「杉の花粉」の独断と偏見に満ちた愛読書紹介コーナー

2006/07/14(金)05:34

「うつ」人の考察:『報道について』

心のつぶやき(53)

 「うつ」人の考察:『報道について』  平成18年7月13日の日本経済新聞のコラム『春秋』に自分のホームページに載せるために放火した人の話が載っていました。  個人のモラル云々より『報道は専門家に任せておけ』という論調が透けて見えます。  現在の報道機関がどれ程大層なものなのでしょうか?  少し疑問に思いましたので、報道について考えてみます。  先ず、大手新聞社です。  某読売新聞社は、ソビエト社会主義共和国連邦の時代、歴代のモスクワ特派員がKGBにたらし込まれて、ソビエト政府の言うがままを書く、ソビエト共産党機関誌日本版になっていたのは周知の事実です。  それに主筆が某ナベツネだと聞いたことがあります。  彼の言動や人柄から、完全に私物化された新聞社です。  某毎日新聞です。  戦前の東京日日新聞は活気があり、弾圧を恐れぬ気骨を感じます。  それが今は・・・。  大手新聞社の中で、最も記者の給料が低いと聞きます。  そのため、皆が『局長賞』の賞金を狙うため、ガセネタに飛びついてしまうことが多いことで知られています。  10年ほど前の一面トップ記事に、『24時間看護の日本人向け老人ホームがフィリピンに誕生』と大きく載っていた覚えがあります。  他社は、そんな報道は一切していません。  そして、その後、毎日新聞にその『老人ホーム』の記事が載ることはありませんでした。  某朝日新聞です。  比較的まともだと考えています。  イラクで日本人3人が拘束され、自衛隊の即時撤退を誘拐グループが求めた時に、『テロ組織の言うことを聞いて、自衛隊は撤退すべきではない』と社説で論陣を張りました。  さすが朝日、『腐っても鯛』です。  ですが、大体が単に政府に反対している記事ばかりですので、以前の社会党のように『キチット自分で考えた代替案があるの?』とお聞きしたい新聞社です。  欧州には『大衆は読まなくても良い』という新聞があります。  そこでは、政府や社会に対して真摯に論評しており、読者にオモネルことがありません。   発行部数は少ないですが、非常に影響力を持つ新聞です。  哀しいことに我が日本国には、そんな新聞社は一つもありません。  発行部数に執着し、大衆が好む記事ばかりを書いてしまいます。  大手新聞社がその程度ですから、テレビ関連企業は『何をか言わん』の状況です。  某クメヒロシや某タハラコウタローが、自らを『キャスター(唯のアナウンサーでしょ!?)』と言い出した時点で、『テレビの報道としての使命は終わった』と思っています。  20年前のTBS系列は報道に力を入れていました。  看板番組であった『日曜特番』の『キャスター(唯のアナウンサーですが)』に当時人気のあった某ミリミスズを向かえた時に、彼女を馬鹿にし切った現場は、「オウム真理教のニュース映像に『髑髏』を挟み込むサブリミナル映像」を作成しました。  本当の『キャスター』なら、それを知った時点で、例え番組に『穴』が空いたとしても、絶対に流すことはしません。  それを、彼女は平気で流してしまい、大問題になります。  彼女はお咎めなしで、気骨溢れる現場スタッフの多くが解雇されて終結します。  TBSの凋落はその時に始まったと考えています。  フジサンケイグループです。  『面白くなければテレビじゃない』と、何も面白くない映像を垂れ流しています。  『ニュース』と『お笑い』の垣根がありません。  何を信用して良いか・・・フジテレビを信用しようなんて初めから考えてもいませんが。  そして、その『お笑い』も空虚です。  以前に放送された英国国営放送(BBC)のモンティー・パイソンのような『毒』、『ブラック』の欠片もありません。  そしてお抱え芸人の気骨も。  『ミスター・ビーン』として知られる英国の俳優ローワン・アトキンソン氏。  米国で同時多発テロが勃発した時、ブッシュ大統領が、『これを笑いにするな!』とキツク発言しました。  その時、ローワン・アトキンソン氏は、ニューヨーク・タイムズの見開きページを自費で確保し、『何を笑いの種にするのかは芸人の使命だ。つべこべ言われる筋合いはない』と反論します。  『予定調和』と何でも笑ってしまえば良いという『無責任さ』が同居しているだけの日本のお笑い芸人の何が面白いのでしょうか。  政府に不利な放送を比較的自由にできるのはNHKくらいです。  何故なら、民放各社のテレビ放送は政府の免許制です。  『自民党に不利なように国政選挙戦を報道しろ』と幹部が指示したとされる某テレビ局は、免許更新がされず、1年間、仮免許状態で放送していました。  民放各社は、『免許取り上げ』が怖くて、辛辣な政府批判などできる筈がありません。  ですから、『偉そうに政府批判をしている』ように見えますが、その実、政府が何かを指示すると何時も『自主規制』という名目で自粛してしまいます。  そして、何より現地での報道取材の稚拙さです。  新聞社、テレビ局が共同で出資し『共同通信社』を作っています。  殆どが、共同通信社記者の取材の垂れ流しです。  ですから、海外で事件が起こると新聞、テレビ局各社は殆ど同じ内容の報道をします。  ヤンキースの松井選手の新聞記事、TVニュースまで、各社全く同じだった時には、思わず笑ってしまいました。  平時の取材くらい自社でしろ!  ですから緊急事態が発生すれば、真っ先に現地記者は逃げてしまいます。  中華人民共和国で『天安門事件』が起こった時に、最後まで取材していたのはNHKと日本プレイボーイの2社だけだったという情けない状況です。  アジアの某国で内乱状態の取材をしている時のこと。  銃声がした時に、立って周りをキョロキョロ見渡しているのは決まって日本人記者だったといいます。  他国の記者は皆、地面にひれ伏します。  『状況判断』と『危機回避能力』の全くない『素人』ですから、『取材する』より『逃げろ』と本社が指示するのは賢明かも知れません。  忘れられない映像があります。  と言っても何の番組だったかは全く記憶にありません。  その番組で流された『凄く長いCM』です。  コメントは一切ありません。  ダウン症に侵された子供の成長していく写真が何枚も映し出されていきます。  小田和正氏の『~言葉に出来ない。ラ、ラ、ラ、ララ~ラ。言葉に出来ない。』とバックミュージックが流れ。  そして最後に『生まれてきてくれてありがとう』という字幕。  言葉では何も語らない映像。  それが、育てる苦しみやそれを上回る親の仕合せ。  そして最後に訪れる絶望。  全てを語っていました。  その後、テレビドラマになったようですが、本末転倒です。  そういう各社が『報道の自由』を主張して個人のプライバシーを侵して平気な顔をしています。  本当にテレビ局の存在の意味はあるのでしょうか?  そして、発行部数ばかり気にする新聞社も。  最初に戻ります。  もう既にマスコミニュケーションはプロ集団ではなくなっています。  だからといってインターネットを妄信する訳でもありません。  『2チャンネル』に見られるような『覗き見趣味的』な実名の書き込み、差別発言など問題は山ほど抱えています。  皆が情報発信する機会ができた、今こそ、既成のマスコミニュケーションは、プロとしての自覚を持って欲しいものです。  そこで『報道倫理』が確立し、『民度』が向上すれば、インターネットのサイトも自ずと変化していくでしょう。  私はCNNの報道と新聞の拾い読み程度しかしていません。  ですから、ゴビョウも多々あることでしょう。  しかし、何があろうと今の日本のマスコミニュケーションを信頼する気は毛頭御座いません。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る