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人は誰も、懐かしく思い出すふるさとがあるのではないでしょうか。
私にとっては、どこまでも続く田んぼと春になると咲き乱れるれんげ。 西の空に沈んでいく夕日と一番星。キャベツ畑でいつまでも見ていた青虫とちょうちょ。 遠くに見える家から走り出してくるあの子の顔と笑い顔。 ランドセルをカタカタ鳴らしながら走った道。 かくれんぼして笑いながら遊んだ友達の家の前。 そっと探して見つけたどんぐり。 やっと成功した逆上がり。 何度もこけながら練習した自転車。 その空間、雰囲気、道、家 そして人も、もうどこにもいない。 いつでもその場所に行けば、その人に会えば会えると思ったのに時間という乗り物に乗ってそれはもう私の心の中にしかないことを思い知る。 その分もちろん私だって変わったのだ。 外側だけちょっぴりあのときより太って顔にもしわができ、無邪気な女の子が妻になり母になったのだ。 人が住む空間はこんなに変わってしまったのに、私の心はあのの時のまま。 あそこにいけばあの道があってこういったらこの家があって、あの子がいて どこまでもそれは私の幻影だったと思い知る。 本当に私は幸せな過去を過ごさせてもらったとふるさとの空に叫んだ。 その幸せを誰かとそこで分け合いたいと思ったのに、今生きているこの時間を共有したいと思ったのにかなわない夢と化してしまった。 あそこにいるときはわからなかった小さな幸せに満足しながらあるきたいとおもいました。 横にいるこの人はいつまでも永遠に私と時をともにできる人ではないのだから、今ともにいる一人一人に感謝したくなりました。 過去から現在そして未来を見つめる旅から お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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