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空が好きのひとりごと

空が好きのひとりごと

還暦のお祝い

ここは、もともと儒教の国。親孝行が何よりも大切だ、家庭が大切だとだれもがそう思っているところです。兄弟仲良くして、特に女性は家事と育児を立派にやることが願われているのです。それが、女性の基本条件です。これができないと人間として扱ってもらえないのです。

そして、いい大学、いい会社にはいった息子、娘がいてこそ私の存在を認めてもらえるのです。すべてをささげて、息子のために。すべてをがまんしてだんなのために。選択の余地なんて、それ以外の生き方なんて考えられないのがこの国の法則のようです。

だいいち、私の名前を呼ばれることがない。
子供の名前が私の名前だ。私の事情や私の考えは一切あってはだめなのだ。女性だし外国人だしなあんにもわかってないからだそうです。

ここの還暦のお祝いは、半端じゃない。このごろは60歳じゃなく70歳でする人が増えたが、このお祝いにざっと200人は来る。普通の家がである。息子、おんなじハンポクを着て、娘、おそろいのハンポクをきて、婿、お嫁さん、孫たち、それぞれの位置に応じて、   どっかの教祖の家族写真と同じだ。そしてくりひろげられる宴会は、さあ、見ておくれ私の立派な息子たちを
さあ見とくれ私の立派な婿を、私が苦労して育て上げてきた。うちの家柄はコンナに立派なんだと自慢たらたら。そして親は当然のように、私のために侍りなさあい。仕えなさあい。私が死んでもあんたらが死ぬまで忘れるなあ。私が
親なんだからあ。司会する人まで呼んで、歌手まで呼んで食べておどっての大宴会。きているお客さんは、だれがだれだかわからないほど。とにかくひとがおおくて、見せびらかすだけ見せびらかせればいいのだ。

文化の違いといえばそうなんですが、なかなかなじむことの出来ない世界です。

そんなこと自慢せんでもええんとちゃうかなあ。なんでみんなに見せびらかしたいんかなあ。これやれへんかったら親不孝なんかなあ。と正直思っています。このための家族の負担もおおく、時には借金しながらもやります。やらなかったら、親不孝のレッテルがはられますから。


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