「杉の花粉」の独断と偏見に満ちた愛読書紹介コーナー

2012/11/10(土)13:44

スパイの親玉にすら、清廉潔白な人間性を求めちゃう。そんな、あたしたちに、すこし嗤う。

 『CIA長官、不倫問題で辞任』とか。  違法国家や政敵の、そー云う情報を掴んで失脚させるのが、CIAのお仕事でしょーに。  そして  スパイの親玉にすら、清廉潔白な人格を求める米国に、すこし嗤った。  貴女だって  隣ん家の素敵なご主人に誘われたら、如何なのかしら?  いくら  霊長類と嘯(うそぶ)いたって、所詮、人間は動物に違いなく  すこおしぐらい「種の保存」に傾こーが、如何でも良い、じゃない。  まあ、刃傷沙汰は困るけど、さぁ。  でも  あたしは、CIA長官を擁護する心算は、ない。  あたしにゃ、遣りたくても出来ない「不倫」をした、のだから  徹底的に吊し上げなきゃ、あたしの気が晴れない、じゃない?  ふと『紺屋(こうや)の白袴』って言葉が、頭に浮かんだ。  「他人のことで忙しく、自分のことには手が回らないこと」を云う、らしい。  でも  この諺(ことわざ)、使って良いの?ってWikiを調べたら  何も言及されていないので、まあ、良いのか、と。  だって  「紺屋(こうや)」って、差別用語だった、よーな。  確か、人権研修で  蓑作りや、簓(ささら)と同様に、地域によっては差別を受ける職業と習った。  随分、むかし。  竹中直人さんが、秀吉役をしていたNHKのドラマでは  秀吉の義父(実母の「せふれ」)は竹職人で、河原者の石川五右衛門が従妹だった。  そもそも  昔のムラ社会じゃ、未亡人は亭主の弟に相続されるか、ムラの財産になり、若い衆の「お相手」をさせられた、と聞く。  だから  若くして亭主を失った秀吉の母は、農村を離れて、山の民と一緒に暮らしたのかな?  とか、思ったのだけど。  でも、従妹が五右衛門さん、だから。  NHKってのは、歴史考証に従うほどに、とっても差別的?になる。  一夜城で有名な土豪墨俣衆が、平氏に繋がる名家?の信長でなく、何故、秀吉に従ったか?  山河に住む者同士の繋がりが在った、と邪推すると理解し易い。  低い身分で関白になれるか!とか?  秀吉は、摂関家筆頭、近衛家「猶子」の身分で関白になった、だけ。  まあ、時の最高実力者秀吉が、強引に、豊臣として甥の秀次を関白にしちゃった、けどね。  それに  大覚寺統、後醍醐帝の皇子義良親王とか、吉野に逃れたのでしょ?  幾ら、山ん中たって、京から、そんなに離れて居ない。  なのに、どうして、逃げ切れる?  吉野の民は、道を作り返る、って言われてた。  とっても山野に詳しく、道のルートを変えちゃって、ムラへの侵入を拒むとか。  何時の時代も  そうして、皇室は守られてきた。  だから  皇室には、農民よりも、山の民の方が、余程に親近感が在る、らしい。  結局、この国の差別観なんてのは  自分が属する集団の、ひとつ下を勝手に拵(こしら)えては、それを侮蔑して  辛い毎日の気を晴らしてきた、だけのこと。  それは、カーストみたく上下が確定している、のではなく  輪廻の輪のように繋がって、莫迦にされた山の民が、実は、皇室の身近に侍る。  それを、差別的だと、みんな隠しちゃう、から  あたしたちの先祖である農民の価値観・差別観に偏った、奇妙な社会が出来ちゃった。  で  あたしなんかですら、「言葉狩り」が怖くて、「紺屋」ひとつで悩まなきゃなんなくなる。  なんで、『紺屋(こうや)の白袴』が、残っているの?  『越後屋の黒帯』とか、反物を扱う豪商の腹黒さを嗤っても良いし  『同心の十手』とか、下級武士を嗤っても良い。  (十手を持つ「岡っ引き」は、被差別身分でしたから)  結局  「白袴」を嗤ったんじゃなく、「紺屋」自体を嗤った、んじゃない?  それを  隠語にしちゃって、判る人だけが薄ら笑いする、なんて嫌味な社会だ。  「三木三鳥」の「古今伝授」とか  『サルならば サルと歌えよ おながどり』だ。  冷泉家さん。「御文庫」を全部、公開しとくれ。  そうすりゃ、天皇家の、いや、日本の歴史が変わるかも知れない。  長い歴史を持つ日本国と、その言葉には、幾つもの意味が込められて  けれど  時代と共に、その多くが忘れ去られて、何も伝えなくなる。  あたしは、門地とか職業による差別を助長したいなんて、毛頭も思っちゃいない。  反対に、日本の歴史を正しく理解することで  今の差別観が、如何に莫迦げた前提に基づいているのか、判ると思っている。  天皇家の祖先は、何処から来たの?  それに、継体帝や天武帝なんて、何処の誰だか?微塵も判らん人の血が、混じってるし。  日本じゃ  住居が固定されて、ムラ社会以外は何も知らない農民が居て、けれど、実際は、漂泊の民が、社会の中枢を支えていた。  なのに、ムラ社会に欠かせない竹職人とか紺屋とか、山の民への差別観だけが残ってる。  ならば  今の差別観が、所詮は、農民層の視点でしかないことが判る、はず。  田舎者とバカにしながら、そのムラ社会の視点でもって、みんな、生活してるに違いない。  「007」とか見て、みんな、「スパイって格好良い」とか思っているのかなぁ。  他人のことを調べ尽くして、強引に味方に引き摺り込み、口封じで殺しちゃう。  自国の利益だけを考えて、違う道に進もうとする国を脅迫したり、破綻させたり。  ストーカーと、自分のことだけしか考えない職場の同僚を、くっ付けた人なんか  貴方は、素敵って思う、わけ?  可愛い子どもを諜報員に攫われた拉致会なのに  誰かの亭主だからって、北に寝返ったスパイを  国益に反してまで、日本に連れて来るって、何か矛盾してる、し。  ねえ、拉致会さん。  貴方の娘を攫ったスパイが、拉致された誰かと結婚していたら日本で保護する、わけ?  彼の「北への寝返り」で、在韓米軍は、無茶苦茶に迷惑したんだよ。  他人のことなら、如何でも良いの?  きちんと「道理」を通そうよ。  「言葉狩り」なら  「紺屋」とかじゃなく、薄汚い「スパイ」って言葉、や  それに清廉潔白な人間性を求める、とち狂った世相を、取り締まった方が良い、のでは?

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