000000 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

長編時代小説コーナ

PR

X

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile


龍5777

Favorite Blog

^-^◆ 今や必需品の… New! 和活喜さん

沙夜月 得津美恵子 New! 千菊丸2151さん

今頃キッチンを整理 New! うめきんさん

【東京2020】と【東… New! fujiwara26さん

果報は寝て待て!(… New! 韓国の達人!さん

Comments

 http://buycialisky.com/@ Re:士道惨なり(11)(12/10) cialis muscle paincialis daily use side…
 http://buycialisky.com/@ Re:改定  上杉景勝(12/11) cialis 5 mg prezzo in farmaciaanti cial…
 http://buycialisky.com/@ Re:騒乱江戸湊(04/28) cialis in spanien kaufenavoid counterfe…
 http://buycialisky.com/@ Re:「改訂  上杉景勝」(04/21) what happens if a woman takes viagra or…
 http://viagraky.com/@ Re:士道惨なり(11)(12/10) offshore viagra &lt;a href=&quot; <sma…
 http://viagrayosale.com/@ Re:改定  上杉景勝(12/11) waar kan je viagra pil kopen &lt;a hre…

Category

Freepage List

Calendar

Apr 10, 2007
XML
カテゴリ:小説 上杉景勝
  最上勢は必死の抵抗をこころみていた。地の利をえた小城の長谷堂城を、

上杉勢はなかなか抜くことが出来ず、戦線は膠着情況に堕ちいっていた。

  上ノ山城攻略も、最上勢の善戦のまえで難戦を繰り返している。

  そうした形勢をみた伊達政宗が二万の大軍を率い、福島城攻撃を策し、

飯坂に陣を敷いた。その翌日、伊達勢の武将木幡四郎右衛門が、敵情視察とし

て手勢百騎を従え、福島城の近辺に姿を現した。

  福島城には城代の本庄繁長と、あらたに召抱えられた蒲生家浪人の岡左内

が護りを固めていた。左内は七十名の兵を率い城から打って出て乱戦のすえに

敵将の小幡四郎右衛門の首級をあげる働きをみせた。

  それを見た歴戦の政宗は勢を梁川城へと転進させた。ここの城代は弱冠

二十二歳の須田長義であった。彼は防戦につとめ、奇策でもって伊達勢を撃退

してみせた。上杉勢の将のなかでも将才をもった若武者であった。

  山城守は水原親憲と甘糟景継に、六千名の兵を授け援軍として派遣した。

これに勇気百倍した者が、岡左内であった。

  彼は黒具足に猩々緋(しょうじょうひ)の陣羽織に南蛮兜で、松川(福島より

一里)の陣中にいたが、配下を率い先駆けし伊達勢に迫った。

  政宗は小勢の岡隊をみて降参と考え、岡左内に使者を遣わし訊ねさせた。

「降参の者か?」  左内は黒の駿馬に跨り、凄味をおびた笑みを浮かべた。

「さにあらず、合戦つかまつるなり」 と叫び一団となり突撃した。

  これに伊達勢は先鋒の大軍をむけ、乱戦となった。

  左内は手勢の半数を討ち取られ、自らも満身創痍となり退却をはじめた。

それを見た政宗は騎馬を乗りつけ、斬りかかった。左内は陣羽織と具足の胴を

割られたが、すかさず血濡れた太刀で片手拝みとし、政宗の兜の目庇から膝

頭まで斬り返し、ひるむ政宗の大刀を薙ぎ折り、後も見ずに川を渡って引きあげ

た。「逃げるとは卑怯、とって返し勝負せよ」

  政宗が面頬の中から叫んだ。水飛沫をあげ対岸に馬を乗り上げた左内は、

「眼の利きたる剛の者は、そのような大勢の中には返さぬものよ」 と、云いすて

味方の中に駆け込んだ。あとで、あの武者が伊達政宗と聞いた左内は、「さらば

組打ちしても、首を討ち取るべきであった」 と長嘆息をしたと云う。

  これは戦国武者の荒々しい一事を物語るものであった。戦後、政宗は三万石

で左内を召抱えようとしたが、左内は旧主の好み、忘れがたし」と断っている。

  この岡左内は奇士であった、日頃から金銭を好み、屋敷の座敷に銭が裸で

積まれていたという。人々は眉をひそめていたが、本人は一向に気にせずにい

たが、この合戦の前に景勝に永禄銭一万貫を寄進している。また死にのぞみ、

同僚に貸した借用書をすべて焼き尽くし、この世を去ったという。

  この松川合戦は上杉勢が優勢であった、伊達方の首級を千二百九十余もあ

げたと言われている。

  伊達勢は転進し、九月二十四日、須川のほとりの沼木で陣を敷いた。

  山城守も、すかさず陣容をあらため対峙した。こうして長谷堂城をめぐる

戦線は膠着状態となったが、この情況でも小競り合いが連日つづいていた。

  これを好機と捉えた最上義光は、長谷堂城への兵力増強を計っていた。

  上杉の先鋒大将の上泉泰綱は、三名の騎馬武者を伴い周辺を巡視してい

た。すでにこの山形一帯は冬の気配をみせはじめている。

  長谷堂城には旗指物が風にあおられ、依然として健在である。

「御大将、馬蹄の音が聞こえます」  四人は馬をとどめ耳をそばだてている。

確かに馬蹄の音と甲冑の擦れ合う音が聞こえる、四人が小高い丘に身をひそめ

た。眼下を騎馬武者が五十騎と、百名ほどの足軽が城に向かっている。

「山形城からの増援部隊じゃ、お主は我が陣にもどり兵を率いて参れ。わしは

物見をいたす」  泰綱の下知で一騎が足音をひそめ陣中にもどって行った。
  
  敵勢の先頭には大兵の武者が馬を急がせている、なかなかの強者としれる。

  泰綱が引き締った横顔をみせ様子を探っていたが、おもむろに命じた。

「弓矢を貸せ」  暫くみつめた上泉泰綱が弦を引き絞った。

「御大将、無茶にござる」  「無茶は承知じゃ」

  矢が弦を離れ、先頭の武者の首筋に命中した、悲鳴もあけずに落馬した。

小説上杉景勝(85)へ






Last updated  Apr 10, 2007 09:15:17 AM
コメント(9) | コメントを書く
[小説 上杉景勝] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.