はハードに生きているつもりなんですけどね～）　清純・薄幸の美少女ジェニファー・コネリーと、小悪魔どころか魔女といっても過言ではないヴァージニア・マドセンによるグダグダな三角関係も、これまた妙に心地良いやら悪いやら（笑）　ホッパー監督によるヤケに小気味良い珍妙なシチュエーションの連なりも、ダラダラとした蒸し暑さを感じさせる映像と相まって、実に飽きさせない。　まぁ万人にお薦めは出来ないが――　というか、どんな人にならこの映画を薦められるのかわからないが、個人的には実にお気に入りの１作だったりします。　う～む、ジェニファーとマドセン目当てで映画を一本観られる人なら、最低でも損した気分にはならないのかも。　あ、あとサントラは何気に歴史的名盤だったり。　マイルス・デイビスとジョン・リー・フッカーによる大御所の競演というね。　しかもサントラとして映画本編に対して、きちんと効果的なサウンドになっているし。　いろんな意味でマニア心をくすぐる作品ではあります。　とまぁ、本日はこんな感じで――。　

2012.05.29

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3月購入ブルーレイ鑑賞日記

　今回は、3月に購入したブルーレイソフトについての感想であります。　まずは何気にかなり期待していた劇場版新作～“電人ザボーガー”について。　これが事前情報どおりの怪作（笑）でありまして、決して万人にはお薦めできないが、それでも好きな人は凄く好きになるであろう、まさにカルトな映画でした。　つかコレって特撮ファン内での評価に限定しても、メチャクチャ賛否両論が分かれるんだろうなぁ……　平成ライダーみたいなスタイリッシュでカッコイイ作風が好きなファンからすれば、ふざけ過ぎているように見えるだろうし、ウルトラ～怪獣映画ファンから観ても、やはり同様だろう。　まずは、やはり鑑賞する側の年齢がある程度上でないと、板尾大門の存在そのものが許せんのでは？　～というより、若い頃はブイブイ言わせていたヒーローが、お上に逆らったせいで閑職（お抱え運転手）に追いやられて終いにはクビになるとか、糖尿病になって体にガタが来るとか、あーいうオヤジの哀愁が共感できるようにならないと、多分いろんな意味でこの作品はダメなんだと思う。　ミスボーグの娘がセーラー服を着ているのだって、ありゃただの『オヤジのブルセラ趣味』以外の何モノでもないワケでさ（笑）　竹中直人の下品な演技も、只のしょーもないオヤジギャグを表現しているだけ。　渡辺裕之演じる新田元警部が酒場で一瞬だけ見せる『しょぼくれたシリアスな表情』なんかね、オレみたいなオッサンからすれば酷く身に詰まされてさ、もう魂に染み入る事この上ないのな（苦笑）　でもそんな情けないオヤジたちが、イザという時には何とも胸のすくような心意気を見せるんである。　たとえそれが端から見ればどんなにアホらしいことであってもね。　ワタクシ、あの新田さんたちのオナラ特攻には爆笑しながらも、実は気持ちがかなり入っちゃいましたモン（アレって、インデペンデンス・デイの飲んだくれ親父の特攻と本質的には同じなんだよね――　全く美化せずに報われないままという、正反対の見せ方をしてはいるが）　この映画のキャッチコピー～「あきらめるな! 立ち上がれ!」は、まさに日本のショボくれたオヤジたちに向けてのメッセージであり、しかもこんなカルトな特撮映画がそれなりに劇場でヒットしたという事は、現実にいまだヲタクを止めてないオヤジたちが、（オレを含めて）まだ大勢いるという事でもある。　なんだ、中年の大門や新田たちはやはりリアルで日本中に沢山いるんじゃないか（大笑）　お次はザボーガーと一緒にブルーレイBOXが廉価でリリースされた“ライオン丸G"について。　これまた数年前に放映されたピープロリメイクであり、ザボーガー同様に大月Pがらみの作品でもある。　つか、いっつも大月Pは旨い事コチトラの弱いトコロを突いてくるんだよなぁ……　何だかんだで氏のクレジットを目にする機会は多いし、こうやってソフトを購入する場合も多い。　で、このライオン丸もザボーガーとは違う意味で下品であり、情けなく、そして最高にカッコイイ作品であります。　ネオ歌舞伎町を舞台に、チンピラホストとヤンキー用心棒が変身ヒーローになって、夜の闇に紛れつつ、オカルトちっくなヤクザと血みどろの暗闘を繰り広げるという、こうやって書き出しているだけでも全身がミナギッてくるようなオハナシなのな。　故にキンサチ・ギンサチは昔の様な刀ではなく、どー見てもただの派手なドス（短刀）なのであります（ムロン、ライオン丸に変身したら立派な刀になりますが、それとてフレキシブルに変形をする、まさに形の無いヤイバという按配）　これで通して見るのは二回目だが、やっぱ面白い。　休日を利用して一気に見てしまいました。　最後あたりはやはり泣けるし……　くっだらネェ低俗な作品だなぁ～と思いながらも、心底ホロっとさせられるという点では、やはりザボーガーにも通じるトコロがありますな。　こうなってくると大月Pの次のピープロリメイクが気になるところ。　希望としてはライオン丸GみたいなTVの深夜枠で“鉄人タイガーセブン”　そしてザボーガーで儲けた資金をつぎ込んで（笑）、大作映画“宇宙猿人ゴリ”“宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン”“スペクトルマン”の三部作を是非（笑）　さてと、残りのソフトは簡単に書くとしましょう。　まずはAmazonで半額だったために飛びついた“スカイキャプテンワールド・オブ・トゥモロー”　いやぁ、これほど純粋にワクワクできる漫画（的な）映画は、そうそうありませんな。　つか宮崎アニメに皆が望んでいるのは、実はこーいうカンジの作品なんじゃね？　otsue君が言うように、ラストエグザイルなんかもこんな風にすれば良かったのに……　つまりこれまでにもありそーで無かった、そんな夢の映画でもあります。　アンジェリーナ・ジョリー率いる英国空軍が、もう最高にイカス！！　なに？　あのクラウドベース（笑）の艦隊！？　いつ観なおしても童心に戻れる、何とも愛おしい一品でございます。　んで最後にとりあげるのが、異色西部劇“レッド・サン”　三船敏郎演じるサムライが明治維新の頃にアメリカへ渡り、チャールズ・ブロンソン演じるガンマンと大西部を旅するオハナシであります。　んで、敵役がこれまたニヒルで癖の強い悪党でさ、これを当時の大スター“アラン・ドロン”が演じていると。　加えて監督が初期００７の名監督～テレンス・ヤングとくれば、もう純粋に好奇心が抑えられないでしょ（笑）　音楽があのモーリス・ジャールだったりするし……　ま、実際に、かなり毛色の変わった西部劇になっており、どっちかっていうとマカロニ・ウエスタンに近いのかもな。　何にせよ、上記したキャスティングに興味を持った方は、超必見です。　ブロンソン・ドロン・三船の三人ともが、それぞれ凄い存在感のある演技をしてますよ～　ヒロイン～ウルスラ・アンドレスの美貌など観ていてどーでも良くなるぐらいに（笑）　～とまぁ、本日はこんなところで。

2012.04.23

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2月購入ブルーレイ鑑賞日記

　まずはテリー・ギリアム監督の出世作“バンデットＱ”　驚天動地のタイムトラベル・シニカルファンタジーアドベンチャーコメディ（長いなぁ）の傑作であります。　そのフリーキーな部分も英国テイストで味わい深く、いつになっても色褪せずに童心を思い返させてくれる、まさに名作中の名作。　で、今回の特典映像で初めて知ったもう一つのアガメムノン王の結末が、実はかなり興味をそそられるのであります。　ホントはこのアガメムノン王――　クライマックスの魔王との最終決戦において、ギリシャ軍を率いて再登場し、そこで戦死するはずだったんだと（実際の映像では、配下の兵隊だけが援軍で出現している）　何でもショーン・コネリーのスケジュールの都合がつかず、急遽近くの駐車場で撮影ができるように、脚本を変更したらしいのである。　まぁギリアム監督はこの変更を自画自賛していらっしゃるし、この作品にとっても結果的には良かったんでしょう。　ただ脚本が本来目指していたらしいモノとは、明らかに違う表現になっているのも事実なんでさ。　つまり当初の予定通り、アガメムノン王が主人公を魔王から救うために戦死した場合、続けて現実の両親も火事で失う事になる主人公は、『二度の（精神的な）親殺し』を体験する事になるんだよね。　主人公にとって『理想の親』だろうが『あまり尊敬できない親』だろうが、等しく『親を殺す』事になると。　火事＝魔王という図式も踏まえ、おそらくこれが当初の脚本の表現だったのだろう。　まぁ少年の成長を描くという意味では、かなりヘヴィなのだが、ある種の普遍的な表現であるには違いあるまい。　ところが変更された脚本では、『現実の嫌な両親』は火事でいなくなり、消防士の姿をしたアガメムノン王は主人公を火事から救い出し、そしてウインク一つして颯爽と去って行くのである。　つまりこれは理想の父親が火事＝魔王に打ち勝ち、そのまま主人公の中で生きつづけるという事でもある。　当初の脚本より“深み”は減ったような気もするが、少年向けファンタジーとしてはこちらの方が断然正解な気がするんだよね。　だって情けない両親では魔王に勝てなかったけど、アガメムノン王みたいな大人であれば魔王に打ち勝つことが出来る、ということなのだから。　ま、ただの人間風情では魔王には勝てない、というバッドエンドの方が、ギリアムらしいといえばらしいんだけどさ（苦笑）　　それにさ、映画の終幕後、主人公は何を思ったのだろう？～等と、純粋に考えてみる。　まず間違いなく「ボクも大人になったら、あの消防士さん（アガメムノン王）みたいになるんだ！」と思ったのではないのか？　いや、だって、映画を観終わった当時少年だったワタクシも素直にそう思ったから、まず間違いあるまいて(劇場公開版では両親の死はカットされてたけどね）　それにしても「ショーン・コネリーのウインク、マジぱねぇ」みたいな。　あーいうオッサンになりたいと思いながらも、幾年月……（笑）　いや、今になって観なおしても全く色褪せない、ホントに素晴らしいワクワク少年冒険映画であります。　さてお次は、同じギリアム監督による傑作デストピアムービー“未来世紀ブラジル”であります。　違うレーベルなのにほぼ同時期にリリースされるってのは、どういう因果なんだか（笑）　ま、そのぶん、ギリアム作品にズッポシとはまれるんで大歓迎なんですけどね（ただ両方とも廉価版じゃないのが、ちと痛い）　メイキングで語られるように、前作“バンデットＱ”がヒットしたお陰でこの映画を撮る事が出来たらしいんですが、まぁ内容的には正反対のアプローチでありまして。　“バンデットＱ”が少年の家庭的な締め付け・ストレスからの開放・成長がテーマだとしたら、この“ブラジル”は少年の心を持った大人によるストレス社会への叛逆・精神の開放～現実的な抑圧と死がテーマ。　つまり“ブラジル”はこの歳になって“バンデットＱ”を敢えて楽しもうとする我々大人の末路を描いている――　というのは穿ちすぎか（笑）　しかし観ていて生理的に不快になる映像のオンパレードである。　「キメェ！」「せまっくるしい！」「きたねぇ！」「いてぇ！」～etc　随時こんな感想ばかりが湧き出てくるのに、何故か目の前の映像に釘付けで次の場面への好奇心が抑えきれないというね。　随所に挿入される主人公が精神を開放する“夢のシーン”も、妙に足元がおぼつかない不安定さを感じるし、フォーカスの演出も古典的ではあるが、だからこそ『こんな夢の中にいて良いのか？』～といった妙な焦燥感が湧き出てくる。　あとクライマックスでデ・ニーロ演じるテロリスト（主人公にとってのヒーロー）～タトルが、無数の新聞（情報）に包まれ身動きが取れなくなり、遂には消えてなくなってしまう（情報に喰われてしまう）という描写がね、もう何気にラストの夢落ちよりもヘヴィで結構なストレスを感じてしまったり……　まぁ、それはデ・ニーロが肉体的にもがいて消えるからこそ、なんだろうけど。　　いや、ホント、ヘタなホラーよりも怖く、しかしヤケに好奇心をそそられる、まさにカルトで凄みのある映画であります。　つか結構ジコチューな主人公の行動に、実のところ観ていてあんまり共感できないあたり、『ワタクシはあーはならないな』という、ある意味、妙な安心感すらあったりします。　「そんな生き方でいいのか、自分？」～とも思いますが、だってしょーがないじゃん、という。　やっぱ長いものには巻かれろってのが、ニッポンジンデスヨネ～（笑）　う～む、先月はあと“フロム・ダスク・ティル・ドーン”やら“パルプフィクション”やらも購入したんですが、今日はもう疲れたんで、いずれ何かの機会に――　ということで（笑）

2012.03.25

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1月購入ブルーレイ鑑賞日記

　まずはビックカメラで半額セールだった“タクシードライバー製作35周年記念 HDデジタル・リマスター版ブルーレイ・コレクターズ・エディション”（なげぇw）について。　いや、まぁこれくらい気合の入った商品化だったら、定価で買っても良かったかなぁと……今にして思えば（笑）　映像はかなりクリアで、尚且つある程度残されたフィルムの肌触りがこれまたシブイ。　フリードキンの“フレンチコネクション”のブルーレイも同じような感じだったが、何でもかんでも綺麗にしてしまえば良いってもんじゃないよね。　まぁ「フィルムの荒さこそが、ドキュメント映像っぽくてリアル」～等といった感じ方は、既に過去の（オッサンの）感覚であり、おそらく今のヒトには通用しないであろう事は重々承知なのだが、それでも作品が製作された『その時代』というのを顧みれば、やはりこの方法論は決して間違いでは無いはずなのである。　つまり完全に今時のデジタル映像風となった“小綺麗なタクシードライバー”になど、一片の価値も無かろうとね。～とはいえ、音響技術だけは良いに越したことはない。　つかこの映画、本当にサウンドトラックが素晴らしすぎ。　全編に添えられるバーナード・ハーマンによるジャジーなテーマがもう、マジに染み入るのよ。　最近主流の効果音的なBGMではありえないくらいに音楽自体が自己主張しているし、それが映像と合わさることで、独特の詩情を感じさせるのな。　あ、それと以前ガキの頃に観た時は、ラストでトラヴィスが死ななかった事に不満があったのだが、今回の視聴ではむしろこっちの方が良いように思えたんだよね。　つか当時は蛇足に思えたシビル・シェパードとの最後の場面も、以前よりは遥かに味わい深く受け止められたし、むしろ彼女側の気持ちすらも察っせられ、我ながら大人になったもんだなぁと（笑）　さてお次は“ジャン・リュック=ゴダールブルーレイ・コレクション”であります。　収録作品は“勝手にしやがれ”“軽蔑”“気狂いピエロ”の初期３作。　お手頃値段のボックス仕様という事で、即予約購入。　初回限定生産という事もあり、過去のパターンからして絶対プレミアになるからなぁ……と思っていたら案の定、現在は在庫切れで、Amazonには『15,800円より』の表示が（苦笑）　さておき、こちらの作品群も“タクシドライバー”に引き続き、学生時代以来の鑑賞である。　はてさてどんな感想になるのやら、と思いながらも週に一本のペースでゆっくりと楽しむ。　で、感想。　やはりフランス映画にありがちな青臭さはどーしようもなく感じはするが、それ以上にギミックの楽しさが満載で、実に退屈しない作りとなっているのだな。　台詞、編集、色彩、音楽、構造、構成、どれをとっても楽しく、面白い。　遊んでんなぁ――という感覚がまず一番であり、当時は最重要に思えていたであろう、今で言う『厨二的な感傷』の部分が二の次になってしまったのも、これまたコチトラが大人になってしまった事の証左だろう。　以前に比べて“軽蔑”の主人公へのイライラも減ったし、むしろ男として憐憫の情すら湧き出てくるのである（笑）　しっかしこの一連のゴダール作品を鑑賞しなおして、一番に思い浮かぶのが、最近の作品だとアニメの“化物語”ってのがね（笑）　新房監督とか、ゴダール好きそうだしな～。　最後に取り上げるのは、これまたAmazonの半額セールで購入した“エンジェルウォーズ Blu-ray & DVDセットコレクターズBOX” 　ザック・スナイダー監督の作品は好きで何作か観ているが、これはまぁ……そこそこ好きな作品かな？　少なくとも“300”や“ウオッチメン”ほどの思い入れは出来ないかも。　理由はおそらく主人公が『少女たち』のせい。　やはり感情移入して心底カッコイイとは思えないんだよねぇ……　そういう意味では本当にティーン向けの映画だと思うよ、うん。　あ、それとこの映画の構成、何処かで見たことあるなぁ……と思っていたら、アレでしたよ。　そう、テリー・ギリアム監督による名作SF～“未来世紀ブラジル”　ラストは正反対な感じになっていますが、あのイメージ世界と現実のシンクロ進行は、間違いなく“ブラジル”へのリスペクトなんでありましょう。　さしずめデ・ニーロ＝スコット・グレンってところかね（笑）　まぁ過剰な期待を持たなければ、そこそこ楽しめる作品ではありますよ。　～といった感じで、本日はこれにて。

2012.02.19

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12月購入ブルーレイ鑑賞日記

　これが今年初めての書き込みになりますね。　本年もよろしくお願いします。　で、さっそく年末に買ったソフトについてをば――　まずは待望のニュープリント、デジタルリマスターHDが施された“鈴木清順監督浪漫三部作ブルーレイBOX”について。　その途切れることの無い鮮烈な映像の連なりに、完膚なきまでに打ちのめされてしまいました。　つか、まさにオリジナルだけが持ちえる迫力ってヤツですな。　難解だがエンターティメント。　ボーッと眺めているだけでも面白いが、気合を入れて思考しながら観てもそれ相応の深みが味わえるというね。　とてつもなくヘビーだが、何故かもう一度居住まいを正して観たくなるんだよなぁ……（ホント、家庭用ソフト様々である）　ただ清順作品は感性で鑑賞するのが正しい～等といった、そこかしこで見かける意見には、何となく賛同しかねる今日この頃――　アレはアレで理屈が通っているんじゃね？～などと思うワタクシの一番のお気に入りが“ツィゴイネルワイゼン”であり、その次が“陽炎座”、そして最後が“夢二”という按配。　完全に“あっちの世界”に行っちまうより、足場としての“こっちの世界”を感じられる方がより楽しめるタイプなんだろうさね。　つか、いっちまった間隙を認識する際のゾクゾク感がマジタマラン。　あ、それと澤井信一郎監督の“めぞん一刻”は、つくづくこの浪漫三部作へのオマージュだったんだと再実感（フルボッコな批判にもめげずに、公開当時から何気に大好きだったのよ）　脚本は同じ田中陽造だしね～　お次は最近続編の“偽物語”がスタートした“化物語 Blu-ray Disc Box”について。　やはりこの位のお値段だと、アニメの購入も多少は敷居が低くなるんだよなぁ……　“けいおん”とか、この位リーズナブルにブルーレイBOXをリリースしてくれたら良いんだけど。　さておき、やはり化は面白い。　ハイテンポな会話劇に特化したその物語は、所謂シャフト～新房ラインとの相性も良く、既に見知っていても思わず夢中になってしまうだけのパワーを内包しているのな。　まさに魅力的なキャラクター表現が第一の作品であり、だからこそ世間的にもあれだけのヒットをしたのだろう。　今回初めて鑑賞した登場キャラクターたちによる副音声も、そういった作品の本質を裏付けるが如く、非常に楽しいものでありました。　あと“偽物語”に“傷物語”と、最低でも二本の西尾作品をアニメで楽しめるのである。　いやぁ、たまりませんな（笑）　個人的には傷物語に参加している尾石氏に期待！　んで、最後は“世界侵略:ロサンゼルス決戦”であります。　監督曰く――“エイリアン2”と“ブラックホークダウン”をやりたかったそうで、それらに加えてどー見ても“第９地区”的な要素も内包すると。　いや、まさに観る前の事前情報から個人的なドストライクなんでありまして、そして実際そーいった作品に仕上がっているのだからタマラない（笑）　よくこの映画を批判する上で挙げられるジョン・ウェイン的な要素も、そもそも嫌いじゃないしの。　確かに大局的に考えたらウソ臭い状況なのだが（ちゃっかりSF的な裏設定はしてありそうだけど）、一兵士レベルの視点でみたらやたらリアルに見えるあたりも、実に燃えます。　そう、所詮リアリティーなんぞ、個人で体感できてなんぼのモンなのである。　特に銃弾やミサイルが飛び交う市街戦の描写としては、これが最優先。　ホント、スタッフはよくわかってらっしゃる（笑）　～とまぁ、今回はこんなトコロで。

2012.01.16

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ブルーレイ化されないような傑作映画をDVDで…

　今回はタイトルどおりにブルーレイだけではなく、最近購入したDVDソフトも纏めて感想を書くことにします。　まずはブルーレイから――　メーカー的に廉価版が難しそうなんで発売即購入に踏み切った、ギャレス・エドワーズ監督の“モンスターズ/地球外生命体”について。　これがネットを見渡しても、まさに賛否両論なんでさ。　いわゆる正統派モンスターパニックムービーを期待していたヒトからメチャクチャ叩かれているんだが、実際に視聴してみて、まぁ叩きたくなる気持ちもワカランでもない（笑）　確かによくあるこの手の侵略～怪獣モノのセオリーは完全に無視して製作されているし、そういったカタルシスが微塵も存在しないもん。　が、しかし最近流行りの第9地区以降なSF映画のムーブメントとしては、ヒジョーに共感できるんだよな……おこがましくも、これを撮った監督の心情を察してね。　つまりメキシコ地区に蔓延る宇宙怪獣の群れは、我々の住む日常の延長にあるものとして表現されているのよ。　いやぁ、この映像から受けるあたりまえさって、ガキの頃から夢想に耽ってきたSFファンからすると、まさに「ついにこういった映画ができたか」とまで言いたくなるような、一つの到達点だったりするのだ。　現実社会にああいった宇宙怪獣が存在したら、多分こんな空気感になるんじゃね？　――みたいなね。　つまり情景的には、究極にリアルなモンスタームービーと言えるのかも。　～となると、決してドキュメント映像ではないこの作品を、何気にきっちり映画たらしめている映画的なカタルシス（醍醐味）とは、一体どこにあるというのか？　ムロン、それは主人公二人による恋愛ロードムービーという部分に解り易く存在し、構造的にオーバラップしていくのが宇宙怪獣の交尾を含めた生態系の表現なのである（このあたり、しっかりSFしてるっす）　加えて、いかにも英国映画らしい捻ったバッドエンド構成が、映画的な余韻をやたら深いモノにしており、結果――　見終わった後の満足感がハンパないと。　つーわけで、個人的にはこの映画、大好きであります。　間違ってもコテコテの怪獣映画や、昨今のハリウッド的なド派手アクションは期待しないように（笑）　お次はウォルフガング・ペーターゼン監督の名作～“U・ボート”　こいつもメーカー的に2枚3000円にはならないと踏んで、即単品購入。　ちょっと前にDVDボックスを購入したんで躊躇もしたが、あれはテレビシリーズの為に持ってても良いや、と割り切ることに。　まぁあのクソ画質を、わざわざブルーレイ用にリマスターするとも思えんしの。　で、本編は当然文句なし。　映像・音声も、まぁこんなもんでしょ。　で、やっぱ潜水艦映画っていいよなぁ……と今更ながらに火がついてしまい、これまでに観てない、おもしろ潜水艦映画ってないもんかね？――と、Amazonをウロウロしていたら、あったんですよ、これが（笑）　3本3000円キャンペーンの対象商品で、妙にレヴューの数が多く、しかも星も多い。　加えてこの感じだと、少なくとも日本ではブルーレイになりそうにない（ここが重要だよな）という逸品が。　タイトルは“イン・ザ・ネイビー”　日本未公開の傑作潜水艦コメディである。　いや、もうマジで面白かったッス。　コメディとはいえ、しっかり潜水艦モノのセオリーは守っているし、カタルシスもある。　深海における敵の行動の読み合いやら、一癖縄ではいかないクルーたちが次第に団結していくドラマやら、まさに王道中の王道。　お話も、米海軍が仕切る軍事シミュレーション演習において、第二次大戦時に活躍したオンボロディーゼル潜水艦1隻で、最新鋭の原子力潜水艦とその洋上艦隊に挑む～というものだから、痛快極まりない。　いやぁ、こういう映画をシレっと作っているあたり、アメリカの映画産業の底力を感じますな。　つかコメディの本格潜水艦映画とか、日本じゃゼッテー出来ないタイプの作品だね。　で、一緒に購入したのが、ロシアの大作ファンタジー映画～“ウルフハウンド”　噂はかねがね聞いていたが、確かにこれもなかなかの傑作でありまして、いや、なぜ日本未公開なのか、ほんと理解に苦しみます。　内容的には、まさにパッケージどおりのダークファンタジーでありまして、主人公の出自とかはモロにコナン・ザ・グレートだったり。　いや、これが個人的には大好きなんでありまして、やはりマッチョなリベンジャーが、成り行きでお姫様を救い、結果的に世界をも救うというのが、もう辛抱タマランのであります。　お姫様は美人だし、悪党はスカルマスクをした豪腕のブラックナイトだし、主人公は神をも貫く剣を打つ部族の唯一の生き残りだし、その剣がクライマックスに雷光を纏い強大な邪神を撃ち滅ぼすし、いやぁもう最高でした。　全編に映し出されるロシアの風景もやたら荘厳で、いろいろなデザインワークスも見慣れない感じで妙に新鮮。　主人公ウルフハウンドのルックスも何となく木之元亮に似ており、ワイルドでカックイイんだよなぁ……　まぁ、荒々しいヒロイックファンタジー好きにはお薦めな逸品であります。　～で、調子に乗ってAmazonでファンタジーのカテゴリーを眺めていると、これまた“エラゴン”のブルーレイが880円と格安なもんで、まぁハズれても良いやってな感じでポチッとな、である。　こちとらは“ウルフハウンド”と違い対象年齢は若干下がるが、それでも評判どおりの“スターウォーズep4”的な展開には、思わずニンマリ。　いや、こういうシンプルで若々しいハイ・ファンタジーがあっても良いでしょ？　これ、ガキの頃だったら、かなり夢中になって観ていたと思うよ。　CGは凄いし、単純にドラゴンライダーがカッコイイもんな。　キャストも何気に豪華だし、オビワン役（笑）のジェレミー・アイアンズが醸し出す英国臭さが何とも小洒落た感じであります（このヒト主演で“エクスカリバー”とか観てみたいなぁ…）　所々構成が雑に感じるのは事実だが、そもそも噂だとかなりのシーンがカットされているらしく、その辺はこの手の長くなりがちな映画の宿命なのかも。　そーいや来年ブルーレイがリリースされるリドリー・スコット監督の“レジェンド”も、公開当時同じような憂き目にあっており、ようやくこのたび待望のディレクターズカット版が鑑賞できるというね。　“未来世紀ブラジル”と“バンデットQ”もほぼ同時期にブルーレイがリリースされるし（しかも両方とも廉価版じゃねーのよ）、ロドリゲスの“フロム・ダスク・ティル・ドーン”やらタランティーノの“パルプフィクション”やら、まさに怒涛のリリースラッシュ。　……来年の二月は幸せな地獄だな（笑）

2011.12.12

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10月購入ブルーレイ鑑賞日記

　さて月も変わった事だし、今日は先月購入したブルーレイソフトについてをば（前回BOXモノの購入を書いた気もするが、まぁそれはソレという事でw）　まずは待ちに待った“ブルース・ブラザース”である。　古い映画なのに何気に廉価版じゃなかったりするのだが、いや、この仕様なら仕方あるまいて。　～といっても意味不明な特典、デジタル・コピーの事じゃないよ（笑）　今回新たに収録された日本語吹替えってのが、個人的には大歓迎なんでさ。　そりゃね、確かにせんだみつお版やバブルガム版で鑑賞したかったのは事実だよ。　何といっても初めてこの映画に触れたのはTV放映だったんだしね。　でもやはりタレントじゃない、本職の声優による演技でこの映画を楽しみたかったってのも、間違いなく当時から感じていた事なんだよな。　で、実際に鑑賞してみて、今回の吹替えはかなり出来が良いのよ。　それこそ、こちとらの過去吹替え版に持つ思い入れを上回るくらいにはね。　まぁ熱烈なファンのいる作品だし、メーカー側も細心の注意を払って制作したんだろうなぁ……　今回のバージョンを、以降にリリースされるソフトの音源にするつもりなんだろうしの。　ジェイク役の高木渉氏はかなりストレートにモノホンのベルーシを彷彿させるし、逆にエルウッド役の青山穣氏は最近の吹替えとしてはかなり珍しい――　独特なアクの強い、しかし妙に癖になるような演技を披露してくれているのよ。　何ともチャレンジャブルであります。　いや、マジにユーモラスでカッコイイんですよ、この御二方の掛け合いがね。　ムロン、ノーカット・高音質での新収録なんでミュージカル・パートとの繋ぎもほとんど気にならず、安心して映画に浸れると。　ただ今回は劇場公開バージョンのブルーレイ化だったもんだから、ディレクターズカット版のDVDをいまだに手放せないというね（笑）　しかもここしばらくリリースされていたDVDは字幕がかなり劣化しているらしく（ちなみに今回のブルーレイ版も、字幕の評判はあまり芳しくない）、結果ワタクシの所持する初期プレス版DVDはますます貴重になってくるんである。　……う～む、まぁ大好きな作品だしこちとらもコレクターだから別に良いんだけどさ、なんつーかスマートじゃないよね、イロイロとな（笑）　で、お次は同時にリリースされた“ブルースブラザース2000”であります。　こちらは前作と違い廉価版リリースになっており、収録内容もほぼDVD版そのままで画質アップという仕様。　今回が二回目の鑑賞となったんですが、やはり以前レヴューで書いたように（Go to “DVD Attention!”）「一本の映画としてはノれないが、続編の作り方としては、まぁアリ」みたいな、何とも煮え切らない感想でしかなかったり。　同じ事を何度書いてもしょうがないんで、これ以上はよしますけど……　前作に思い入れがある人にほど、お薦めできない映画。　大御所のソウル＆ブルースミュージシャン総出演は確かに壮観なんですが、如何せん――　ジョン・ランディス監督の撮り方がねぇ……　正直言って、このヒトかなり枯れちゃってます。　いやはやコレだけのお膳立てなのに、何とも勿体無いオハナシですな。　そして最後はお気に入りのカーアクション映画の続編～“デスレース2”　～と言いながらも正確には続編ではなく、エピソード・ゼロ的な内容でありまして、前作冒頭で描かれたチャンピオン～フランケンシュタイン誕生の物語だったりします。　そもそもこの作品って、実はオリジナルビデオムービーとして制作されているらしく、当然監督も違ったりするのですが、それにしては結構出来が良いのですよ。　それほどチャチな作りでもないし、前作と比べてもあまりスケールダウンして見えないあたり、このロエル・レイネって監督――　かなり旨くしたたかなヒトなんだろうなぁ。　あと前作で監督・脚本を担当したポールWSアンダーソンが、今作でも脚本を書いているのが大きいのかも。　何にせよ、前作が好きなヒトにはかなり楽しめる映画になっていますよ～　最良のファン・ムービーというかね。　つかこういう綺麗に収まったシリーズこそ、ツインパックみたいなBOX仕様でコレクションしたいものよな（笑）　“フレンチ・コネクションブルーレイディスクBOX”とか“処刑人I&IIブルーレイ・ツインパック”みたいにね。　それでは、この辺で。

2011.11.07

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BOX買いまくり

　いやっほう！　今月はブルーレイBOXを買いまくっているぜっ！！　～とはいえ、高価なアイテムは“無責任艦長タイラー BD-BOX”一つだけ。　他は例によって、全て格安でゲット！！　実は最近のAmazonで、ソニーピクチャー系のソフトが投売りされててなぁ～。　おそらく廉価版をリリースするための在庫処分なんだろうが、それでも半額以下ってのはすんばらしい！　まずは“処刑人I&IIブルーレイ・ツインパック”　これが55％引きの3.141円なり。　もうフツーに最近の廉価版の相場と同じなんでさ――　それでいて商品自体は廉価版とは違い、豪華な装丁になっているのが嬉しいトコロである。　BOXはガッシリしているし、おまけのブックレットも二冊入り。　そも、映画自体は皆さんご存知の通り、B級ガンアクションの傑作ですしね。　いやぁ～満足満足（笑）　あ、でも一つだけ不満点があった。　日本語吹替え愛好者としては、吹き替え用の字幕をつけて欲しかったっていうかね。　ホラ、主人公兄弟って、何気に外国語を喋るシーンが多いじゃん。　そこだけ何喋ってるかワカランのだもの。　英語の字幕は出てるし、字幕で再生すればしっかり日本語字幕が出てくるんだから、この辺はメーカーにちょっと気を利かせて欲しかったッス。　まぁ、一度字幕で観れば大体憶えるし、許せる範囲ではあるけどね……安かったし（笑）　お次は“スターシップ・トゥルーパーズトリロジーBOX”　もう定価じゃ絶対に買う気がしなかったアイテムである。　つか、“２”は紛れも無い駄作だし、“３”もリコの駆るパワードスーツが見たいだけで、結局は大傑作な“１”だけ持ってりゃ良いやって思ってたんだよね。　ところがAmazonで驚きの70％引き～3.840円っ！――　グラッときたね、SF映画ヲタとしては（笑）　だって１作あたり1.300円なんだもの。　これならクソ映画とわかっててもコレクターズアイテムとして悪くない（ニヤリ）みたいな。　んで、ボックスの装丁もカッコイイし、結局は良い感じで我が家のラックの肥しになったとさ(笑）　それにしても“３”の挿入歌『今日は死に日和』は、つくづく名曲だよなぁ……　最後は“The Gamera Trilogy”――　つまりは北米版・平成ガメラのボックスであります。　これが日本円にして1385円で購入できたからハッピーである。　どうやら画質は日本版とそう変わらないみたいだし……　～というわけで久しぶりの鑑賞だったんですが、やっぱ“レギオン襲来”はサイコーっす。　いわゆる怪獣映画がマジにSFとして昇華されたのって、このレギオンくらいでしょ？　怪獣たちの存在理由や生態系、行動など全てに理由付けが成されているのは、ホントにお見事であります。　加えて怪獣シミュレーション的な展開も、地味にナイスな人間ドラマと相まって（特に吹越満が良い味を出している）、何ともリアルにスリリング。　いやぁシビれるねぇ……　とまぁ、本日はこんなトコロで。

2011.10.30

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9月購入ブルーレイ鑑賞日記

　さてさて、今日は9月に購入したブル－レイソフトについて書きますかね。　まずは、ジャン・ジャック・アノー監督のミステリー大作～“薔薇の名前”。　つか、ミステリー映画で大作ってのにもイロイロあるんだろうけどさ。　フツーはオールスターキャストによる高額なギャランティのせいで、必然的に大作映画になるパターンなんだよな　――それこそ70年代のアガサ・クリスティ映画みたいにね。　まぁそれはそれで、ミステリー的に否定できない方法論だとは思うんですよ。　なんつっても格の高い俳優ばかりだと、視聴前に犯人が特定しにくいという利点がある（笑）　反例として出せば、邦画の金田一耕助シリーズみたいに事前に宣伝ポスターを観ただけで犯人があらかたわかっちまうのは、ミステリーとして如何なものか、ということなのです（いや個人的には大好きですよ、金田一シリーズ。映画としては面白いですし）　んで、話がそれまくったが“薔薇の名前”である。　前述の大作ミステリー映画とは金の掛け方が若干違っているのがミソ。　何せ誰もが知っている有名スターと言えるのは主役のショーン・コネリーのみで、彼はそもそも探偵役。　ワトソン役のクリスチャン・スレーターはこの時点ではまだ無名に近い若手だったし、アマデウスのサリエリ役で脚光を浴びたF・マーリー・エイブラハムも役柄的には主人公のライバルポジションで犯人にはなり得ない。　～となると地味な脇役たちの中に犯人がいるという、実にオーソドックスなつくりでありまして。　じゃあ、どこら辺で金のかかった大作映画になったのかっていうと――　舞台となる中世ヨーロッパの緻密な再現がこの映画、ホントに素晴らしいんである。　つかロケーション以外にも、セットや小物、衣装等の細部への拘りが、マジ半端無いと。「あ～これじゃ疫病とか流行るのも無理ないわぁ…」といった当時の非衛生感がこちとらにしっかり伝わってくるぐらいに、リアリティがあるのよ。　加えて、デザイン面でのアートワークもやたら凝っているしさ。　特に後半から登場する修道院の塔内に秘められた迷宮図書館とか、視覚的にもかなり吸引力があるんですな。　騙し絵の世界に入り込んでいるような、足場の不確かな幻想感がタマランというかの。　その築き上げられた映像世界に浸れるって事では、何となく“ブレードランナー”と似たような方向性っていうか……　あ、ミステリーだから、むしろここは“グラナダ版シャーロック・ホームズ”を引き合いに出す方がピッタリなのかもな。　何にせよ、ドップリと中世北イタリアの修道院にタイムトリップできるのは請け合い。　中盤のラブシーンがちょっとダルいけど、それ意外は結構ナイスなテンポで楽しませてくれる、よく出来た上質の娯楽ミステリーですよ～　お次はポール・W・S・アンダーソン監督のB級スペース・オペラ～“ソルジャー”　一言で言えば、カート・ラッセルが宇宙版ランボーになって、非力な民衆を助けるという実にアリガチなオハナシ。　ただ監督が英国人だからか何かは知らんが、ところどころにブラックな趣きを感じさせる表現がナイス（笑）　いくら軍に見捨てられたとはいえ、ガキの頃から強制的に仕込まれてきた兵士としての生き方を、そんなに簡単に捨て去る事なんぞ出来はしないっていうか……　ぶっちゃけいくら女子供が言い寄ってきても、そう簡単に懐柔はされないぞ、っていう（笑）　ラストの子供を抱き上げてからの件は、回りのソルジャーたちの反応を含め、実に爆笑モンでありました。　いや、監督も狙ってあーいう風に撮っているんだろうけど、主人公は冒頭から本質的にまったく変わってないんである。　普通の人々の人間性に触れて、中盤以降イロイロと悩み逡巡してはみたが、結局吹っ切れて元のスタンスに戻っているなぁと。　ただ「オレには守るべきものがあるんだ」っていう認識が生まれただけで、生き方そのものは冷徹な殺戮兵器（ソルジャー）のままなのだ。　しかもその現在の立ち位置を若干コミカルに表現しつつ、やたらポジティブにラストショットで見せてくれたもんだから、こちとらも大笑いなのである。　フツーはランボーみたいに「オレは戦いの中でしか生きられないんだよ」――みたいな戦士の悲哀を背中に漂わせたりしてさ、こうカッコつけて見せようとするでしょうに。　そうそう、“スターシップ・トゥルーパーズ”と似たような雰囲気、と書けば伝わりやすいのかもね（笑）　なんにせよ、アクションもランボー的に派手だし、（殺しの）アイデアも豊富。　ほとんど喋らないカート・ラッセルの子犬の様な瞳がたまらない、それなりに面白い映画であります（流石に傑作、とまでは言い切れん）　あ、古い映画にしては、ブルーレイの映像がヤケに綺麗だった事を、最後に付け加えておきますね。　　最後は“スター・ウォーズ　コンプリート・サーガ　ブルーレイBOX”　とりあえず折角ですから、ep1から順番に観なおしましたよ。　いやぁ何とも凄いような凄くないような、不思議な感想しか出てきませんねぇ。　正直ep1、ep2は映画館で観たよりは楽しめました。　こちら側のハードルが低くなっているせいかもしれませんが、余計な期待をしてない分、ルーカス的なコダワリの部分が結構透けて見え、まぁそれなりに退屈せずに観れたみたい。　ただ一部はどうしても『ながら観』（主にPCをしながら）になってしまうあたり、やはりその程度の映画という気がしないでもない（苦笑）　が、ep3はさすがに面白い。　以前書いたように、作り手の思い入れがタップリの、良く出来た映画であります。　で個人的に一番好きな“スター・ウォーズ”(ep4)を観て、ep5“帝国の逆襲”へと続くわけですが、やはり映像的なショボさが目に付くことしきり。　まぁ製作順的にしょうがないんですけどね……(ep4に関してはむしろ旧特撮ヴァージョンをブルーレイ化して欲しい。ジョン・ダイクストラ、万歳！)　ただ完結編のep6も含めて意外なことに、昔リアルタイムで鑑賞したときよりはストーリー的にも楽しめたのでありました。　ep1～2よりは良く出来ているし（これは果たして褒め言葉かどうか）、無駄に思えるシーンが殆ど無いのも良い感じ。　つか、かなり自分の中での“スターウォーズ”に対する期待値が低くなっているんだろうなぁ……　まぁそれでも、こうやってブルーレイボックスを購入しているワケなんでさ（笑）　少年期に抱いた思い入れというのは、ホント厄介なモンであります。　　つーわけで、本日はこれまで。

2011.10.10

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8月購入ブルーレイ～その2

　今回は8月に購入したブル－レイソフト・パート２でございます。　つか、今回紹介する三作は、見事にSF映画ばかり。　しかも似たような感じの宇宙モノ（笑）　ホントにオレってば、このジャンルが好きなんだの。　まずは“パンドラム”　――以降は激しくネタバレをしておりますので、イヤな御方は是非緊急回避をば。　この映画はミステリー……というか、記憶を失った主人公による謎解きの構成を取っているので、もし今後観る予定があるのなら、絶対に読まない方が良いと思いますよ～　～というワケで、さっそく開き直って書くことにします（笑）　いや、もうメチャSF的なセンスが良いんですよ、この映画。　お話の概略としては、未来の滅亡寸前な人類が、新しく発見された地球型惑星“タニス”への移住計画を敢行するという、まぁSFでは何ともありがちなネタであります。　選抜された人類に加え、地球上のありとあらゆる生物の遺伝子情報を搭載していたりと、“ノアの箱舟”の宇宙版と捉えればしっくりくるかもね。　で、このお話のキモは、何といっても“ワープ航行”が存在しないってところでありまして。　つまり大型宇宙移民船“エリジウム”が惑星タニスに辿りつくには、約120年の歳月が掛かると。　～となると、ここは当然お約束なコールドスリープが必要不可欠になるわけです。　要するに、エリジウムを管理する一部のクルーを除いて、乗員の殆どが人工凍眠しながらの航海になると（無論その管理クルーも、チームごとに交代で人工凍眠）　ところがこのコールドスリープが、何とも一筋縄じゃいかないシステムなんでね。　実は長期間の睡眠が脳に記憶障害を引き起こし、場合によっては意識障害すら引き起こしてしまうのである。　そしてその重度な意識～人格障害こそが、この映画のタイトルでもある、通称“パンドラム症候群”と呼ばれるモノなんであります。　で、冒頭コ－ルドスリープから目覚めた主人公が、徐々に失った記憶を取り戻し、節々に現れる“パンドラム”の予兆に怯えながらも、同様に無事だった上司らしき人物と共にエリジウム船内で起こっている“異常事態”へ果敢に挑んでいく――　というのが、物語の大まかな流れ。　船のメインシステムは原子炉の異常暴走のせいで全てダウンしており、何者かに閉鎖された司令室に入らなければ船外部や船内部の情報が一切わからないという状況――（つまり、今どの辺を航海しているのかもわからない）　しかも広大な船内は何故かスラムの如く荒廃し、正体不明な異形の人喰い集団が我が物顔で徘徊しているのだな。　加えて、本来はコールドスリープで凍眠しているはずの人々が、襲い来る人喰い族を相手に必死のサバイバルをしているという、まさに悪夢のような地獄絵図。　これがぶっちゃけてネタバレしちまうと――　実をいえばエリジウムはとっくに惑星タニスに到着しており、その深海でクルーたちはシステムエラーのためソレに気付かないまま、900年の歳月が過ぎていた、というオチなんであります。　もちろんそのトラブルの原因は人為的なモノでありまして、まぁそれについてはここで触れませんが、何よりも興味深いのが約900年の年月を船内は経ていたという部分。　当初の航海予定で120年だったのが900年も経ってるんですから、そりゃ船内の到る所が経年劣化しまくりで、原子炉だって暴走しようというもの（まさに想定外の事態w）　しかもとある事が原因で原子炉の傍に集落を築いていた一部の人類が、異形の食人族に進化（ミュータント化）してしまったっていうね。　まぁ900年近くを経ているという事と、漏れ出していたかもしれない放射能を考慮に入れれば、そこはかとなく納得できてしまうのよ（笑）　つかあの姿形こそが、閉鎖された状況で未来に希望を持てない人間が発露させた、ハードコアな本性、　みたいなメッセージに思えてきたり。　あと、他のディティールも妙に凝っててさ。　宗教的な黙示録風の壁画だとか、言葉が通じない東洋系ニンジャもどきの仲間だとか――　　その失われた900年の間に艦内ではどんな歴史が紡がれていたのか？　――　ターニングポイントになった事件も含めて、観終わった後の余韻が半端ないのであります。　場面場面を思い出しながらアレコレ考えるのが楽しいっていうかさ（笑）　いやぁ、ほんとSF映画って良いモンですよね～　お次は“レッドプラネット”　これもやはり未来の人類が、他惑星への移民を計画する御話。　で、この作品は前述した“パンドラム”の惑星タニスよりは近場でありまして、まぁ我々もネタ的に馴染みの深い“火星”であります。　まずは人類が生活できるようにテラ・フォーミング。　極地を覆う氷へ藻を長期間大量に打ち込みむ事で繁殖させ、人工的に酸素を作り出すというね。　これが当初は旨く行ってたんだが、ある時期を境に突然酸素が減少し始めてしまう。　んで、その原因を究明するためにスペシャルチームが派遣される事になり、惑星間宇宙船マーズ1が一路火星へと向かうのであった……　ところが火星の衛星軌道上で強力な太陽フレアの爆発に巻き込まれ、マーズ1は制御不能の事態に陥ってしまう。　結局ボウマン船長（笑）を１人の残し、後のクルーは脱出カプセルで火星地表に降り立つのだが……　　さてクルーたちの運命はどうなるのか？　藻や酸素の調査どころではないサバイバルな状況である。　しかも持ってきた軍の調査用ロボットがお約束な反乱を起こしたり、　火星地表には謎の昆虫型生命体がいたり、　強烈な嵐に巻き込まれたり、　何よりも生存に一番必須な酸素もあったり無かったり（笑）　そも、どうやって母船マーズ1と連絡を取る？　どうやって火星の衛星軌道まで上がっていく？　どうやって満身創痍のマーズ1で地球まで帰還する？　いや、もうフツーにワクワクするでしょ、こういった宇宙サバイバルな展開は（笑）　しかもこの映画もしっかり超自然現象（＝オカルト）には頼らない作風なので、描写に逃げを感じないのが、個人的に大変ヨロシイんであります。　もちろん精神論や人類哲学としての宗教描写は、この手のお約束としてしっかりありますが（笑）　何にせよ「あ、酸素って引火、爆発するんだよなぁ」――みたいな暗黙の了解もさりげなく気持良い、全体的に低予算ではありますが、なかなかの佳作であります。　CGも手を抜いてないしね。　さて最後は古典SFの名作～“猿の惑星”です。　内容については今更語ることもありませんが、物凄く久しぶりに視聴して感じたことを一つ二つ――　まずこの映画、何度と無くテレビで観ているはずなんですが、何故かテイラーたちの乗っていた宇宙船のビジュアルイメージが殆ど無かったんですよねぇ。　メカ大好きなオイラが何故に？――と思ってたんですが、今回ブルーレイを観なおしてとりあえず納得。　序盤、準光速で宇宙を航行している“リバティー”の外からのショットって、実は全く無かったんだね（笑）　続く惑星の大気圏突入の際も操縦席視点オンリーで、リバティーがようやくその姿を現すのは海中に突入してテイラーたちが脱出する時になってから。　しかも既に船体の大半が水没しているので、僅かに船首の描写だけだったり。　……いや、これじゃ宇宙船のデザインが記憶に残らんワケだわ(笑）　まぁそういった描写も今となっては、監督さんの意図として理解できるんだけどな。　つまり作り手としては、映像的にチャチなモノを客に見せたくなかったのだろうて(当時の特撮技術じゃ、まずモノホンのリアルっぽい宇宙船は映像化できなかった。“2001年”は例外なのよ。アレは異常です）　これは猿たちのメイクにも言えることで、そのリアルな造型は確かアカデミー賞を獲ったほど。　で、肝心要の脚本もかなり風刺性に富んでおり、やたらにハイブロウ。　結果、当時のSF映画としてはホントに珍しい、何気に格調高い本格映画になっているのだな。　さすがはいまだに名画と評され、しつこくリメイクされ続けるだけの作品であります。　つか、今度また新シリーズがハリウッドで出来るんだよね？　――こうなってくると、日本のゴジラみたいだの（笑）　しっかしこの映画が公開された年って、あの“2001年宇宙の旅”の公開された年でもあるのだ。　どんだけSF的にターニングポイントだったんだよ、1968年（笑）　いやぁ、何とも至福な『SF映画宇宙の旅』、とりあえず今回はこれにて閉幕という事で。　

2011.09.21

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8月購入ブルーレイ～その1

　さてさて、今回は8月に購入したブル－レイソフトについてをば。　まずはウロウロ海外ソフトを眺めていたら、あまりの低価格のために思わずポチッとしてしまった“UK版マトリックス・コンプリート・トリロジー”について。　実はワタクシ１作目しか観たことが無く、２作目以降の世間的な不評もあり、何となく今までスルーしてたんですけどね。　今回実際に視聴してみて、やっぱり然程好きな作品じゃないなぁっていう（笑）　お話の構造的には理屈にかなっているんだろうが、マトリックス内における映像の嘘臭さが、やはりどーにもいただけない。　だってこの作品の一番の見せ場はやはり“そこ”にあるんだろうしの。　本来は観ていて燃え燃えなはずのグラサンをつけたクールな（笑）ネオたちによるガンカタでドラゴンボールなスタイリッシュ・アクションが、臨場感の欠片も無く、やたら白々しく見えてしまうのはいかがなものか？（ま、この辺は１作目から兆候はあったんだけど、２～３作目とどんどん酷くなるのだ）　――かといって、荒廃した未来世界の方にリアリティ（現実感）があるかというと、そりゃマトリックス内部と比べればあるんだろうけどさ……きちんと肉体的な痛みは感じるし、タメの無いフワフワしたアクションの浮遊感もあまり感じないし。　でも、あのパワードスーツ軍団の極めてアバウトな戦闘（笑）やネオの妙にアニメチックなナウシカ状態を見せられるとね（笑）　もうこうなってくると、ウォシャウスキー兄弟って単純にリアルな空気感が表現できない映像作家なんじゃね？と評したくもなる。　ただ次にメガホンを取った“スピードレーサー”は素直に楽しめたので、やはり向き不向きが極端にあるということか。　アニメ的な手法で実写映画を作るよりも、実写を素材にアニメ映画を作るのが向いているのだろうね。　もし高価な国内版トリロジーBOXを購入していたら、かなり後悔したのかも（笑）　お次は“コナン・ブルーレイBOX（初回生産限定）”　まずはお安い！　Amazon特価で2,918円というのは、もう一切躊躇する金額じゃありませんでした(笑）　まぁ、以前購入したDVD版BOXと全く同じ仕様なのにはちょっとガックシだが（デストロイヤーが、またも吹替え未収録）、それでもこの低価格だったらまぁ許容範囲か？　画質音声はブルーレイにしてはソコソコ――　とりあえずDVDで鑑賞するよりかはるかにクリアって按配。　２作とも既に何度も観まくっているのだが、今回もやはりきちんと観なおしてきちんと堪能しちまうあたり、ホントにこのタイトルが好きなんだなぁと再実感。　ベイジル・ポールドゥリスによる勇壮かつ無骨な音楽は何度聞いても引き込まれるし、シュワルツェネッガー演じるコナンはほぼ無敵の存在感！　しかもこの２作が同じ主人公を題材にしながらも、全く違う作風に仕上げられているのが、これまた個人的にはナイスなのだ。　――二種類の方向性で楽しめるというかね。　１作目“コナン・ザ・グレート”は全体的にハードコアな作風で、ファンタジーとはいえリアルな歴史モノの風情すら感じさせるあたり、作りこみがホントに素晴らしい（もちろん当時としては、である）　デザインやシチュエーションによる世界観の完成度も高く、ジョン・ミリアス監督の持ち味でもある硬派な演出とヒジョーにマッチしてるんだよね。　これ以前のファンタジー映画を顧みれば、やはりエポックメイキングの一つと言わざるをえないだろう（ディズニーのダークファンタジー“ドラゴンスレイヤー”と共に）　あとこの映画って、いたるところに印象的なショットがあるんですよ。　なかでもお気に入りなのが、序盤でコナンと相棒のサボタイが共に荒野を走っているショット。　これが物凄く躍動感に溢れててさ、なんつーか不遇な環境で育ったコナンにとっての遅れてきた青春って感じ？（笑）　しかも後半コナンが磔になった時にサボタイが助けにくるんだが、この時も同じような感じでサボタイが走ってくるんだよね。　いや、もう、何かすげぇイイんですよ、ホント……　一方、続編である“キング・オブ・デストロイヤー～コナンPart2”は、ある意味王道な作りでありまして、どこか能天気な作風が魅力ともいえるか？　つかドラクエ的なパーティ編成のお使いRPGが、世間一般の持っているファンタジーのイメージだとすれば、まさにこれはドンピシャ。　名匠リチャード・フライシャー監督による演出もエンターティメントとして実に手堅く、コナン以外の各キャラクターも決して手を抜かずにユーモアを交えながら、メチャ魅力的に描写しているんだよね。　運命に囚われた世間知らずなお姫様に、夜盗崩れのモヒカン女戦士。　コナンとは腐れ縁のシーフに、これまた付き合いの長い怪しげな東洋系魔術師。　そしてこの手のハナシではある意味お約束な、ちょっと不審な雰囲気を漂わせる、お姫様付きの怪力戦士……　こういった連中が女王の命を受け、勇者コナンと共に冒険の旅に出るのである。　――いや、もう、フツーにワクワクするでしょ？（笑）　これで日本語吹替えが収録されてたら、マジで文句無しだったのにさ（“グレート”には収録されているだけに、未練が残るッス）　玄田さんの「ボンバァタッ！！」をブルーレイで聞きたかったのは、オレだけじゃあるまいて（笑）　――　う～む、あと何本か書こうと思ったが、ちょっと疲れちったな。　つうワケで、本日はここまで

2011.09.06

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ブルーレイ鑑賞日記

　相変わらず、飽きもせずに廉価版ブルーレイを買いまくっております。　つか、洋画で2500円越えると、興味があっても何となく購入を躊躇するようになってしまったり。　つまり新作は基本スルーでありまして（大概のメーカーは、半年待てば廉価版をリリースする）、必然的にここのレヴューも世間様から見たらちと遅れ気味な話題になるのであります。　～と、んな事を書いておいて何なんですが、皆さんご存知の通り、このブログに流行り廃りはむわったく関係無かったり。　……今日は始めっからグダグダだな（笑）　さておき、まずは大好きなクリント・イーストウッドの“スペースカウボーイ”から――　氏にしては珍しい“宇宙モノ”なのだが、これがまた実に面白い！　最近購入した“ファイヤーフォックス”も同様なんだが、オタク系じゃないヒトが撮るこの手の映画って、妙に物語の切り口とか新鮮に思えるんだよな。　――映像世界をいわゆるSFモノのパターンで表現してないというかね。　ありがちに過去作への妙なリスペクトとかも無いし……一から創り出している感が半端ないのだ。　しかも監督自身が門外漢を自覚しているせいか、その方面の優秀なスタッフを集めることで、それなりに説得力のある映像にもなっているし。　ただSF的な門外漢だからこその『無茶な展開』が、かなり散見されるのも事実。　もちろんシナリオ的には最低限のフォローがしてあるし、ここはそのリアリティと嘘っぽさの絶妙なバランスを敢えて楽しむのが吉かと。　実際にクライマックスでは、そのおかげで派手でカックイイ場面になっているワケだし。　そうそう、ホントに今作はシナリオが秀逸なんでさ。　特に実質的なヒーロー役のトミー・リー・ジョーンズ演じる天才パイロット～ホーク・ホーキンズの描きこみが非常に素晴らしい！　序盤の度胸試しに来た青年への気遣いやら、ブラックバードへの想いやら、川辺でのサラとの語らい～石投げのストライクやら――　それらの描写全てがクライマックスの『Fly Me to the Moon』へと収束していく展開は、もうお見事と言うしかありません。　イーストウッド演じる主人公フランク・コーヴィンが霞んでしまうほどであります。　つか、スペースシャトル～ダイダロスで宇宙に上がった直後のフランクとホークの見せ方も、対照的で印象深いモノになっているんだよね。　フランクは眼下に広がる地球の景色に目を奪われ、ホークは宇宙の彼方に輝く月へと目が釘付けになる。　もうこの時点で、二人の行く末が暗示されてたんだよねぇ……　後になってその描写に気づいて、妙にセンチメンタルになってしまったり。　ああ、映画ってホントに良いモンです（笑）　お次はロバート・ロドリゲスの“シン・シティ”　コイツは廉価版じゃなく、Amazonバーゲン60%引きで購入（以前から欲しかったんだよなぁ）　一見、他のロドリゲス作品に比べて大作の風格が感じられる映像ではあるが、内容的にはいつものB級アクションで妙に安心してしまったり。　つか、これってロドリゲス的に理想のフィルム・ノワールなんだろうねぇ……　“プラネット・オブ・テラー”の時も書いた事だが、とある映画オタクの理想の映像化という意味では、非常に説得力のある作品となっているのだ。　「これが最高にイカス、ハードボイルドってヤツさ」　――そういう監督の語りがダイレクトに伝わってくるというかね。　時系列を弄った三本のオムニバスという点で、タランティーノの“パルプフィクション”を彷彿させるのは、ご愛嬌ってトコロか？　その長丁場を退屈させずに魅せる技術は、相変わらず流石である。　原作があるとはいえ、三人の主役＝ヒーローたちもしっかりロドリゲス系譜のキャラになっており、あいもかわらずミーハーにカッコイイしの。　一徹に己が正義を貫く老刑事に不死身の肉体を持った街一番の荒くれ者、娼婦たちの用心棒をしている凄腕のガンマン――　いや、もうどいつもコイツも、見事に男の憧れるヒーロー像なんであります。　あとは一刻も早く“フロム・ダスク・ティル・ドーン”のブルーレイをリリースして欲しいっス。　お次はポールＷＳアンダーソン監督による“デス・レース”　何となくネットレヴューを観て購入したのだが、これは大当たり！――マジに傑作であります。　この監督“エイリアンVSプレデター”は観ていたのだが、アレも実に面白かったもんなぁ……　なんつーかツボを心得た描写っていうかね、こちとらが観たいと思っているものを、的確に表現してくれているっていう。　権力に嵌められた過去を背負うカッコイイヒーローに、ガンやミサイルで武装したカッコイイマシン――　助手席には最高にイカス、ミステリアスな美女。　圧倒的な破壊力を見せ付ける鉄の城の如きボスマシン登場～粉砕に、昨日の敵は今日の友な王道展開。　悪の黒幕は当然のように最後は破滅を迎え（あのメカニックチーフ役のヒト、最高に良い顔をしてるッス）、ラストは主人公たちにささやかなハッピーエンドを迎えさせるのである。　そのシナリオの出来も含め、これまた最良のＢ級アクション映画と言わざる得まいて。　CGじゃなくライブアクションに拘って撮っているのも、また良し！　やはりカーアクションと怪獣映画（AVP）は生（ナマ）に限るぜ！　ガリガリドカカカ、ドカンとね（笑）　――で勢いがついて、次にポチッとしたのが同監督の“モータル・コンバット”である。　なるほど、キワモノ格闘ゲームを極めて良質な技術でもって映像化するとこうなるのか？～的な意味で、良く出来た作品であります。　～とはいえ、上記の“デスレース”並にベタ褒めするほどではないが。　単純に面白いのは事実だが、もし端役のクリストファー・ランバートが出てなかったら、何の引っかかりも無い、それなりに良く出来たフツーのＢ級映画という評価でしかなかったかも（同じポール・アンダーソンがプロデュースしている“DOA/デッド・オア・アライブ ”みたいな感じでね）　なんつーか“ハイランダー”のコネリーが演じた役を、ランバートが彼なりにやっているような風情が、ヤケに味わい深いのである。　むろん役者としての格の違いは歴然としてあるのだが、それでもランバートのコネリーリスペクトは間違いなく感じるのな。　～ていうか“ハイランダー”が無かったら、ランバートはこの役を引き受けなかったんじゃね？（笑）　で、今作のポールＷＳアンダーソン的な肝は、やっぱオレたちの戦いはこれからだエンドにつきるよな。　「少年ジャンプかってーの？」といった突っ込みをしながらも、いや、マジにあのラストショットは意表を突いてカッコイイ事この上なし。　何故か今作の主人公リュウを差し置いてライデン（ランバート）が中央にいたりと、更に突っ込まざるを得ないのだが（笑）　お次はブライアン・デ・パルマ監督による“アンタッチャブル”　やっぱ良い映画である。　デ・パルマらしい緻密な映像は素晴らしいし、その細かな積み重ねがある瞬間を境にパーッと花開くような展開は、マジにかなりのカタルシスがある。　モリコーネの音楽も良いのだろうなぁ……　カナダ国境における騎馬での襲撃場面とか、もう色んな意味で「騙されてヘブン」な状態（笑）　冷静に考えるとアンタッチャブルが四人編成では少なすぎだろ、とかね、確かにいろいろ突っ込みどころはあるのだろう。　が、キャラを絞ったおかげで各人のドラマが、より印象深くなったのも事実。　つか、この映画がマフィア（ヤクザ）モノにありがちなドキュメント（実録モノ）志向ではなく、いわゆるフィクショナルであるが故に魅力的な漢たちの、その生き様を描くのを趣旨としているのは、まぁ火を見るより明らかなんでさ。　つまり広義の意味で、今回上で取りあげた作品たちと同じく一種のヒーロー映画なのであると。　あとアンディ・ガルシアが、異様にカッコイイっすねぇ。　序盤の騎馬襲撃は良いとこ無しだったが、やはり階段乳母車落ちあたりは、まさに射撃の天才の面目躍如。　ラストのネスからマローンの形見を受け取るあたりとか、青年から一端の男の顔になっているんだよなぁ……　ここでもBGMが良い仕事をしており、またもや「ノせられてヘブン」状態（笑）　で、今回最後に取り上げるのが、南北戦争における初の黒人部隊を描いた大作映画“グローリー”　これが実は隠れた名作なんでさ。　以前ビデオで観た時も泣いたのだが、今回もオハナシを知ってる筈なのにやっぱり泣いちまったという、まさに個人的には「こんちくしょう」な作品でもある（笑）　――良い意味で、映画に負かされたような気分っていうかね。　決してエンターティメントとしての戦争映画ではない。　むしろ抑制の効いた地味な映像の連なりである。　しかしマシュー・ブロデリック、モーガン・フリーマン、デンゼル・ワシントンといった錚々たる俳優たちの名演もあってか、観ている最中、目は画面に釘付けとなりっぱなし。　人種差別やら何やらといった社会問題を強烈に提示しながらも、決して押し付けがましくなる事無く、物語が歴史的経過に沿って淡々と進んでいくのも良い。　そしてこの映画唯一の不安要素でもある主人公のショー大佐の成し遂げた行為が、いわゆる偽善に見えない時点で、この作品の成功を断じても良いのかも。　あとこの映画を観ていると、歴史的なブラックミュージックの源流が垣間見えるのも素晴らしい。　なぜブルースやゴスペルが、あーいったサウンドなのか、興味がある方は是非一度この映画を観てみるといい。　ほんと、良い脚本になってますよ。　～とまぁ、今回はこんなトコロで。

2011.08.07

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SPACE BATTLESHIP ヤマト

　ブルーレイで“SPACE BATTLESHIP ヤマト”を視聴。　それなりの悪評も聞いていたので不安はあったんだが、意外にCG映像も頑張っているみたいだし、邦画じゃ珍しい本格宇宙SF（巨大生物が出ないという意味でw）という事もあって、見切り発車の購入とあいなりました。　で、結論から申しますと――　いや、実は結構面白かったッス。　そもそも“バトルスター・ギャラクティカ”が大好きなワタクシとしましては、かねてからあーいう映像表現こそが『今の旬』だと思っておりましたので、基本的に今回のヤマトのアプローチの方向性は間違ってないかな、と。　ギャラクティカ公式に掲載されている山崎監督のインタビューは当然既読ですし、リスペクトも痛いほど良くわかる。　実際そのおかげで、今までの邦画SFでよく見られた『特有のショボさ』がかなり軽減されているもんなぁ……　ガミラス星がモロに“スターシップ・トゥルーパーズ”で、ほとんどビーメラ星になっちまったのは、まぁなんだけど（笑）　そうそう、あと映画の尺の問題も山崎監督は充分に認識しており、その割り切り方も個人的には好感が持てるところで。　つか、テレビシリーズとして企画されたオリジナル・ヤマトを、そのまま一本の映画に移植できるわきゃ無いというね。　わかりやすいところで、ガミラス・イスカンダルの設定の簡略化というのがある。　まるでザンボットのガイゾックな感じだが、敵を人型宇宙人では無くしたおかげで、敵方のドラマに尺を割かないで済むと。　加えてある程度理屈がついてSF的にもリアルっぽくなるし、かなりナイスな英断だとワタクシは思いまする。　欠点としてエメリッヒの“インデペンデンス・デイ”的な結末の呆気なさを感じんではないが、まぁそれこそ尺的に仕方が無いのかなと。　批判があった冒頭のヤマト発進の際の遊星爆弾の迎撃にしたって、個人的にはアレで良いと思いましたし。　つか、やっぱ実写だと、アニメみたいにはいかんでしょ。　あーいうリアル（実写的）な映像で、ショックカノンによる恒星間ミサイルの迎撃は、どー考えても絵的にありえない。　超長距離で狙ったと思われる波動砲ですら、かなりヤバげな感じだったもんな。　波動砲といえば、劇中での扱いもよく考えてあるッス。　チートすぎるせいで途中から使用を封印したり、最後の最後で特攻の材料にしたり（何となく予想はついたが）　イスカンダルを脱出したあたりで、流石に「そろそろ波動砲のフタを外せや」と思わんでもなかったが、考えてみればあれだけのサイズの異物を排除するには、何気に大変な労力が必要なのかもしれんしの。　～ていうかそもそもこの作品のヤマトって、地球を旅立って以降、一度もドック入りしてない（大規模な修理をしてない）んだよね。　アニメでよく見受けられた『装甲の根性補正』も、さすがに実写だと効果が薄いみたいだし（笑）　あ、あとこの映画で描かれるキャラクターたちの死に様は、“さらばヤマト”よりもすんなりと受け入れられましたよ。　なんつーか、戦争における消耗戦的な描写の一環、みたいなね。　死ぬときに盛り上げすぎると、天邪鬼なワタクシみたいな人間は、逆に反感を持ってしまうんであります。　最後のヤマト特攻も“さらば”ほどの理不尽さは感じなかったし、むしろキムタク古代はあそこで殺してやるべき、とすら思ってしまったもん。　あ、でもエンディングの古代Jrだけはいらんかったなぁ……　その為だけに、あの大変な状況で古代とユキにエッチをさせたんだろうけど。　なんつーか妙に女性的な、あざとい着地地点に思えてしまったッス。　そーいやその人間コスモクリーナーが「私も一緒に死ぬ」とか言い出したときには、流石にイラッとしましたな（笑）　直前に耐え忍ぶシマの描写があったから、余計にそう思うッス。　あーいうのって、女性視点ではリアルな感情の発露なんでしょうけど……　いや、お前には誰よりも生き延びてやるべき事があるだろう、と。　まぁなんにせよ、脚本はそれなりに良く練られていると思うし、個人的には及第点をあげてもよろしいかと。　むろんコレ以前の邦画による宇宙SFが怪獣映画以外だと、マジに“さよならジュピター”あたりになるので、どうしても採点が甘くなるのだろうけど（笑）　あ、ただキムタクのアイドル映画的な部分だけは、どーにもいただけない。　こちとらとしては「え～い、キムタクのUPはいいから、ヤマトを、コスモゼロを写さんかい！」と思った場面が、数知れず。　いや、確かにキムタクの持っている軍人っぽくないチャラい雰囲気が、この映画を左でも右でもない、限りなくニュートラルなスタンスにしているのは認めますよ。　少なくとも“ヤマト”を題材にして「軍靴の音」が微塵も聞こえてこないってのは、間違いなく彼のおかげだと思うしね（一応褒めているつもりであります）　ただあのブルーレイのパッケージだけは許せん！　まるでアイドルのブロマイド――　持っていてあまりに恥ずかしすぎる。　何故かブルーレイは、比較的まともなパッケージのスタンダード版がリリースされないしさ。　しかし今回の感想文――　徒然と読み返してみると、オレにしてはかなり敷居の低いところで好意的に書いているよなぁ（笑）　だってこの実写版ヤマト、実際は本家ギャラクティカの足元にも及んでいないと思っているし、アニメで描かれる他の宇宙モノほどの際立った物語性があるとも思えないもん。　いや、何にせよ、よーやく『日本でフツーに観れる宇宙SF映画』が登場したのだ。　これからに期待、なのかな？　一応ヒットしたみたいだし……次を期待しててもいいんだよね？　だからといってガンダムの実写化とかは、ちょっと勘弁（笑）　加えて今作のようなアイドル路線やら、女性映画路線は、更に勘弁して頂きたい。　近年の大河ドラマじゃないんだからさ。　観ていて、妙に不快感が残るんであります。

2011.06.26

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北米版スタークラッシュ

　先日“スタークラッシュ”の北米版ブルーレイを購入する。　つか、遂に吹替えはもとより、日本語字幕すら収録されてないソフトを購入しちまったぜ（笑）　そもそもいまだにブルーレイはおろか、DVDですら国内版がリリースされていない作品である。　確かビデオ版はフナイなんていうドマイナーなメーカーから出てたみたいだし、もはやこれ以上待っていても仕方なかろうとね。　それに北米版ブルーレイってリージョンが関係ない上に、お値段だって送料込みでも日本の廉価版並みだからなぁ……　まぁ、ミステリーみたいな会話劇メインの作品だと字幕なしは辛かろうが、本作みたいなB級スペースオペラだと基本的なSF専門用語がある程度耳で理解できれば、字幕なしでも然程困らなかったりする。　実際、なんとなく何を言ってるか解ったし、退屈せずに最後まで通して観終える事が出来たものなぁ……　で、今更ながらにこの“スタークラッシュ”という映画の感想を言わせてもらうとだな。　まぁ、確かに決して褒められた出来の映画ではないのよ。　合成は適当だし、ストーリーも稚拙。　昨今のCG映画ばかりを観ている若いSFファンだったら、おそらく怒り出すレベルかと（スターウォーズ以降だから、余計に言い訳が効かないんだよな）　とはいえ、ある程度の年配のSF映画ファンには、妙に愛着を持たれているのも事実なんでさ。　――そう、かくいうワタクシみたいに（笑）　カラフルに色づけされた宇宙空間や宇宙船はこの作品ならではのモノであるし、漠然としたペーパーバックなスペオペのイメージをピンポイントで映像化したのって、実は他にあまり無いんだよね。　ラウレンティス版“フラッシュゴードン”はな～んか違うし、“バーバレラ”だとSFって感じがかなり希薄になる。　“ギャラクシーナ”のパロディギャグは、この“スタークラッシュ”で描かれるリスペクト（ハリーハウゼンとか）とはだいぶ趣きが違うしの。　つか、皆さんだって“スペースコブラ”に出てくるような『如何にもな半裸なネーチャン』が大活躍するスペースオペラの実写映画って、他に思いつきます？　つまりそういうことなんですよね（笑）　この映画は、SFファンの心の中にあるレトロなスペオペを実際に映像化できた、数少ない作品の一つなんであります（いや、唯一なのかも）　その証拠に、何気に豪華なこの北米版ブルーレイの仕様を見よ！　特典DVD（観れネェ）＋ブックレット付きである。　あと本編ディスクのギャラリーに多数のファンアートが収録されている事からもわかるように、海外では今尚熱いファンが大勢？いるのだ。　今からでも遅くない、日本版をリリースすべきだと思いませんか？　……どーでもいいですか、そーですか（笑）　　　

2011.06.11

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ブルーレイ鑑賞日記

　相も変わらず、廉価版ブルーレイを購入→即鑑賞を繰り返しの日々であります。　つか週に一度はAmazonからメール便が届くとかね（笑）、ブルーレイ購入があまりに日常的になっちまった感もする今日この頃――　せっかくだからこの日記にも書き漏らしている、ここしばらくのソフト購入コメントをば。　～で、本棚を眺めてみると（パッケージを見ないと思い出さんのかいw）　まず“ブレックファスト・クラブ”　画質はまぁまぁ。　吹替え収録が何よりも嬉しい一品！　それにしても今なお瑞々しさを失わない青春ドラマには、素直に脱帽。　20年前の作品なのにそれほど古臭さを感じさせないのは、ある意味物凄い事では？　ホントにジョン・ヒューズ、天才の仕事であります　この調子で“フェリスはある朝突然に”も同様の仕様でブルーレイ化を望む。　リュック・ベッソンの“レオン”　あいかわらず中盤のイチャイチャが観ていて恥ずかしい、しかしトータルでは愛すべき映画でもある。　序盤とクライマックスのアクションシーンは、素直に良く出来ているかと。　しっかしナタリー・ポートマンって、名子役からの脱皮を旨い具合に成し遂げた、実に稀有な女優さんだよね。　――ブラックスワンのCMスポットとか観ていると、つくづくそう思うッス。　それとこの映画、スティングによるエンディングがセンチメンタルで、かなり良い余韻であります。　007～　“ドクター・ノオ”“ロシアより愛をこめて”“ゴールドフィンガー”サンダーボール作戦”“死ぬのは奴らだ”“黄金銃を持つ男”“ムーンレイカー”“ユア・アイズ・オンリー”　どれもこれも贅が尽くされたアクション映画である。　ショーン・コネリーの脂ぎった濃い演技もハードでカッコイイし、ロジャー・ムーアのとぼけた軽妙さも、これまたアクションヒーローとしてカッコイイのである。　つか世間的には不評な“死ぬのは奴らだ”とか“黄金銃～”が個人的には大好きなんだよなぁ……　あの時代って洋の東西、映画～テレビ問わず、小洒落たコメディっぽいアクションモノが全盛だったのだよ。　で、リアルタイムで体験したガキんちょだった私には、そういうモノが憧れの対象として刷り込まれているのな。　故にハードアクション至上主義で、コメディっぽいというだけで見下すヒトたちって、ワタクシ大嫌いです（笑）　“カジノロワイヤル”　これはピータ・セラーズやデヴィッド・ニーヴンによる古い方。　んが、ブルーレイの仕様がホントにクソでありまして。　吹替えだけならまだしも、特典にも字幕すらついてないという。　それでも映画そのものが大好きだから（安価だし）購入したけどさぁ……　こんな仕様で“ブルースブラザース”とかリリースされたら、ほんま泣くよ。　まぁ音声自体はそれなりに良く、バカラックのサウンドはCDで聴くよりも良いかもしれん（笑）　“ロビン・フッド”＆“グラディエーター” セット　リドリー・スコット監督と主演ラッセル・クロウによる、大歴史絵巻。　オーソドックスすぎる脚本には評価が分かれるところだろうが、個人的にはまぁアリ。　つか、突っ込みを入れずに観ていられるだけでも、今風の日本の歴史ドラマなんぞより遥かにマシか。　まぁそんなんより、あの手の込んだ迫力の映像が美麗画面で楽しめるだけでも、まるで夢のよう。　あと何気に両作とも所謂英雄伝説なんで、エンターティメントとしては万人向けなのかも知れんね。　～んで歴史モノで、ヒロイズムがマッチョに特化した作品ってのが……　次にあげる“300”だったりする。　既にオバカ映画の域に達してしるのかも知れんが、観ていて燃えまくりなのも事実なんでさ（笑）　まさに古代スパルタ人たちによるスパルタンなその展開は、男の憧れるヒロイズムの究極なのかもしれん。　――寡兵で大軍に挑み、見事に全滅する展開も含めてね。　それと評価すべきはアメコミ的ヴィジュアルを完璧に映像で再現した、ザック・スナイダー監督の手腕である。　なんかまるでアニメを観ているような気がしてくるもんなぁ……　“ウォッチマン”より頭が悪そうな出来だが、これまた妙に愛着を持ってしまった１作である。　この技術で、全盛期のシュワちゃんによるコナンが観たかったかも。　フラゼッタのイラストっぽい雰囲気の再現には、もってこいの手法だと思うんですよ。　“レディーホーク”　日本語吹替え収録が嬉しい１作である。　黒騎士ナバールはカッコイイし、レディホークは美しい！　そのエモーショナルな映像は、ブルーレイの恩恵で充分すぎるほど魅せてくれるのであります。　まぁ上で挙げた映画たちとは真逆な、まるで少女マンガ的な物語ではありますが、それでもそのセンチメンタリズムは大人の鑑賞に充分に耐えうるかと。　特に後半の朝日の場面は、まぁ泣けますよ、はっきり言って。　APPによるサウンドトラックは、その軽快さで賛否が分かれるんだろうけど、個人的には良いんじゃね、であります。　ムロンあーいう音作りが以降の主流になってたら、それはそれで困りモノだったけど。　“サンシャイン2057”　最近じゃ珍しいハードSFであります。　そうだねぇ…星野之宣のマンガを映像化したらこうなるって感じかな？　色んな意味で手抜きもなく、安心して最後まで観ていられるSF映画って、実は非常に貴重なんであります。　科学と宗教を正面から捉えたアプローチは、見ごたえ充分。　船長役の真田広之も良い感じで、過不足無く演技していらっしゃるかと（何となく外人の考えるサムライっぽいキャラ造詣なのはご愛嬌か）　ただ後半出てくるアレがなぁ……う～む、もう一つ説明が欲しかったっていうかさ（苦笑）　オカルトで解釈したくはないんだが、どうしても理にかなわんもんな。　やはりこの作品の“太陽”には、SFにおける『木星＝何か妙なパワーがある』みたいな捉え方をしなきゃいかんのかの。　“ブルーサンダー”　マジにアナログなアクション映画万歳！　昨今のCGじゃ、この迫力は出せまいて。　……“300”を褒め称えた直後にこの発言である。　どこまで節操無いんだよ、オレ（笑）　“ブルーサンダー”の詳しい内容については、下記のページにて～（前述の“カジノロワイヤル”もありますよ）　>>Go to “DVD,ATTENTION!”　う～む、しっかし今年に入ってから想像以上に買い込んでいるなぁ。　まぁ来月以降も結構良さそうな映画の廉価版がリリースされるし、しばらくはこの調子が続きそう。　コナン・ボックスとかチョー楽しみッス！

2011.05.29

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グラインド・ハウス　U.S.A.バージョンプラス

　先日、Amazonから待望のブルーレイ版“グラインド・ハウス　U.S.A.バージョンプラス”が届いた。　が、いざ視聴しようとして、ちょっと困ったことに。　～というのもこの映画はその特殊な仕様上、上映時間がマジに長すぎるのだった。　そもそもこのソフト――　　“プラネットテラー”と“デス・プルーフ”の二本立てイベントムービーでありまして、それこそフェイク予告編もキチンと鑑賞しようとしたら、平気で三時間以上はかかるんであります。　しかも企画的に鑑みてノンストップで観てこその作品だと思うし（クレジット～予告の間のトイレタイムはアリ）　～で、当然の成り行きとして、平日での鑑賞は潔く諦めて、ゆっくり時間の取れる休日まで悶々と我慢する日々を送ることになったワケで（そーいや、半月ほど前に購入した“グラディエーター”と“ロビンフッド”のスリーブセットも、似たような展開だったなぁ）　その間はヘタにパッケージが見えるところにあると、「観たいけど観れない」といった余計なストレスにさえなるというね（笑）　ま、何はともあれ、ついさっき観終えましたよ、“グラインドハウス”！　“プラネットテラー”の単品以外は全て未見だったので、かなりワクワクしてたんですよねぇ。　いや、もう最初から最後まで、実にイカガワシイ――Ｂ級アクション映画の真髄を、ビッシリ隙なく堪能させてもらいましたよ（笑）　メインの二本といい、フェイク予告編といい、くっだらねぇ～オバカな映像のオンパレードなんだが、しかしどれもこれも何気にしっかりと『映画している』んだよね。　う～む、何て言えば良いのか……　記憶の中で美化された、限りなく上等な低俗映画って感じか？　実際に当時の映画を今観なおしたら、単にただのクソ映画な可能性が高かろうなぁっていう（笑）　つまり思い出補正？を映画にしてみました、みたいな。　例えば最新のデジタル技術でわざと画面に傷をつけ、赤茶けたフィルムを鑑賞する――　という、何ともマゾヒチックな嗜好性も、自分を培ってきた映画に対する愛情表現の一つだと思えば、素直に共感できてしまうのだ。　んで実際、こちとらもロドリゲスやタランティーノの思惑に見事に乗っちまったようでね。　多少癪には障るが（笑）、学生時代によく足を運んでいた田舎の映画館（ラインナップ的に某大劇シネマか？）の雰囲気をヤケに思い出してしまったり。　あとこのソフトって、ワタクシの大好きな日本語吹き替えが未収録だったりするんだけどさ。　この作品に関しては、まぁしょうがないかな、と。　そもそもアメリカの片田舎の映画館を疑似体験するのが、このイベントムービーの趣旨なんである。　故に、館内で日本語が流れるわきゃ無いというかの。　むしろ字幕ですら、ある意味邪魔なのかもしれんという（笑）　確かにそのくらいの雰囲気は、バッチリ表現出来てますよ、うん。　さて、体裁についての感想はこの辺にいたしまして、次は内容について、ちょっとばかし。「どっちが面白かった」とか「期待してなかったこっちの方が、むしろ面白かった」とか、どうしても比較して語りたくなるのが、こういった同時上映作品の常であります（誰にだってこういう思い出があるでしょ？）　で、ワタクシの感想といたしましては、やはり世間一般の評価同様に、どちらかと言えばロドリゲスの“プラネットテラー”に軍配があがるかな、と。　ぶっちゃけただのゾンビ映画なんですけどね、これがまたケレン味タップリで良く出来てるんですよ。　相変わらずエル・マリアッチ的なヒーローが登場するわ（最大の見せ場はナイフ二刀だったけど）、色っぽい美人なネーチャンが多数登場するわ、しかも揃いも揃って皆すんばらしいガン捌き（注射さばき？）を披露してくれるわと、ほんま楽しませてくれます。　もちろんポスターにデカデカと掲載されている義足マシンガン女も、スタイリッシュに獅子奮迅の大活躍！　あと忘れちゃならないのが、地面に落ちたタマタマを足でアレする場面が、妙にナニな感触で、相変わらずお下品ざぁます（笑）　　～かと思ったら、映画終盤には結構本気でジーンとくるような場面もしっかりあるし、それが反転して笑えてきたりもする。　悪ぶってはいるが何だかんだで根は良い人っぽいのが、ロバート・ロドリゲス監督なのだろうて（幾多のキッズムービーも、本人が好きで撮ってるみたいだし）　――こういう書き方をすると、暗に盟友タランティーノの方はマジキチだと言わんばかりの物言いになるな（笑）　それと保安官を演じるマイケル・ビーンは、歳を食ってても相変わらずの哀愁系。　兄との最後の場面を見て、カイル・リースやヒックス伍長の成れの果てを、妙に実感してしまったり（ロドリゲス、当てて脚本を書いているだろ）　マイケル・ビーンでフト思いついたんだが、この映画って実は『ゾンビ映画版エイリアン２』なのかもしれんの。　「今度は戦争だ」ってキャッチコピーが、何気にハマリそうだし（笑）　さてさて、一方の“デスプルーフ”なんだが、こちらも言われるほど悪くは無いんであります。　“フロム・ダスク・ティル・ドーン”と似たような二部構成（前半サイコホラー、後半ウーマン・リベンジ＋カーアクション）は結構楽しめたし、見せ場の作り方（台詞の氾濫する超長回し、とか）もタランティーノらしく楽しいモノとなっている。　ただ脚本的に、ちょっと冗長か？　もう少しコンパクトにした方が良いのかも……　とはいえ、ごくごくノーマルなワタクシでさえ、女の子たちを惨殺するスタントマン・マイクの歪みまくった性的嗜好が観ていてちょっと理解できてしまうあたり（ヲイヲイ）、あれくらいのネチッこい描写は必要不可欠なのかもしれんのな。　その辺のヤバさは、流石タランティーノってところか。　となると後半の女の子たちの描写が冗長なのか？　すげ怖ぇーネェちゃんたちだし、あんなに尺を取らんでも……　いやいや、むしろ足りないッス。　クライマックス直前に置き去りにされた娘のその後などは、是非とも追加すべきじゃなかろうかっ！！（大笑）　あと毎度タランティーノの音楽センスには、感心させられる事しきり。　つか、カッコよすぎ。　OP～EDもサイコーだし、クライマックスのカーアクションの盛り上げもハンパない（つかBGMに騙されている気さえしてくる）　～といった感じで、何だかんだ非常に楽しい三時間強でありました。　“マチェーテ”のフェイク予告も、逆に本編を観た後だと、別の意味で感心しちまうしの。　よくあの予告に合わせて、映画を一本作ったなっていう。　あと壮絶に凄かったのが“感謝祭”のフェイク予告。　いや、もうイロイロと突っ込みドコロ満載。　あの食卓の椅子に縛り付けられていた子役の情操教育は、マジ危うし（笑）　作り物とはいえトラウマにならなきゃ良いんだが……いや、ホント。　ふう、これであと未視聴のソフトは――　廉価版007のブルーレイ数本ってところか。

2011.05.01

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マチェーテ～ロドリゲス・ザ・ベスト

　“マチェーテ発売記念：ロドリゲス・ザ・ベストBD-BOX”を購入。　コヤツもイデオン同様、ご時世的に発売延期の憂き目に会ったクチなのだが、まぁ無事リリースされたようで何より。　とりあえずエル・マリアッチから最新作マチェーテまでの全4作を収録しての定価9,800円（Amazon特価7,185円）、尚且つ全作初のブルーレイ化とくれば、ロドリゲスファンとしてはゲットするしか選択肢が無いワケで。　ホント、こーいった価格設定だと、DVDからブルーレイへの買い替えの敷居が低くなるよね（笑）　エル・マリアッチなどは、画質的にあんまりブルーレイの恩恵を受けていない感じではあるが、ある意味インディペンデント臭さがあの作品の売りなんだし、まぁ許容範囲だと思いますよ（相変わらず、これだけ日本語吹き替えが収録されてないのは、残念至極だが）　で、初鑑賞のマチェーテである。　これがまた面白いっ！　つか、エル・マリアッチ＜デスペラード＜メキシコ＜マチェーテと、新作を作るたびに順当に面白くなっていくところが、実は普通に凄いんでは？　ロドリゲス作品は、未だ最盛期を迎えてないのかもしれないね（あ、マチェーテが最高傑作になる可能性はあるのか）　しかもどのタイトルも所詮は低俗なB級アクション映画なのに（笑）、出演俳優が“メキシコ”あたりからシャレにならんくらいに豪華になっており、今作は更にランクが上がっているんだから、空いた口が塞がらない。　～とはいえ、デ・ニーロもセガールもドン・ジョンソンも、実にハマりまくったキャスティングとなっているのは事実で、しかも皆嬉々としてヒールを演じているのが手に取るようにわかるんだよねぇ～　ハジケまくっているていうかさ（笑）　セガールは日系美女をはべらせながら日本刀もどきを振り回すし、デ・ニーロ演じる悪徳上院議員も最後あたりじゃどこか憎めないオッサンに見えてくるというね。　んでもって善玉（主役）が長年脇で悪役をやってきたダニー・トレホなのだからね、痛快極まりないッス。　あと出てくる美女が、これまた極上品ばかり。　いや、このラインナップは、マジでヘタなボンドガールズなんかを軽く凌駕しちまうぜ。　メインヒロインのジェシカ・アルバはインテリジェンスを感じさせながらもなかなかキュートだし、エイプリルを演じるリンジー・ローハンのシスターガンマンがこれまたサイコー！（ほとんど“ブラック・ラグーン”のエセシスター）　サブマシンガンを撃ちまくる二人組みの美人看護婦と共に、見た目イカガワシイコトこの上ないのであります。　あととりわけ特筆すべきヒロインは、ミシェル・ロドリゲス演じる女革命家ルースかね。　これがメチャカッコイイのだ。　クライマックスで眼帯つけて復活した場面などは、ヘタすりゃ主役のマチェーテを喰ってるもんなぁ……　つか、ルース主役でスピンオフを作るべきだよな、うむ。　とまぁ、観終わった直後の軽い興奮状態なスカーレットでありました（笑）　来月リリースされる“グラインド・ハウス　U.S.A.バージョンプラス”が、今から楽しみッス。　イジョ！

2011.04.04

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イデオン

　発売が延びていた劇場版イデオンのブルーレイがついにリリースされた。　接触篇・発動篇セットで定価20,790円（Amazon価格15,040円）は、やはりボリすぎだろと思わんでもなかったがね。　まぁ結局はイデオンなのでしょうがないな、と（笑）　――足元を見られている自覚は多分にあるけどさ、きっとオレみたいなファンは、それこそ大勢いるんだろうねぇ……なんせあのイデオンなのだから（しつこい）　でもこれだけの額をはたいているのだから、やはりそれなりのクオリティを期待したいもの。　で、最初にぶっちゃけちまうと、もう全然期待以上の仕様でありました。　接触篇や発動篇の39話パートは元々が16ミリということもあり、お世辞にも綺麗な画質とは言いがたいのだが、それ以降の一番肝心な部分はもう最高ッス！　流石は35ミリの映画フィルム！　いわゆる一つの神画質？　いやぁホント買って良かったッス。　んでもって、余計なお世話だとは思いますが、このソフトを鑑賞するに当たって一つだけアドバイスを。　もし貴方がリアルタイムでイデオンに熱狂した世代であるならば、以下の順番で視聴することをお薦めします。　まず特典ディスクの『イデオンナイト』を鑑賞する。　で、次にきちんと接触篇を鑑賞し（とばしちゃダメ）、ある程度の雰囲気を思い出した上で、間髪をおかずに怒涛の発動篇を鑑賞する。　これで貴方も、イデオン30周年記念イベント～イデオンナイト参加者気分（笑）　是非是非、ご参考に。　つか何も考えずにディスクを取り出そうとすると、一番最初に特典ディスクを手に取るようになっているあたり、メーカーも確信犯（誤用）だよなぁ……

2011.03.31

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2月購入の映像ソフトについて

　先月購入した映像ソフトはいつもよりチョイ少な目で、ブルーレイを二枚ほど。　まずは、セルジオ・レオーネ監督渾身の遺作でもある“ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ”。　実を言えば、この“完全版”を観るのは今回が初めてだったりする。　正直に書けば、以前観た“旧ヴァージョン”の際は、こちとらがまだガキだったせいもあってか、物語的な面白さをあんまり感じとる事が出来なかったのだな（無論、レオーネ監督による画作りの素晴らしさというのは、充分堪能できたのだが）　で、その印象があまりに強すぎたせいで、監督自身の編集による完全版がリリースされたと聞いても、あんまり積極的に観ようとはしてなかったのよ。　ところがここ最近DVDなどでレオーネ作品を収集し始めてしまい（“アルティメット”以降のリマスター＆日本語吹き替え収録が、主な購入の原動力）、何だかんだで“荒野の用心棒”以前のフィルムを除けば、あとはこの映画を残すのみになっていたと。　それでも、いまいち購入する気がおきなくてねぇ…… 　が、ここにきてのブルーレイ版リリース――　しかもAmazon価格で1,399円とかね。　いや、ここで決断しなくきゃ、もう一生購入する機会はないな、と（笑）　おそらく年齢的にも、当時とはかなり違う印象を受けるだろうし。　　～というわけで、ようやく重い腰を上げて完全版を観終えましたよ。　んで、結論ッス（はやっ）　確かに昔観た時よりも、断然面白く感じたッス。　時間軸が移ろう展開は、この映画の肝ともいえる郷愁（ノスタルジー）を鮮烈に表現しているし、尺的にもたっぷりとったその重厚なボリュームは、まさに登場人物たちの人生の重さそのものを感じさせてくれるのな。　何より――　レオーネ監督が物凄い熱量でもってメガホンを取っているのが、観ているコチラ側にも終始ビンビンと伝わってくるのだ。　映像そのもののスケール感といい、男たちの持つ底の見えない深みといい、モリコーネの荘厳なBGMといい、最初から最後まで圧倒されっぱなし。　「レオーネ監督、死ぬ前にこの映画を完成できて良かったね～」と思わずにはいられない、まさに渾身の一作であると。　ただ、何というかね――　ここはやはり本音をズバリ書いておきますけど、以前のレオーネ作品と比較すると、やはりこの“ワンス・アポン～”が一番面白くないのも、また真実なんでさ。　“続・夕陽のガンマン”を頂点に、以降はなだらかな下降線を描いているような印象というかね。　個人的には“夕陽のギャングたち”の方が、この映画よりも面白かったもんなぁ……　よく言われるように、映画監督には好き勝手に撮らせるより、ある程度の“縛り”があった方が良い人もいらっしゃるようで、レオーネ監督は残念ながらそういったタイプに分類されるのかも知れませんな。　物凄ぇ作品だとは思うけれど、ダントツに面白いというワケでもない――　ワタクシにとってはそんな評価に落ち着きそうな作品であります。　それでもその辺に転がっている一山いくらのマフィア映画なんぞよりは、遥かに好きなんだけどね（笑）　さてもう一本は、以前このブログでもチラッと取り上げた事にあるSF映画～“月に囚われた男”であります。　何やら面白そうな風評を聞いてはいたが、ソフトリリースが“第9地区”とブッキングしてしまった為、値段が割高というのもあり、購入を見送っていたというアレでおます。　これも半年待って、廉価版リリースというタイミングでの購入と相成りまして。　さて、これがもう素晴らしく面白い！　いや、もう何処から見ても100%SFしている映画なんでさ、むしろこういったジャンルでここまで純粋な作品って、最近そうそうは無いんじゃね？　やはりハリウッドメジャーではない、英インディペンデントだからこそ、こういう映画に仕上がったんだろうなぁ。　逆に独立系にしては、それらしいショボさが全く感じられなかったりと、ホント、やりようによっては低予算でここまで立派な宇宙SFが出来るんだなぁ……と感心することしきり、であります。　一応ミステリー仕立ての映画なんで、あんまりネタバレになるような事は書けないのが、悔しいといえば悔しい。　え、他の映画では平気でネタバレしてるだろって？（笑）　――いやいやこの映画は、自分の中でもちょっと特別な位置に来た作品なもんで、敬意を払って慎重に紹介したいのであります。　そうです、エコヒイキしているの（笑）　とりあえず“2001年宇宙の旅”“サイレントランニング”“アウトランド”“エイリアン”“ブレードランナー”といった錚々たる名作SF映画群へのリスペクトによって、この映画が成り立っているのは間違いないのだろうね（監督本人もメイキングで熱く語っているし）　未来の月面基地で“HAL2000”と一緒にサイレントランニングな生活を送る主人公が、エイリアン的な陰謀に巻き込まれ、アウトランド的な緊迫感の中で、ブレードランナーな悲劇を迎えるお話？　……うん、概略はこれで間違っていないはず（大笑）　ただこの映画の真に凄いところは、こういう『どこかで観たような表現』を随所に採用しながらも、最終的には現代風の完全オリジナルなSFモノとして成立しているところなのだな。　あと個人的に辛抱タマらなかったのが、巨大なスタジオに組まれた実物大のムーンベースのセットであります。　何つーか、建物の1フロアを、そのままスタジオに持ってきたって感じ？　誤魔化しの無い間取りはモチロン、壁～天井まできっちり作られており、そのうえ室内照明まで細かく計算されてるのだから、もう観ていて溜息しか出てこないというね（メイキングでは、ロングショットを撮る為に、わざわざ壁に穴を開ける場面があったりと、なかなかに大変そうではありましたが）　それと月面上の特撮場面は、今となってはオ－ルドスタイルなミニチュアワークで撮影されており、これまた昨今のオールCG映像では味わう事が出来ない、妙にリアルな質感の表現に成功しているのだな。　ビークル類のアクションもいちいちソレっぽいし、そのミニチュア映像を更にCGでお化粧する事によって、実に素晴らしい効果を得ているのよ。　確かに手間のかかる手法だとは思うけど。　とまぁ、ビジュアル的にも内容的にも、そしてドラマ的にも（！）SF映画ファンには堪えられない魅力をギュッと凝縮した感のある、この映画――　未見の人は、この機会に是非！！　俺も、いずれは詳しいレヴューを書きたいッス。　そうそう、最後に与太話を一つ。　この映画の監督～ダンカン・ジョーンズがデビッド・ボウイの息子なのは割と有名な話なんだが、製作のトルーディ・スタイラーも実はスティングの嫁さんなんだとさ。　こういう人脈で、今作のような傑作SF映画が出来るってのも、何かカルチャーの流れ的に興味深いものがあるよね。　最近だと南アの“第9地区”といい、やはりハリウッドとは違うところじゃないと、こういう個性的で刺激的な映画は出てこれないのかもなぁ……

2011.03.01

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SF映画三昧な日々

　ブルーレイのソフトを一気に5タイトル購入。　ここ最近ただでさえ旧作は価格設定が低いのに、Amazon特価で、尚且つ2枚購入20%割引セールだったりするもんだから、これだけ買っても合計8300円程度だったりする。　一昔前のDVDよりも低価格だという何とも夢のような状況に、ついつい我を忘れてポチッとしてしまうワタクシなのでありました（笑）　まぁ基本はコレクターなもんで、５本中４本が既にDVDを所持しているタイトルなのだが、それでも最近はそれなりに充実してきたAV環境のせいか、ブルーレイの高画質高音質で見知った好きな映画を鑑賞しなおすのが、単純に楽しみだったりする。　そりゃ映画館の迫力には到底及ばないんだろうがさ、炬燵に入って酒をチビチビとやりながらのブルーレイ鑑賞ってのは、やはり至福のひと時なのだな。　で、今回の購入はSF映画オンリー。　まずは買い直し組を挙げてみますと――　ジョン・カーペンター作品を2本～“遊星からの物体X”と“ゴースト・オブ・マーズ”、　ポール・バーホーベン監督の“スターシップ・トゥルーパーズ”にアラン・ムーア原作の“リーグ・オブ・レジェンド”といった、見事にキワモノのラインナップである。　～とはいえ、どれも大好きな作品でして、気分はバック・トゥ～スターログを夢中になって読み漁っていた少年時代のオレ――ってな感じ？（笑）「うお～クリーチャーの変形、ハンパねぇ～」とか、「どいつもこいつもアッチもコッチもクビチョンパ。火星鉄道カックイイぜ～」とか、「見ろ、人がまるで生ゴミのようだ」とか、「ウォッチメンを観た後だと、これまた微妙に味わいが変わってくるなぁ……」とか、　いやぁ楽しい楽しい。　しっかしホントに好きになった映画だと、観終わった後に思わずメイキングやら何やらを隅々までみてしまうんだよな。　――何か、名残惜しいっていうかね。　ただコメンタリーはいらないかな。　こちとらの鑑賞スタイル上、製作者のネタバレはあんまり聞きたくないってのも大きいが、それ以上にコメントを聞きながら観るぐらいだったら、普通にもう一回観たほうが遥かに良いっていう。　さておき、次は上記以外の――　今回唯一の初購入～初鑑賞作品について。　随分前からタイトルやお話の概略だけは聞き知っていたのだが、なかなか実際に観る機会がなかったという、まぁこれまたよくありがちなパターンであります。　作品名は“セレニティー”　元々は米TVシリーズで、熱狂的なファンからは絶大な支持を得ながらも、1クールを待たずして放送打ち切りの目にあったSFドラマ“ファイヤーフライ”――　その待望の続編であり完結編となるのが、今作である……らしい（だってTV版は観て無いんだもん）　で、これがまた噂どおりに面白いの何のってね。　非常によくできたスペースオペラであり、キャラクタードラマでありました。　人類が外宇宙に進出した時代――　エイリアンの類は一切登場せず、人類は行く先々で惑星改造を行い、各国家を建設しながら地道に生活圏を広げていた。　そして惑星同盟樹立やらそれに対する独立戦争やらと、地球時代と相も変わらぬイザコザが渦巻くような、まぁそんな世界でもある。　で、主人公は元独立派の義勇兵で、流れ流れて今は仲間としがない海賊稼業。　手足となって宇宙駆けるは、ファイヤーフライ級の宇宙貨物船“セレニティー”　そんな彼らの船にありがちにワケありの兄妹が転がり込んできたことから、クルーたちは絶対絶命の窮地に追い込まれていくのだな。　まぁ匿っている妹の方が、実は最終兵器彼女っぽい、同盟にとっての重要な機密が何やらカンやら……　　――とまぁ、ちょっとばかし“日本のSFヒロインアニメ的”な風情があったりもするのだが、そこはソレ、ご愛嬌ってことで。　怪作“スペーストラッカー”みたいにオチャラける事も無く、全編いたってマジメにつくってあるのも、この手の作品としてはポイント高し。　そうだなぁ……お話のスケールも、同じような宇宙SFという事で引き合いに出せば、とりあえず“クラッシャージョウ”レベルの風呂敷の広げ方であり、それをまた旨い具合にクライマックスで畳んでいくんである。　やはり脚本が良いんだろうさね。　そうだよ、オレは心底こんなスペオペを、アニメ以外で観たかったんだよ！　　ていうか、この映画の前日譚にあたるTVシリーズを観てぇよ！　こんちくしょう！！　ブルーレイとは言わんから、せめてDVDボックスで良いからリリースしろよ！　もちろん今時価格な廉価版でな。　　おねがいしますよ～！　しかし最近はハズレを掴まされないなぁ……　ちょっと前に購入した廉価版ブルーレイ“銀河ヒッチハイクガイド”も、久々の正統派SFブラックコメディで、なかなか面白かったしの。　ネット情報はきちんと吟味すれば、ホント役に立つのであるよ。　こういう自分の趣味に合う映画を探すには、それこそヘタな雑誌より有効だね。

2011.01.27

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皆様、あけましておめでとうございます！

　コレが今年初めての記事になります。　これからもよろしくお願いしますね～　さて、今回は去年末から今年にかけて観た映画やTVの事などを、順番に取りあげていこうかなと。　まずは映画“涼宮ハルヒの消失”について。　とりあえず楽しめました。　非常に丁寧に作ってあり、全編通して安心して観ていられるのが、まぁいつもの京アニ作品かなと（笑）　ただ、やはり今作も作り手の作家性の弱さが気になり、残念といえば残念。　例えば後半の見せ場となる一連の『キョンの自己認識場面』とか、頑張ってイメージ表現しようとしているのはわかりますけどねぇ……　やはり通り一遍等な表現の範囲を出ることが無く、この作品ならではの『奥の深さ』や『鮮烈さ』などを微塵も感じることが出来なかったのだな。　いや、改札口のイマジネーションとかね、ホント頑張って作っているのは物凄くフィルムから滲み出ているんですよ。　だけどやっぱり、この種の映像表現としては何かが足りないのだ。　むしろ盛り上がるべき後半より、閉塞感漂う前半の映像展開の方が個人的には興味深いッス。　『（正常かもしれない）第三者からの視点』を意識せざるをえないキョンの描写は、ヘタなホラーより怖いかも。　つーわけで所謂“ビューティフル・ドリーマー”は向いて無いと思うんだよね、武本監督って（笑）　“らきすた”でのリスペクトといい、そーいうのが好きなのはよくわかるんだが……　さてお次はテレ東の正月時代劇“戦国疾風伝二人の軍師”　otsueくんと二人でダラダラ酒を飲みながら観ていたのだが、これが意外に面白く、会話もあまりしないで思わず見入ってしまったという（笑）　まずは、やはり脚本が良かったんだろうなぁ。　台詞はあくまで簡潔で、且つ内包的。　故に若干ドラマが解りづらい場面もあるが、それが逆に深い余韻を与えているというね。　『台詞の解釈』をこっちもイロイロ考えちまうし。　あと主人公の一方～竹中半兵衛の死に際を敢えて見せないとか、死後も一切回想シーンが無いとか、かなり思い切った構成をしてるんだよね。　で、これがまたある意味『人の死』というものの諸行無常な雰囲気を醸し出しており、もう一方の主人公～黒田官兵衛の視点としても、そして視聴者の視点としても、すごく有効な演出となっているのである。　モチロン脚本だけではなく映像演出もかなり頑張っており、西田秀吉が天守閣で夕暮れの黄昏の中にいる場面などはかなり印象的で、他にもこういった『良い画面』が随所にあったりする。　低予算なのはヒシヒシと感じるが、それでも良いモノを作ろうとするスタッフの心意気や良し！　軍事戦略的な描写も旨い具合にCGと情景描写を合成することで非常に解り易くなっており、ちょっとしたシミューレションゲーム的な味わいすら感じさせるのだ。　ほんとNHKの大河もコレくらい創意工夫しろっての（笑）　つか、最近のヘタな大河ドラマより、断然面白かったもんなぁ……　キャスティングも良かったし、DVDとかリリースされたら思わず買ってしまいそう。　――で最後は発売されたばっかりのソフト～“特攻野郎Ａチーム THE MOVIE”でございます。　これがもうホントに“Ａチーム”なんでさ、もう色んな意味でビックリ。　だってさ、キャスティングはムロン、設定もかなり改変されているのに、何故かＡチームに思えてしまうんだよ。　やはりメイン四人のキャラクター性が基本的に変更されてないから、なんだろうな。　つまり“ルパン三世”と同じなんである。　しかも旧TVの精神的な面は継承されており、しかもそれを割りと正面から描いているのだな。　そう、例えばＡチームファンの皆さんならご存知のお約束～『不殺』というモノがある。　これをヌルいと捉えるかどうかは人それぞれなんだろうが、少なくとも米軍特殊部隊出身の連中がここまで世界中に愛される主な原因は、おそらくこの部分にある。　実際、この映画でも中盤以降はほとんど殺していないはず。　序盤～バグダットまではかなり殺しているっぽいが、まぁあそこまでは軍事行動だからの。　それにB.A（コング）が不殺を誓うのは軍法会議にかけられて以降だし、そういう意味ではこの展開で正しいのかも。　まぁ結局はその『不殺の誓い』もモヒカンヘアー復活で反故にされてしまう（笑）のだが、それでも最終ミッションでは不殺を貫き通すあたり、これが今現在のＡチームスタイルと言えるのかも。　……うむ、こーやって割とマジメに語れるあたり、このオバカ映画はやはり何気に良く出来ているのである（笑）　ただフェイスが銃火器のスペシャリストという新設定は、あんまり好きじゃないかも。　つか、これだとフェイスのキャラが強くなりすぎるような……実際クライマックスのミッションはほぼフェイスが主人公してたし。　やはり旧フェイスのように腕っ節はからきしの方が、キャラとして愛せるよなぁ……（そーいやダーク・ベネディクトとドワイト・シュルツのバレバレなカメオ出演は、実にナイス！）　しかし最近の“007カジノロワイヤル”といい“バットマン・ビギンズ”といい“スタートレック”といい、こういったパラレルなエピソード・ゼロものって、この“Ａチーム”も含め、あんまりハズレが無いよね。　つか、どれもこれも面白い！　どーいう法則性なんだろな？　～とまぁ、あいかわらずこんな感じで今年も行こうかなと（笑）

2011.01.10

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スパルタカス、トレマーズ鑑賞

　廉価版ブルーレイ＋DVD ～“スパルタカス”と“トレマーズ”を購入。　両方とも結構クリアな画質で、当然日本語吹き替えも収録。　しかもAmazonキャンペーンで2枚購入で更にお安くなると言う（計2,894円）、まさに「好きなやつぁ、迷わずに買え！」的な仕様――　実際、迷いませんでした（笑）　で、この土日を利用して、さっそく鑑賞する。　まずは“スパルタカス”　ガキの頃のＴＶ放映でいたく感動させられた作品ではあるが、大河ドラマの“風と雲と虹と”と同様、やはりこういった必敗な『叛逆の英雄伝説』は個人的に大好きだったのだろう。　あの頃頻繁にTV放映されていた『スペクタクル・ローマ史劇系ムービー』の中でも一番印象が残っていたしたし、キリスト教勃興以前が舞台と言うこともあり宗教色が薄いのも、これまた良い感じ。　……いや、“十戒”や“ベンハー”も好きですよ？　ただこうやってソフトを購入しようとまでは思わないっていうかね。　で、監督がかのスタンリー・キューブリックなのは割と有名なオハナシだが、この作品を氏がフィルモグラフィーに加えたがらなかったってのも、こうやって鑑賞してみれば、まぁよくワカルッす。　実際、画作り的には流石キューブリックと唸る場面も多々あります。　――クライマックスで延々と描写されるローマ軍の戦陣表現とかは、特にソレっぽい。　ただ作品全体を通しての印象というと、やはりこれはキューブリック作品というより、ベースとなっている脚本のドルトン・トランボ（“栄光への脱出”“ジョニーは戦場へ行った”）のカラーが強く感じられるし、敢えてワケありなトランボを当時実名で起用し、そういった方向でプロデュースしたカーク・ダグラスの作品でもあるのだろう。　ただ雇われ監督だったからこそ、逆にキューブリックの純粋な映像テクニックが解り易く感じるという側面もあったり（キューブリック的な異物感が半端無いというか）　まぁそんな細かいハナシは抜きにしても、この“スパルタカス”は面白い。　やっぱ「オレがスパルタカスだっ！」の場面は、何度観ても泣けるしなぁ～　もっとも、物凄く贅沢で緻密に作られたNHK大河ドラマの総集編、といった雰囲気も無きにしも非ずだが（笑）　それと昔の大作長編映画でよくあったオーバーチュアや休憩タイムがノーカットで収録されている映像ソフトって、実はこれが初めての体験でありました。　なんか黒画面で延々サントラを聞かされたり、無駄に凄いッス。　で、次は“トレマーズ”　これがまたあからさまに低予算なＢ級パニック映画なんでありますが、いや何気に凄い傑作であったりします。　脚本の完成度が高いのも要因の一つでありますが、個人的にはキワモノのモンスタームービーでありながらもしっかり“ＳＦ”しているあたりを評価したいんですな。　つまり本来は破天荒なハズの『地底怪獣のいるシチュエーション』というヤツが妙に説得力を持っており、しかもセンスオブワンダーな驚きが、きちんとエンターティメントとして表現されているのだ。　もっとぶっちゃければ、ありえないオハナシなのに、作中においては妙なリアリティーがあり、しかも非日常的なワクワク感も満載であると（屋外の話なのに、密室劇的な緊張感を強いられる展開とか）　それは細かいディティール描写であり、何ともナチュラルな人物配置とキャラ表現の賜物でもあるのだろう。　この映画にはありがちに『何でも知っている博士』などは登場しないし、故に怪獣の正体が最後までヨーワカランのも、日常の延長って感じでリアリティに直結していくのである。　それとこの映画に“ＳＦ”を感じるのは、おそらく人間VS地底怪獣(群体)が、種の生存競争に見えるからなんだろうねぇ……単に人間が襲われるだけのホラーパニック映画じゃないっつーか。　まさにケビン・ベーコン演じるヴァルの台詞じゃないが、この作品の本質は「人間と怪物の知恵比べ」なんである。　お決まりに阿呆な人物も登場するが、それでも皆必死に頭を振り絞って、怪物を撃退し生き残る方法を模索するのよ。　一方、怪物にも相応の知能があるらしく、同じ手は二度と通用しない。　しかもこの映画にはオカルト的な事象は存在しないので、両者共やればやっただけ物理的な成果が出る。　だからこそワクワクするしハラハラドキドキするし、最後の勝利が何物にも変えがたい高揚感を呼び込む。　「飛べるのか？　この阿呆っ！」　崖下を覗き込むヴァルの最後の咆哮が、実に気持ち良い～ッス！　人類を舐めんなよ、ミミズ野郎っ！！（笑）　

2010.11.30

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ミクの日感謝祭 39's Giving Day / Blu-ray

　ず～っと買おうか買うまいか悩んでいたんだよねぇ……　これまで買わなかった理由は結構単純で、ただひたすら価格が高いから(笑）　いや、マジにブルーレイとはいえ、今時Amazonで一枚5000円を越えるソフトなんて、冗談じゃないっていうか……ニホンノソフトハホント、ドレモコレモオタカイデース。　～とはいえ、このソフトがカナーリ欲しかったのは事実でありまして。　特に最近は海外で紹介され話題になっているらしく、YouTubeの動画ファイルもよくヒットするし、しかもそのたんびにズ～ッと見入ってしまうというね。　もう、そんなに好きなのなら買えよ、オレ（笑）　Stingrayの“地底王国”の発売も来月に延びた事だし、ちょうど良いじゃん。　キャロライン・マンローが初音ミクに代わったと思えば……（我ながら、なんだかなぁ）　んで結局、ミクちゃんの美しい御御足をもっと綺麗な画質で拝みたいだろ？～等といった内なる悪魔の囁きに、脆くも屈してしまうのでありました。　で、たった今観終わったところでありまして。　　この何ともいえない高揚感はアレだな。　ズバリ、お台場のガンダムを実際に眼前にした時と似たような感じ方なんだろうね。　こういったコンサートを現実にしちゃう日本人は、まさに愛すべきバカ――　もうそれにつきるんである。　ホントワタクシ、ニッポンニウマレテヨカッタデース！

2010.11.18

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X-MENとロボコップ

“X-MEN トリロジーブルーレイ・コンプリートBOX”と“ロボコップ・ブルーレイ・トリロジーBOX”の2セットを、ほぼ同時期に購入。　ロボコップは予約して新作を購入したワケだが、X-MENの方は恒例となった感もあるAmazon特価～66%offで当然のように目がくらみ（笑）、躊躇せずにポチッとする。　ま、“ウルヴァリン:X-MEN ZERO”が収録されてないボックスセットなんで安くなったんだろうけどさ、X-MENは三部作で綺麗に完結しているからね、これはこれでコレクションしていても良いかと。　続編の製作が決定しているウルヴァリンの方は、後でツインパックでもリリースしてくれたら良いんだけど……まぁ間違いなく全5本セットになるんだろうなぁ（笑）　で、このロボコップとX-MENのボックスセット――　結果的に二つとも4500円前後で購入したのだが、やはりこの位の価格だと、好きな映画なら悩まずに購入する気になれるんだよね。　両方とも映画3本収録だから、1作あたり約1500円程度。　映画館の入場料と比較しても、まぁ納得のお値段である。　～とはいえ初めから廉価版なロボコップとは違い、X-MENの方はあくまで割引（バーゲン）であるからして、やはりと言うか装丁には雲泥の差があったり（笑）　アウターケースは高級感溢れているし、特典ディスクも当然のように収録されている。　対してロボコップは安っぽい紙のケースで、内容もバラ売りをそのまま入れただけ。　ま、しょーがないんだけどさ（パッケージイラストは結構カッコイイけど）　あと2000円ほど価格を上げれば、バック・トゥ・ザ・フューチャーBlu-ray BOX程度の仕様にはなるんだろうがねぇ……そうなると、やはり購入への敷居が若干高くなるし。　理想はやはりバーゲン狙いか（笑）　さておき、実は今回初観賞だった“ロボコップ3”なのですが、事前に聞いていた散々な評価の割には結構楽しめたのでありました。　確かにバーホーベン臭は殆どありませんが（“ロボコップ2”にはまだ多少あった）、別方向の作品と割り切れば、決して悪くは無いかと。　キャラクターたちが無意味にガンガン死んでいくのも、相変わらずだったし。　オムニの重役が拳銃自殺する場面では、不謹慎にも笑ってしまったもんなぁ……　それとミーハーに、ジェットパック装備のロボコップは燃え燃えであります。　――“マジンガーＺ”のジェットスクランダー的な快感というかね（笑）　本来は飛びそうも無いモノを飛ばすというのが、こういった描写のまさに醍醐味なんでさ。　そもそもロボコップって、人間並みのジャンプすら出来なさそうじゃないですか。　それがあれだけ画面を縦横無尽に飛び回るんですから、そりゃ開放感が半端無いというかの。　いやいや、今回も楽しいAVライフでありました。　後は月末にリリースされる廉価版ブルーレイ～“トレマーズ”と“スパルタカス”か。　これまた楽しみ楽しみ！　

2010.11.13

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青の6号 BD-BOX

　青6のブルーレイを購入。　全4話収録のamazon特価7546円と聞けばまるで廉価版のように思えるが、考えてみれば時間にして映画一本分でしかないんだよね～（笑）　つまりそんなに割安でもないし、実際ブックレットや特典ディスクも同梱されており、立派に通常版仕様だったりする。　こちとらとしては、その辺を削って1000円でもいいから安くしてくれた方がありがたいのだが、まぁいいさ。　LDで揃えてDVDを購入しなかった身としては、それなりに嬉しいアイテムだしの。　画質の方は、かなり頑張ってリマスターしてるんじゃね？　演出でワザとボカしている画面とシャープでクリアな画面のコントラストが、結構チグハグな気もするけどね――　馴染んでないっていうか、後で弄くっているようにしか見えないな、っていう。　何にせよ、個人的には及第点ッス。　内容的には……　やっぱり好きです、青6（笑）　所謂“カッコつけアニメ”なんですけど、それが許される貴重な作品っていうかね。　スタッフの若い熱意みたいなものがストレートに伝わってきて、随所に見られるドラマ的な稚拙さはどうでもよくなり、こちとらも『良かった探し』に専念しちまうと。　6号とグランパスはカッコイイし、第3話のミューティオは無敵にカワイイ。　郷田ほづみ演じる主人公～速水鉄はチョイ惜しい感じだが（特に1話の見せ方がね）、それでも往年のショーケン狙いなのはよっくわかるぞ～　何だかんだで一気観しちまったしね。　あと潜水艦モノ好きとしては、“サブマリン707R”の第2話をブルーレイで鑑賞したいなぁ……

2010.08.28

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第9地区 Blu-ray＆DVDセット（初回限定生産）

　かねてより前評判の高かった“第9地区”のブルーレイを、Amazonで購入。　意外にこちとらの予想に反する内容で、しかもそれが個人的により好みの方向だったりして、なんだかとてもラッキーな気分。　漢気溢れるヒーロー映画というのは、流石に言いすぎですか（笑）　クライマックスに暴れまくるパワードスーツとそれに付き従うエイリアンが、何故か“ガングリフォン”と“仮面ライダー”に見えるのは、日本人ヲタクのどーしようもないサガなのだろうて（爆笑）　～とはいえ、いたってマジメなレヴューもＵＰしてみましたんで、興味のある方は是非どうぞ！　　>>Go to “DVD,ATTENTION!”　　　　※微妙に改訂(2010.8.16.月)　しっかしヴィカスがパワードスーツに“乗り込む”くだりは、どーみてもガンダムだよなぁ……

2010.08.15

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UK版Blu-ray、初購入

　ちょっとばかし臨時収入があったんで、以前から興味のあったUK版ブルーレイBOXを新品で購入する。　“ダーティハリーアルティメット・コレクターズ・エディション”と“バットマン・アンソロジーコレクターズ・ボックス”で、2アイテム併せて8千円程度という、何とも破格のお値段だ。　しかも中身はフツーに日本語版収録で、PS3でも何ら問題なく再生できるあたり、これじゃ国内メーカーはマジにヤバイんでないかい？　まぁメーカーも最近は頑張っており、ダーティハリーも2千円程度の廉価版をリリースしてはいるんだがね――　なんとこのUK版は全五巻セットで、その半額以下の換算となるのだ。　いやはや……　このUK版レベルまで価格を落とせとは言わんが、それでも「このくらいの値段だったら、きちんとした日本語のパッケージで手元にに置いておきたい」って価格設定にしないとさ。　バラ売りではそれなりに安くしてくれても、こういったコレクター向けBOXはなかなか値引いてくれない傾向が強いし。　もっともUK版にだって、価格以外の部分では結構ケチを付けられるけどね。　これ見よがしにくっ付いているダサイ“18禁マーク”とか、いかにも廉価版らしい安っぽい外箱の仕様とか。　バラ売りを単純に纏めただけなので結構ボックスの幅があるってのも、如何にもやっつけな仕事っぽい（笑）　まぁ、圧倒的低価格の前では、全てがどーでもよくなるのだが。　今はネット通販で、労せずに輸入物が手に入るご時世だしの。　オレだって、ホントは小洒落た日本語パッケージが欲しいワケよ。　しかし現状、国内版BOXは余程の思い入れがないと、買えないような金額だからなぁ……　単品でもアニメや邦画の古いタイトルとかは、もっと安くしろよな～

2010.07.17

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BLUE SEED Blu-ray の画質について

　先日このブログでブルーシードBlu-ray版の画質があまりパッとしないモノだと書きましたが、ちょっと訂正しておこうと思います。　～というのも、Disc5に収録されている“ブルーシード２”の映像が、思いのほか綺麗だったんですな。　このパート2は、本編放送終了の二年後に製作されたOVAでありまして、まぁTV版とは比べようもないくらい他愛も無い内容（各キャラのちょっとした後日談的なモノ）なんですがね。　つか、ぶっちゃけ当時ワクテカしながらLDを購入して、ちょっとガッカリしたくらいのシロモノっす。　まぁ今回観なおしてもその辺の感想は左程変わらないんですが、驚いたのはそのあまりにクリアな画質なんであります。　OVAだからなのか？　それとも空白の二年間に余程の技術革新があったのか？（笑）　何にせよ、今回収録された“２”の映像は、フルハイビジョンで鑑賞してもヒジョーにクリアで美しいものでありました。　～という事は、もしかするとTV版の方のリマスターは、現状アレで限界なのかもしれんなぁ。　せめてマスターがテープじゃなくてフィルムだったら……と思わんでもないが、詮無きこと。　とりあえず、こんな辺境のブログにあってもなるだけ正しい情報を伝えるべく、きちんと書き加えておきますね～（笑）

2010.07.13

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BLUE SEED Blu-ray BOX【期間限定版】

　“ブルーシード”のブルーレイBOXを購入する。　同じキングの“ナデシコ”みたいに廉価版DVDも同時にリリースしてくれたら、そっちを購入したんだがなぁ……　HDリマスターされた画質って綺麗は綺麗なのだろうが、やはり最近HD製作されたアニメほどの美しさは、ぶっちゃけ感じられないんだよねぇ。　――確かに汚くは無い、ってレベル？　まぁ実際にDVDと見比べれば差は歴然とするんだろうけど、昨今のアプコンはかなり高性能みたいだからな。　BOXモノだと一万円は差がつくし、やっぱ安価なDVDで良い気がするよ。　キングもそーいうユーザー心理がわかってるから、今回はDVD-BOXの同時リリースをしないとか（笑）　さておきLDで全巻を揃え、DVDはレンタルでお茶を濁していたワタクシとしては、今回のアイテム――まさに個人的にも“ブルーシード”の決定版。　多少古いギャグも見受けられるが、本筋は物凄く骨太なこの作品。　やはり面白い！　ブックレットの座談会で神谷監督が仰っているように、まさに世紀末～昭和日本の行き詰った空気がビシビシと感じられ、特に後半戦の吸引力は尋常じゃありまっせん。　そっかぁ、楓はそういうキャラだったのかぁ……　“ネオランガ”の島原姉妹といいコレといい、ヤバイキャラ造詣が多いよなぁ、この監督さんは。　とりあえず、しばらくしたらレヴューでも書いてみますかね。　話がランガやらクウガやらサードやら、アチコチに脱線しそうな気もするが（笑）

2010.07.10

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ブルーレイの一長一短、なれど吹き替えは絶対の正義w

　さて、今月も廉価版のブルーレイソフトを三本ほど購入する。　まずは“ハイランダー”　DVD版があまりに低画質、且つ6:4レターボックスといった仕様だったので、Amazonの半額セール（2500円）はまさに僥倖。　～とはいえ、吹き替えが収録されていないとか、妙ちくりんな改行による字幕の読みにくさとか、HDリマスター映像の品質はカットによってかなりの差があるとか、まぁ文句もそれなりにあったりする。　それでもDVD版より遥かに美しい映像が堪能出来るのは、何とも感激モノである。　特に広大な中世の原野などは、その場の空気すら感じ取れるほどに圧巻。　しかしあまりに高画質なため、本来は見えなくてもいいモノまでイロイロ見えるのは何だかなぁ……　セットの天井が見えたり、崩れ落ちる壁の向こうにスタッフの姿がモロに見えたり。　まぁそのせいか知らんが、時折舞台劇の録画を観ているような錯覚に陥るんだよな。　つか見方を変えれば、そもそも舞台劇風な作りなんだろうね、この“ハイランダー”っていう映画はさ。　さて二本目は“2010年”　こちとらもDVD版は6:4レターボックスで吹き替えなしだったのだが、このブルーレイはTV放映版の吹き替えが収録されており。もうそれだけでポイント高し（笑）　ていうか、ロイ・シャイダーはやはり羽佐間道夫でしょ！　チャンドラ博士の富山敬といい、ホント昔の声優さんは演技に味があるよなぁ……　ピーター・ハイアムズ監督のSF感覚は嫌いじゃないし（つか好き）、“アウトランド”とかも是非TV放映時の吹き替え収録でブルーレイをリリースして欲しいッス。　画質はムロン最高。　ただ宇宙空間の描写は発色良すぎて、ちょっとイラストっぽく見えるのが残念といえば残念。　まぁシド・ミードデザインのレオーノフ号を余すことなく堪能するための高画質と割り切れば、そのように些細な（？）欠点など、まさにどうという事は無い（笑）　ああ、早く“エイリアン2”もこのレベルの映像で観たいものである。　で、最後の作品はクリント・イーストウッドの“ガントレット”だ。　よほど視聴率がとれるのか、これまでにも死ぬほどTV放映されており（一時期は毎年やってたような気すらする）、個人的にも大好きな作品なのだが、結局DVDは購入してなかったのだな。　これもまた吹き替えの在る無しが原因で、山田康雄の声じゃないイーストウッドなんて～以下略。　とりあえず上記2作品と違い特撮場面が全く無いおかげで、画面のアラもあまり目立たず、ゆっくりと作品世界に浸れましたとさ。　つか“マッドマックス2”やこの“ガントレット”のような、いわゆるCGを使わない往年のアクション映画だと、ブルーレイによる高画質映像の恩恵は多大なモノがあるよな。　だって撮影現場のピリピリとした空気や緊張感が、観ているコチラにもダイレクトに伝わってくるんだもんよ。　埃と一緒に石や砂も同時に飛び散っており、バイクでこけたりするとそりゃもう大変な事になるってのが『感覚的に理解できる』ような映像の表現力？　まさに映像による疑似体験のエンターティメント性とでも言えるのか。　中盤ソンドラ・ロックが野宿をする場面で、「よーそんな石だらけのところで寝られるなぁ」と思わず突っ込んでしまうくらい（笑）　加えて、目的地に到着するまで意地でもバーストしないバスのタイヤに敬服しつつも、その劇画的な魅力を見事に表現した故フランク・フラゼッタによるジャケットが、これまたサイコー！なのである。　いやぁ何にせよ、三本とも買って良かったなぁ……安かったし、うん。　“ハイランダー”DVD版のレヴュー　>>Go to “DVD,ATTENTION!”

2010.06.19

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