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Feb 13, 2007
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カテゴリ:小説 上杉景勝
  直江山城守は今回の合戦に、薄浅葱糸縅(うすあさぎいとおどし)の甲冑と愛

の前立の兜をもちいていた。その姿で陣場原の前田勢の本陣を訪れた。

「上杉の直江山城守兼続が参ったと申すか?」

  五十歳となった利家は堂々たる貫禄の、戦国生き残りの武将である。

  元同僚の秀吉の下で金沢城主となり、皮肉にも上杉家累代の領地、越中は

彼の支配地であった。この度の小田原城攻めには倅の利長を伴っての参戦であ

った。上杉家の執政直江山城守兼続は大阪城でも名をはせていたが、利家から

見れば陪臣(ばいしん)としか思えなく、やや蔑みの目でみていたのだ。

「上杉景勝が家臣の直江山城守にございます」

  見事な甲冑姿を利家の前にあらわし、前田利家がその威に圧倒された。

「山城か、まずは腰をおろされよ」  前田利家が床几を薦めた。

「かたじけのうござる」 臆することもなく床几に腰を据え、利家を見つめた。

  折り目ただしい挙措、白皙の顔に智謀をひめた眸が利家の眼をとらえた。

  この男、傑物じゃな。流石に人を見る目をもっている。

「何事にござるかな」  言葉が改まっている。

「我が主人の言葉をお伝い申し上げます。我ら三万七千の大軍を擁しておるも

のの戦略、戦術を一本にせねば雑軍同様、勝てる戦も勝てませぬ。我が家臣の

直江山城守に考えをお尋ね頂ければ幸いと存ずる。これが上杉景勝の申し出に

ございます」  山城守が深々と低頭した。

「山城守殿、お聞きいたそう」  「申しあげます、松井田城攻撃は直ちに中止

下され」  「攻撃を止めよと云われるか?」

「この大軍で陥せぬことはございません、なれど損害が大きいと勘考いたします。

まずは、松井田城の支城を陥し裸城にいたしまする」

「そこもとの言う支城とは西牧城、国峰城、安中城の三城にござるな」

「左様に」  「うむー」  利家が腕組みをして思案している。

「そこもとの言うとおり戦術を一本にせねば、銘々が勝手な戦をする。めくら滅法

攻撃しても損害が出るだけじゃな」

「ご了解いただけるならば、我が上杉勢一手で三城を攻め落とす覚悟にございま

す」 「景勝殿が、そのように申されたか」

「はっ、関東は故謙信が何度となく攻め込んだ土地にございます。我が配下の

武将連は地形を熟知いたしております」  前田利家が分厚い顔を和ませた。

「我らは松井田城を包囲し、蟻一匹逃すことのない手配りをいたす。三城の攻略

は上杉景勝殿にお任せいたそう、だが、加勢の兵を一兵も出さずば前田利家が

笑い者になります、依田康国殿の四千名を与力といたす」

「これは主人が喜びましよう。すでに四月、関白殿下のお怒りのないうちに始末

をつけまする」  こうして直江山城守兼続は自軍にもどって行った。

「彼が直江山城守兼続じゃ、太閤殿下のお気に入りの武将じゃ」

  利家が倅の利長に語りかけていた。

「豊臣の姓を名のることを許された、上杉家の軍師と聞き及んでおります」

「初めて会ったが恐ろしい人物じゃ、それを御する景勝も侮れぬな」

  翌日、景勝は国峰城を与力部隊の依田康国の軍勢に任せ、安中城は直江

山城守と藤田信吉に攻略を命じた。自身は残存の上杉勢を率い、西牧城を攻撃

目標とした。攻城軍は火のでるような攻撃を開始し、四月十八日には三城すべて

を攻略した。松井田城は孤城となった。

  知らせをうけた前田利家は総攻撃を開始した。その日は十九日であった。

孤城となった松井田城の士気は低下し、二十二日には本丸が陥落した。

  ここに城兵の助命を条件に、大道寺政繁は降伏した。彼はその後、前田利

家に与力し北国勢の道案内として、北条勢を敵にまわすことになる。

  難攻不落の松井田城の落城は、上野(群馬県)各地の北条方の戦意をくじく

結果となり、四月には箕輪(みのわ)城が降伏し、ついで石倉城も開城した。

  五月三日には大道寺政繁の持ち城の、武蔵(埼玉県)河越城が利家に引き渡

された。こうして戦線は上野(こうずけ)から武蔵へと移っていった。

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Last updated  Feb 13, 2007 11:36:03 AM
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