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「杉の花粉」の独断と偏見に満ちた愛読書紹介コーナー

「杉の花粉」の独断と偏見に満ちた愛読書紹介コーナー

6眠いのに眠れない方に

6 眠いのに眠れない方にお勧めの本
【1】「薫くんシリーズ」庄司薫著「中公文庫」
 東京大学が学園紛争に突入したため入学試験が実施出来なくなり、浪人を余儀なくされそうになっている日比谷高校生の薫くんを主人公にした赤青黒白の色シリーズです。
 「薫くん」が大好きな下の兄貴(著者自身)とその仲間たちと一緒に青春時代にぶちあたる問題について考察していきます。そこに彼女「由美」が絡みます。
 ハッキリ言って「馬鹿にしてるのか!」というくらい幼稚な文章を敢えて用いることで、哲学的な思考をオブラートで包もうとしています。(余り成功したようには思いませんが)
 問題があれば、“逃げて逃げて逃げまくれ、逃げられることなら大した問題じゃない。逃れられなかったら非常に大事な問題だから真剣に取り組め。”
 “大事な人を殺されたから、相手を殺しましたなんて同情を引くやり方はしない。もし由美に何かあったら、僕はバレるようなやり方で相手を殺さない。考えに考え抜いて、自分は無関係でいて、それで相手を必ず殺してみせる。”(「赤頭巾ちゃん気をつけて」〔芥川賞受賞作品〕より抄)
 「杉の花粉」が高校生の時に読んで以来、生き方の参考にしている大切な本です。
 但し、未だ本名の福田庄司で書いたオチャラけた文体でない作品「喪失」を加え、これ以上難解な作品集に出会ったことがありません。不眠の方にお勧めのシリーズです。
 シリーズ作品:「赤頭巾ちゃん気をつけて改版」「ぼくの大好きな青髭改版」「さよなら快傑黒頭巾改版」「白鳥の歌なんか聞えない改版」、「喪失」(福田庄司著)「中公文庫」
 赤頭巾ちゃん気をつけて改版
 ぼくの大好きな青髭改版
 さよなら快傑黒頭巾改版
 白鳥の歌なんか聞えない改版


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