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Mar 30, 2010
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カテゴリ:武辺者
 

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        「死に遅れた男」

「おのれ、庄兵衛め」

 高虎は血相を変えているが、内心、しまった、と己の言葉に臍を噛んだ。

 まさか庄兵衛が退席するとは思いもよらなかったが、明日になれば詫びて

こよう、高虎は高をくくっていた。

「ふん、清々したわ」

 庄兵衛は独り言をつぶやき城下町を歩いている。見なれた光景の中に歩を

進め、唐突に高虎の顔が浮かんだ。

 随分と各地の戦場を一緒に駆け廻り、高虎が凡庸の武将でない事は分るが、

こうなったら仕方がない。ふっと淋しさが走りぬけた。

 その足で屋敷にもどり、驚く家人に城内の出来事を語り、それぞれに見合う

金子と物品を分け与えた。

「わしが、どこぞの大名に奉公したと聞いたら訪ねて参れ。残る者共も戦場で

敵味方として出逢ったら、遠慮のう掛かって参れ」

 こうして加持庄兵衛は三十八歳で浪々の身となった。

 彼は身ひとつで愛用の大身槍を抱え城下を去った。

 庄兵衛が城下を去ったと報せれた高虎は激怒した。そんな感情のなかで

庄兵衛に対する、言い知れぬ思いが過ぎった。

(我家に何か起これば戻って参ろう)

 高虎は諸国の大名に回状を廻した。

「加持庄兵衛は未だに藤堂家の家臣に候、万一、奉公で訪れるような事がござ

ればお召し抱えなきょう、お願い仕り候」

 そうした高虎の思惑も知らず、庄兵衛は勇んで奉公先を見つけるべく旅にで

た。併し、どこの大名も召し抱えを拒否した。色気をもった大名も加持庄兵衛と

名乗ると、どこの大名も尻込みをし庄兵衛を落胆させた。

(何故じゃ、槍の加持庄兵衛をなんと思っておるのじゃ)

 高虎が回状を廻したとは露知らぬ、庄兵衛は不満を募らせていた。

          (三章)

 こうして数年が瞬く間に過ぎていった。 

「また合戦が始まると聞きまっせ」

 豊臣家支配の大阪の町は、この話題でもちきりとなっていた。

 徳川幕府は磐石となっているが、大阪城には豊臣秀頼が健在で既に

十四歳となっている。

 西国諸藩の去就も慌しく家康には感じられるし、なによりも己の年令と

秀頼の年令が特に懸念材料となっていた。

 全国の大名はそれをいち早く肌身に感じ、身の保身と同時に来るべき

合戦に備え、腕のたつ浪人を召し抱えることに狂奔しだした。

 天下には関ヶ原の合戦で、浪人となった男達で溢れている。

 敗者と徳川家により改易された大名の家臣達であった。そんな中に一握り

の変り種の浪人が居た。自ら主人を見限った男達であった。

 彼等は己の腕で主人を選ぼうとする武辺者であった。彼等こそほど誰より

も頼りになる武者は居ないだろう。

 敗者側にも天下に聞こえた英雄豪傑は居たが、彼等はすべて豊臣方であっ

た。この合戦が我が国の最後となろう、彼等は勝敗をぬきにし一期の誉れとし

て大阪城に籠もり、徳川家康に一泡ふかせようと考えていた。

(骨がらみとなっても我が名を後世に轟かす) これが彼等の覚悟であった。

 当然、徳川家を頼り栄達を計ろうと考える大名は、主人を見限った高名な

浪人に眼をつけた。これは当然至極のことであった。

                       続く







Last updated  Mar 30, 2010 12:24:08 PM
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 こんにちは   素浪人199 さん
ここが運命の別れ道ですね!
心配ですね!
庄兵衛がなんとなく好きな私!
気がかりです! (Mar 30, 2010 03:24:52 PM)


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