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カテゴリ:書籍 東野 圭吾
![]() 昨日いろいろと駄文を書き散らしたところなのだが、ほかの方のブログや書評をみて結構読み違えているところがあったので、補足など。 思いっきりネタばれありなので、そのつもりで。 まず、美冬の正体を明らかにしなかった点について 作中では、戸籍上の新海美冬が就職先の社長に憧れ、連れだって動くうちに震災にあい、過去を消したかった女社長が美冬になり変った、もしくはそもそも戸籍上の美冬に美容整形癖があり、その社長と瓜二つの容貌をしていたという説もある。 じゃあ、最終的にどっちなんだってところがはっきり明記されなかったわけですが、そもそも「ホワイトナイト」の女社長とは何者だったのか? ここで登場してくるのが、「白夜行」の主人公である唐沢雪穂なんですね。美冬が立ち上げたショップの名前も「BLUE SNOW」"雪"が付きます。 なぜ"青"なのかはわかりませんが、知っている人がいたら教えてください。 年齢的にも「白夜行」の3年後くらいのところから「幻夜」が始まっているので不自然はない。 雪穂=美冬にしてはかなり性格が歪んでいますが、その間に桐原亮司の死を挟むと雅也への辛辣な態度は理解できなくもない。 というより、白夜行の恋愛観に引きずられているだけで、雅也も美冬の駒のひとつでしかなかったと解釈すれば、雅也が思いすぎただけかもしれない。 あえて、雪穂のゆの字も出さないで、微妙に匂わせているだけってのが、高級テクニックなんだけど、言われなきゃ気がつかないっす。 二つ目に、最後に雅也が丹精込めて作ったはずの拳銃が暴発を起こし、刑事である加藤とともに爆死してしまうところ 天才職人であった雅也が自らの最後の作品が暴発て!思わず突っ込んでしまいましたが、あえて暴発するものを作ったのだ!という解釈があります。 雅也ははじめから美冬を巻き添えに爆死するつもりであればありなんですね。 もともと雅也の射撃の腕では至近距離で発砲しないと当たらないと伏線も張られてましたしね。 雅也のプランでは至近距離まで近づき、恨みごとのひとつも言って引き金を引くといったものだったのではないでしょうか。 女々しいようですが、それはそれで騙されていたことに気がついた男としては最後のプライドの示し方だったような気がします。 そんなことも分からずに、"やっつけ仕事"とかいってたのが恥ずかしいかぎりです。 もっと深く読まなきゃね!
最終更新日
2007年07月25日 19時39分01秒
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