なんでそうなるの

2006/02/05(日)15:59

慈眼寺での野宿

お遍路さんに行きたい(35)

 いつものようにくたくたになって たどり着いた 慈眼寺さんでは 野宿用に お不動様の お堂を貸してくれました。  建冶寺へ行く道中 食堂の女将さんに 教えてもらった お不動さんに 宿を貸していただくことになったわけです。  雨も降ってきました。   同宿する若いお坊さんは 茨城県の まじめそうな天台宗のお坊さんでした。  お坊さんは 穴禅定に行ってこられたとかで 白衣が 汚れておりました。  私は 予算と体力が限界に近づいていましたので 翌日 鶴林寺にお参りをした後 帰ろうと思ってましたので その話をしたら せっかく道連れになったのに と残念がってくれました。  彼こそ 本格的な修行の旅で その話を聞かせてもらえたのは 本当に 嬉しいことでした。   お遍路に来てからは 1回だけ以前出会った宿で お金を出して布団に眠っただけで 後は 善根宿とか野宿ばかりだったようです。  あの日は かなり疲れていて その上 にわか雨にすっかり 何もかも濡れたてしまったため やむなく投宿したらしいのです。  その上 前夜は 私が泊まった宿の傍の 山門の脇にある屋根付きバス停で野宿したというのです。  食事は? と聞くと 前日昼以来 ほとんど口にしていない というので びっくりしました。  私は 残っていた食料をリュックからすべて出しました。  巻き寿司1本半と カロリーメイト1箱ほど 氷砂糖少々 程度しかありませんでしたが 何か 仏様にお供えするような気持ちになり 食べるように進めました。  彼は遠慮して 口にしようとしませんでしたので 一切れ先に食べて見せ 早い夕飯を滝のところで取ったから もう入らない といって食べてもらいました。  ぺろっと彼は食べました。  若い彼には到底足りる量ではなかったと思います。  仏様にお守りいただいて眠るのだから これほど心強いものはない と励まされ 初めて 塗香を塗ってもらい お堂での野宿の眠りにつきました。  その夜 見た夢も はっきり覚えています。  男の人の亡霊らしきものが お堂に入ってこようとするのですが お不動さんが  入ってきてはならん と守ってくれておられました。

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