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2013/07/28
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『シンメトリーとモンスター 数学の美を求めて』(マーク・ロナン、訳: 宮本雅彦、宮本恭子)を読みました。

数学的な対称性と、モンスター群についてのノンフィクションです。数学的な対称性には対称操作が存在しますが、対象操作に含まれる操作は群をなします。もちろん無限群で表現される対象操作も多々あるのですが、ここで問題となっているのは有限群。有限単純群の分類のうち、散在群のうち最大の位数を持つものがモンスター群であります。モンスターとはすなわちmonsterであって、怪物だとかの意味を持つモンスターです。

最初にエヴァリスト・ガロアによる群論の誕生から始まり、ソフス・リーによるリー群の発見などが語られ、他の数学の領域との境界上で繰り広げられる有限単純群の分類問題が進展していく様子が語られています。

有限群の分類問題においてはリーチ格子との関係ははずせないため、当然ながらリーチ格子が出てきます。ノンフィクションを読んでいるとしばしばある、「ああ、この話はさっきの別の本でも読んだよ」現象がまた発生しました。ジョン・ホートン・コンウェイが週2回自由な時間をもって研究しようとした話とか。

なんで10章の冒頭と13章の冒頭で引用されているゴッドフレイ・ハロルド・ハーディの文章の文献名がそれぞれ『ある数学者の弁明』と『数学者の謝罪』となっているんでしょうか。


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Last updated  2013/07/28 10:27:19 PM
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