2011/04/02(土)08:29
4月。
ここ2・3年、思いもよらないできごとの連続で
そのうえ、今度のことがあったりもして
心が弱くなっているんだか
いきなりやって来た更年期の影響もあるんだか
やたらと涙もろくなっていて
気がつくと涙がぼろぼろこぼれていたりしてびっくりする。
でも、本当につらいところにいる人はたぶん泣けないだろう。
こころもからだも、きゅうきゅうに固まっていて。
だから、今思いっきり泣ける私は幸せだ。
泣いてゆるんで、ゆるんで泣ける。
☆
福島で、農家の方が自殺されたというニュースを新聞で読んだ。
丹精こめて育て、さぁこれから食べてもらうぞというときに
出荷停止になったキャベツ畑の写真がのっていた。
原発事故は人から希望を奪う。
希望を失った人は、生きてゆけない。
なんだか悔しい。
☆
タイマグラばあちゃんの映画を初めて見たとき
自然と共に生きる暮らしの豊かさを感じるよりもなによりも
私はただただせつなかった。
季節はめぐっても、ばあちゃんやじいちゃんのめぐりは絶える。
主を失った味噌玉たちはどうなるの?
☆
先日の上映会で、3度続けて見させてもらった。
じいちゃんばあちゃんは、めぐりのなかでただ生きていた。
初めに感じたせつなさは、だんだん薄れていくようだった。
味噌が仕上がる3年後には
自分がそこにはいないだろうことを知っていたばあちゃん。
それでも、それまでずっとやってきたことを
同じようにやりつづけ、そして逝った。
見る人がいようといまいと関係なく
春が来れば、花を咲かせるこぶしのように。
☆
揺れながらでいい。
自分のしんにある光を信じて
続けてつなげてゆけたらと思う。
今のこの気持ちを、どうか忘れずにいられますよう。
今年ももうじき桜が咲くね。
(智)