日本という国
<日本という国>
少し前に「GO!」という映画をビデオで見た。 正直窪塚洋介くんはあまり好きではないのだけれど・・・だいぶ話題にもなっていたし、 いつビデオ屋に行ってもレンタルされているから。そんなにいいのか?!というかんじで。 窪塚くん演じる主人公は在日朝鮮人で(といっても生まれも育ちも日本なのだから在日というのもおかしな 表現だと思うけど)、柴崎コウ演じる可愛い女の子と恋に落ちる。 のだけど、その彼の国籍が二人の交際の壁になる、というお話。
彼の国籍を知って動揺しまくる柴崎ちゃんの役柄は特異だと思った。 小さい頃から父親にいい聞かされてたとはいえ、そんなに中国や韓国・朝鮮の人を受け付けないものか?と。 日本という国は島国で、日本人は自分で思っているよりももっと愛国心が根強い、と私は考えている。 私にゆかりの深いオーストラリアもたしかに大きな島国ではあるけど、国の成り立ちがイギリスからの 移民というところからして日本とは大きく違うし現にオーストラリアはイギリスどころかアメリカや日本・中国文化 も多様に入り乱れた国である。 日本人の愛国心。これは、自分の国を大切に思うというよりかは、他文化を受け入れがたいということだ。 明らかに国籍の違う人を見れば「外人」だと奇異や好奇の目を向ける。 風呂に入る習慣がないことを不潔だと嘲笑う。 戦争や紛争があることを、とても遠くのことだと思う。 「違うのだ」と認識する前に受け入れようとしないから、壁を作り、踏み込めないし進めない。 向こうはそんなものハナからなくて、ちゃんと対等に接してくれるというのに。
血や国籍は自分ではどうにもできないものだとしても。それが人の人格を形作るものではないはずだ。 大元を辿れば誰でもみんな同じところに行き着くのだから、それを差別するのは間違っている。 好きな人が国籍が違うとわかっただけで不安になったり離れたりしなければいけないなんて悲しすぎる。 本当に好きなら、そんなこと微塵にも思わない。どんな過去を持っていても、どんな事情があっても、 その人そのものを見つめていられるはずなんだから。 それよりも私は、もしそういうことがあっても相手が同じ言葉を話せる人だというだけで嬉しいと思う。 国際結婚や恋愛に憧れたりもしたけど、やはり言葉の違いは大きいものだから・・・。 いくら半年海外に滞在してたとはいえ、まだ頭の中では日本語から英語に翻訳する作業(逆も)は必要だったし。 英語の少ない表現方法(単語など)では、日本人独特の繊細な感情や情緒は表現しにくいものがあると思うし。
いろんなものが流れてきて、日本特有のいいところを忘れてしまう日本人も悲しいけれど それを恐れて外から入ってくるものを拒んでいるのでは何も始らないと私は思う。
|