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テーマ:仕事と健康(73)
カテゴリ:医療訴訟は可能か
R病院到着。
このとき私も(多分ダンナも)まだ事の重大さが今ひとつ解っていなかった。 救急入り口から・・・ それこそ、福知山線の脱線事故時に生存者が救出されるたびに 救急車到着の映像とともに映し出されていた病院のまさにその場所 エレベーターで救急センターへ。 医者が待機している。 K病院から救急車に乗って一緒についてきた医者が 申し送りをしている。 その間にもダンナは心電図やらナンやらのモニター装置をどんどんつけられていて、それを呆然と見ていたら 看護士さんに 「奥さん、すいません、呼ぶまで外でまってて」と部屋から出される。 ????なんかすごいことなの????? 救急センターの中にある待合の椅子に座って5分もたたないうちに 「どうぞ」と声がかかるので、再度処置室の中に。 Iという名札をつけた、私と同年代くらいに見える医師が説明をしてくれる。 「奥さん、あのね、覚悟して聞いてね、この病気は風邪とかそういうものとは全く別物で、急に症状が悪化することは珍しくないから。悪化というのは死ぬこともある、ということやで。」と衝撃の前置きをして、 「肺動脈に詰まってる血栓を溶かす治療をします。直接、詰まってる部分に血栓を溶解する薬をいれるから。一番怖いのはこの解けた血栓が新たな場所に飛ぶことやねんけど、その可能性はわからん。そうなったら緊急に手術。」 「あの・・・手術の可能性は高いんですか?」 「いや、今の状態ではなんともやね。しかし、こんなんなるまで、症状はでてなかったんか?」 「土曜日に救急でI病院に運ばれてます。」 「なんや、もう救急でいってるんや。ほんでなんで今まで」 「それがIの医者は『ただの過換気やから』て・・・言って、一日家にいて、今日改めてK病院に外来でいって、、、」 それを聞いたI医師は「過換気!!この数字見てそれはないやろ」 と苦笑した。 「だって、I病院の医者は聴診器一つ当てなかったらしく、紙袋だけしかくれなくて・・・」 「・・・、今からICUに入ります。たぶん一時間くらいで処置はおわるから、そっちの出口から出たら、ICUの待合室があるから、そこで待ってて。」 そうして、ダンナはICUに入っていった。 待合は私一人のみ。 そんな大変なことになっていたのか・・・とぐるぐる頭のなかを回る。 1時間ぐらいして、 先程のI医師が緑色のオペ服で現れた。 「今、処置は終了したけど、ICUの中に入れるまでもうちょっと待ってな。カテーテルを頚動脈から肺動脈の詰まってるとこまで通して、そこに直接ヘパリン投与してるから。普通肺動脈の血圧は20くらいやねんけど、今は80以上あるから非常に危ないねん、100になると死ぬで。ダンナさんはまだ若いし、体力あったから「息苦しい」とかいいつつも、ここまでもったんやろな。ま、2,3日は油断できへんわ。ほんまに急変することがある、覚悟しておいてください。それじゃ、看護士が呼びに来るまで待ってて」 そういって、待合を出て行った。 「覚悟っていわれてもなあ・・・」 私は多分I医師の話を半笑い顔で聞いていた。 どう返事していいかわからんのと、覚悟てなんや?みたいな でも、きっと、命が危ないことは確かだ・・・ こういう時って、ミョーに冷静。 感情がわかない。 しばらく待合の中を携帯片手にうろうろする。 どこか連絡するべき?実家の親とか・・ そうしていると、看護士が処置終わりましたからどうぞ、 といって、待合にやってきた。 続く。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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