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カテゴリ:わたしのこと
まだ夜が空ける前に起きて、新聞配達をしていた時。
眠い目をこすりながら自転車に乗って風を切りながら走っていきました。 350部の新聞を後ろに乗せて、重くてハンドルがゆらゆらするけど一軒でも多くの人に見てもらいたいとたくさんつんで出かけていきました。 韓国の地形は、なだらかな平野が続く日本と違って、ところどころに小高い丘があってそこにここ狭しと、上の方まで家がぎっしり並んでいます。そんな山の上のほうにこそいい人がいると、一軒も飛ばすことなく配達しました。ただお金をもらってするアルバイトじゃなくわたしたちがやっているのは御旨のためですから、それこそ心を込めて真心を込めて一生懸命でした。 この配達を私は3年したんですが、当時10人ぐらいいたメンバーは30代でした。 みんな体のどこかをいためていましたね。腰とか貧血症とかいろいろ病院にかかって家庭を出発するころは、ぼろぼろでした。この配達で、乱暴された人とか酔っ払った人に暴行された人とかがでました。それをどこにも訴える場所もなく、条件がなかったからと、ことをうやむやにしてしまうのは、日本統一教でも韓国統一教でも同じですね。 さて配達している人はそんな危険に身をさらしているなんて考えてもいないうぶな人たちでしたからやれたんだと思います。 日本の事情と韓国の事情を正確に教えてもらえなかったというべきでしょうか。韓国のいいことばかり耳に入ってきていましたから、客観的な情報はまずなかったですね。 90年代に急速に韓国の社会が変わりました。それを目の当たりにして肌で韓国の社会の変化を受け止めました。 風の冷たさが痛いと感じるほど寒い中を配達している時どれほど春が待ち遠しかったか知れません。 韓国の春を告げるのは、もくれんの花です。 日本にいるときはそんなに目立たなかった花ですが、ここでは真っ青な空に映し出すように咲く真っ白なもくれんがとてもすがすがしく、私の疲れた心を癒してくれました。 さわやかなその姿は、凛として潔く何者にも汚されない強さを感じました。 誰よりもはやくその花を見つけると、春が来たと一日中気分がよかったです。 もうすぐもくれんが咲く季節です。私もこの花のように強くありたいと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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