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Rainbow Sigh

Rainbow Sigh

豪州滞在レポ2



豪州滞在レポ2

『渡航してから日本人同士での勉強会まで』

「ホームステイ」とは違うと、前回書きましたがつまりこちらは客人ではなかったということです。
客なら、もてなされ、むこうから話しかけてくれ、困ったことがあったらなんでもフォローしてくれて
親切丁寧いたえりつくせりなのでしょうが違いました。

一番初めに紹介された家族は3男1女の子供がいる郊外の家庭でした。
奥様は妊娠中でおなかが大きく、そのためヘルパーを要していました。
3番目の男の子(4歳)がとてもよく私になついてくれて、一緒に遊んだり楽しくやっていたのですが
奥様の体調が万全でなく私を受け入れ面倒を見る余裕がなくなってしまい3日で滞在先のチェンジになりました。

2番目の家族は父子家庭でした。とても身体の大きな(肥満体型の)お父様と、15歳と9歳の男の子で
男性だけの環境でした。離婚した元の奥様は8歳の女の子と一緒に少しはなれたところに住んでいるとのことでした。
父子家庭だったので、その家族には完全に「お母さん」の仕事をする人が抜けていてそれを補うために
日本人を受け入れている家族でした。
この環境のせいだとは今更言いたくないのだけれど、奥様がいないとなると手本にするべきものがなくて
初めから手探りの状態で仕事をしなければいけませんでした。
はっきり言って、全然お役に立てなかったと思います。約2ヶ月間滞在していたのですが日に日に家族との会話が
なくなっていき(もともとあまり会話の多い家族ではなかったのですが)ストレスが溜まり、家事の仕事も私流でいいのか
悪いのかもわからず毎日を消化するだけでした。
もちろん週末は休日でしたが、一人で街に出る勇気もなくて近所を歩いて散歩するくらいの息抜きしかできませんでした。
(そこは海がすぐ近くにあって、散歩するにはとても贅沢な環境でした。きれいな景色を写真に撮ったり、すれ違う人と
言葉を交わしたりするのはとてもいい息抜きでした)
このとき私はまだオペア制度を完全に理解できていなくて、まるで家政婦のような扱いに疑問だらけでした。
でも週末になって私がday-off(休日)になると料理する人もいないので、マックかデリバリーのピザの夕食を繰り返すしかない
この家庭は私から見ると少し異常だったように思います。このときほど、家庭には父と母が両方いるべきなのだと
強く思ったことはありません。
 
解放される気持ちでその家庭での滞在期間を終え、それから2週間同時期に渡豪してきた日本人6人での研修が始りました。
日常英会話の勉強や、文化の勉強、買い物や仕事の仕方、現地滞在のための諸手続き、銀行口座の開設、
仕事の面接のデモなど、そういうことをした気がします。
食事は毎日与えられた食材を使い自分たちで料理し、まさに寝食を共にする生活でした。
後にその時のグループは、サポートセンターの今まで集った日本人の中でもとてもまとまりがよくいいグループだったと言われたのですが、
確かに境遇も年も違う男女6人が、毎日の生活の中でいろんなことを話し学び、得て皆が成長していたような気がします。
私はこの日本人同士の研修がなかったら、抱えたままのストレスをどうすることもできず精神状態が不安定なままだったと思います。
この期間中もすでに不安定で、うまく自分の言いたいことを表現できずに泣き出したり会話中に上の空だったりしたことがありました。
それにもかかわらず皆私を変な目で見るようなことなく、本当にフレンドリーに接してくれ楽しい時間を過ごすことができました。
今でもこのときのメンバーとは連絡を取り合っていますが、皆にはとても感謝しています。

その時に皆と話したことで、このプログラムは「仕事の一環」なんだということ、大抵どの家庭も諸事情を抱えていてヘルプが必要なこと、 
中にはもっと劣悪な条件の家庭もあることを知りました。
みんな「楽しいだけ」の滞在ではなかったことを打ち明けたのです。だけど皆、それまでもそれからもこのプログラムに参加し
長期滞在という形で海外生活を送ったことを後悔することはなかったと思います。
楽しいだけなら、今こんなにも鮮明にあの頃を思い出したりしないような気がするのです。
ただ楽な毎日だったら、あの時みんなで話し合い慰めあうこともなかったし、帰国してからも関係が途絶えないわけがないのです。

ちなみにこの日本人同士の研修中滞在していたアパート(?・シャワー、トイレ、キッチン共同の宿泊施設みたいな所です)に
韓国人も滞在していて仲良くなりました。韓国式の食事をしたり、途中数日しかいなかったけどとてもかっこいい青年と
知り合ったり楽しかったです。(その青年、とても優しくて英語が上手で博識で、みんな大好きでした(女性陣はもちろん男性陣も))。






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